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2016年11月16日 (水)

悪徳不動産屋日記 お礼状

 今日は、悪徳不動産屋の名を汚す手紙をもらってしまった。

 つい先日、中古マンションの取引をした売主さんからの手紙だ。

 その文面をそのまま記す。

 この度は、いろいろお世話になり誠に有難うございました。

 遺品整理に始まり、何から何まで手配して頂き、本当に助かりました。父が亡くなった時点では、マンション処理のために何回延岡に来ることになるのか、と思いましたが、赤池さんのお蔭で契約の日だけ1日で済みました。

 先日、NHKで、親が亡くなり実家が残され、暫く放置する間に廃墟となってしまって残された家族が処理に困っているという例が急増している、というレポートを見ました。

 赤池さんが「不動産売買はタイミング」だとおっしゃってましたが、まさにそのとおりで、これ以上ない素早いタイミングで良いお客様を見つけて頂き、本当に助かりました。

 〇〇さん(買主名につき匿名にする)も非常に感じの良い方で、今回の売買は皆にとって良い結果となったようで安心しています。

 ボイラーの不具合等がございましたら、遠慮なくご連絡ください。

 末筆ながら、赤池さんを私に紹介していただいた黒木様にお会いする機会がございましたら、くれぐれも宜しくお伝えねがいます。

                                           敬具

 以上、売主さんからの感謝の手紙の全文である。

 感謝の手紙など、悪徳不動産屋の風上にもおけない所業である。

 紹介者の方が、悪徳たる私を信頼しておられてご紹介いただいたお客さんだった。

 子供さんはお二人だったが、父親の仕事で県外での暮らしが長く、大学を卒業してそのまま県外で生活をされており、お父様だけが延岡に戻ってこられて一人でマンション生活をしておられた。

 急に亡くなられて、後の整理をどうしたものか途方に暮れていた。

 一番の問題はマンションの処理。

 子供さんたちが延岡に帰って来る予定はないが、マンションは、住んでいなくても月々の修繕積立均等の管理費が発生する。

 急なことで、室内には家財道具一式、布団、衣類、その他親御さんが使っておられた品があふれている。

 親御物を捨てることに罪悪感を感じる世代の人。

 使わない布団や服、本屋雑誌。

 一人住まいだった4DKの部屋のすべてに物がいっぱいだった。

 マンションは処分したいが、残っている品物をどうしたものか。

 それに、建築後20年経過しているマンションが、早々に売れるものなのか。

 遠方(横浜と大阪)にいて、長期の休みはとれない。

 身動きができない不安を葬儀の際に相談したのが私の知人だった。

 知人から、マンションは売れるものかという相談を受け、話しを聞いたら前述のような話しだった。

 「売れない不動産は無い」

 仕事の関係で、葬儀のあと初七日を済ませたら、相続人である二人の子供さんともに、一端、自分の家に戻らなくては行けないということで、葬儀をすませた2日後に面談した。

 お父さんは、年齢による健康上の理由で、1年くらい前から施設に入っておられた。

 二人の子どもさんが、交替で毎月延岡に返ってきておられたので、預貯金や重要書類、貴重品等の管理はしていた。

 すでに、横浜と大阪が生活の基盤になっているので、延岡に帰って来ることは無いので、マンションは売却したい。

 売却するにしても、残った荷物は全部処分なくてはいけない。

 遺品整理について調べたら、だいたい1件20万円程度かかるというということだったが、当地(宮崎県の北端の街・延岡市)でどこに依頼していいかもわからない。

 遺品の処理とマンションの売却をお願いしたいが、手順を教えてもらいたいということだった。

 親が亡くなると相続が発生する。

 通常、不動産が相続財産の大部分をしめることが多い。

 相続イコール不動産の処理といってもいい。

 この方も、預金等の金融資産については、自分たちでも処理ができるが不動産についてはどうしていいかわからないということでの相談であった。

 まずは相続登記。

 とここまで買いていたら、用事が入ったので、今日のところは手短に切り上げなくてはいけない。

 相続財産の分け方(遺産分割という)は、通常四十九日以降に行うことが多い。

 しかし、今回の話しは、相続人が全員県外にいるので何度も延岡に来れないということ。

 相続による売却についての詳細を説明したところ、すべて私におまかせしてお願いしたいとのことだった。

 そうなれば、ちょうどタイミングよく私も、この物件をお勧めしたいお客さんがいた。

 本来なら遺産の処分は四十九日をすぎてからになるけど、不動産の売却はタイミングだから、話しをしてもいいですか。

 よければ、すぐに勧めてみますが、その場合には部屋にあふれている荷物は処分した方が良い。

 よければ、残った品物の処分も私の方で手配しますよと、お伝えしたところ、遺品整理も私にやっていただきたいとのこと。

 悪徳不動産屋としては、儲かり放題となるところである。

 私は、遺品整理については、かかりつけのなんでもやる会社に、燃えるゴミと燃えないゴミに仕分けて、市のゴミ処理場への持込で処理するように指示した。

 私の想定する料金は5万円以内。結果は4万5千円の消費税別。

 依頼者はインターネット等で20万円程度を予測していたから、予想の4分の1で済ませた。

 ここまで安くなったのは、私がいっしょに仕分けを手伝ったことと、1部の家具を私が処分したことによる結果だ。

 さらに、私のマージンどころか手間賃もいただいていない。

 なんとも、悪徳不動産屋にあるまじき行為。

 これが、お客様からの手紙の「遺品整理に始まり」という話しである。

 お勧めしたお客さんが、希望にぴったりということで、直ぐに購入を決定。

 売主さんは初七日に四十九日の法要をすませていたので、延岡には一度来ただけで売買が無事完結した。

 話しが始まって売買完結まで一カ月よ。

 私の本業がスムーズに処理できたので良しとした。

 「窮鳥懐に入れば猟師も殺さず」という言葉がある。

 「困窮客が(私を信頼して)懐に入ったら、悪徳不動産屋といえどもこれを助ける」のである。

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