大分・宮崎間 特急列車ワンマン化
JR九州が日豊本線の大分・宮崎空港間の4両編成特急列車のワンマン化を検討している。
時期は未定としているが、運転手一人で昇降の確認を始め、すべての業務をこなさなければならない。
ワンマン列車になるというと、宮崎になじみのない方は、大分・宮崎空港間というと短い距離のローカル線と勘違いするかもしれない。
東九州自動車道の開通で、大分宮崎間は利用者が減少し、経営的に厳しい状況にあるからというのがワンマン化検討の理由のようだ。
しかし、日豊本線は文字通りJR九州の本線。
しかも、特急料金をとる特急列車なのだ。
利用者が減少しているというが、利用者が減少しているのは列車の利便性が悪いから。
日豊線は単線で、時間がかかるし、列車の本数も少ない。
本線とはいうものの、朝夕の通勤通学時間帯でも一時間に普通列車1本、特急列車1本の計2本。
大分宮崎間は単線で、特急列車でも対向列車の通過待ちがある。
JRの規定どおりの特急料金をとられるのだが、無人駅で停車し対向列車の通過を待たされる。
当地(宮崎県の北端の街・延岡市)の延岡駅と大分駅間123㎞。
特急電車といいながら、なんと2時間10分もかかる。
同じ九州でありながら、博多・鹿児島間289㎞は、新幹線開通で1時間半。
博多・熊本間は118㎞。所要時間は特急なら最短33分。平均でも40分ちょっと。
普通列車でも1時間54分。
ほぼ同じ距離の延岡・大分間の特急利用の所要時間より早い。
本数は少なく、時間がかかり、高い特急料金をとる。
不便さを押しつけられて、利用する人が少なくなる。
利用者が少なくなったからといって運行本数を削り、そして今度はサービスを削ろうとしている。
JRが民営化され、分社化されたときから予想されていたこと。
東海道新幹線を持ち、巨大な人口を抱える東京の足を担うJR東日本は黙っていたって儲かる。
JR東海、JR西日本も、赤字路線を抱えていても安定経営ははかれるだろう。
しかし、JR北海道、四国、九州は、赤字路線をまかなえる財源をもたない。
株式が上場され、株式会社として運営することになれば、採算のとれない路線を切り捨てていかなければならないのは自明の理。
地方創生だなんだと、掛け声だけは勇ましいが、富めるものはより富を増やし、貧しきものは、さらに貧しくなることを甘受しなければならない。
政治は下層階級を救済するような言葉を並び立てるが、自らが属する特権階級が栄えるための政策をひそやかに進めていく。
大分・宮崎空港間の列車のワンマン化を反対することは必用なことかもしれないが、このまま採算を悪化させて、列車の本数が削られることの方を心配するべきかもしれない。
小泉さん以来、強きを助け弱きをいたぶる政治が、さらに拍車をかけて強まっている。
弱者たる庶民がそれに気がつかないのが、今世界のトレンドになりつつあるのを途方に暮れなながめるしかない。
よだきんぼ(宮崎弁で、なまけもの)おじさんの、ひさびさのつぶやき。
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