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2016年12月13日 (火)

アルコールに抑うつ効果?

 昨日の日経新聞の「こころの健康学」というコラムの「お酒には抑うつ効果も」という題名に目がとまった。

 お酒に抑うつ効果?

 お酒を飲むと明るくなるんじゃないのかい?

 そう思いながらコラムを読み進めた。

 認知行動療法研修開発センターの大野裕さんの署名入りのコラムだ。

 題名に間違いは無い。

 コラムによると、酒は、人間関係をスムーズにする潤滑油のような役目を果たすが、こころの健康という意味では気をつけた方がよい点もあるというのだ。

 アルコールには気分を抑うつ的にさせたり、眠りを浅くさせたりする作用があるのだそうだ。

 しかも、こころが弱っているときにはとくに注意が必用なのだという。

 外来でこんな話しをすると、不思議そうな顔をする人が少なくない。

 「だって、お酒を飲むと楽しくなるじゃないですか」と聞かれる。

 それはそうだろう。私もそう思った。

 しかしそれはアルコールによって脳の働きが落ちるからで、気持ちが明るくなっているわけではないのだそうだ。

 アルコールは「ダウナー」と呼ばれ、気分を押し下げる薬理作用がある物質群のひとつなのだ。

 気分を晴らすつもりで飲んでいたアルコールのために逆に気分が落ち込み、さらにアルコールの量が増えるという悪循環にもなりかねない。

 またアルコールを飲むと寝つきが良くなるように思えるが、眠りの質は悪くなるので注意しなくてはならない。

 アルコールをたくさん飲んだ後は夜中に何度も目が覚めるようになるなど、ぐっすり眠ることができなくなる。

 また、お酒を飲むと事故に遭う確率が高くなる。

 私はアルコールに弱くて、余り飲む機会はないのだが、アルコール好きな人はアルコールを上手に使うことを心がけたほうがいいようだ。

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