今年こそは
今日が仕事始め。
まずは年賀状に目を通す。
正月に旅行をするようになって、年賀状を手にするのは三月四日。
こちらから出していなかった方からいただいた年賀状への返事が遅くなってしまうので、いただいた年賀状に目を通すことから始まる。
今年のお正月。ついているついていると書いてきたが、実は伊丹空港に着いてすぐ、とりかえしのつかない失敗をしたかもしれないという事件を起こしてしまった。
伊丹空港に到着して、京都駅まで直行のリムジンバスの乗り場に行ったら、ちょうど出発直前。
「なんてついているんだ!」と、バイキングの小峠さんの口調で小さくつぶやきながら乗車。
椅子に腰を下ろし、元日の新聞を電子新聞で読もうと思って、キャリーバッグからタブレットを取り出そうとして身がすくむ思いがした。
飛行機の座席ポケットにタブレットを置き忘れてきたことに気がついたのだ。
私は、アンドロイドのスマートフォンを使っていて、タブレットもアンドロイド。
Amazon、楽天、日経新聞電子版、dマガジン、ヤフー、ココログ(ブログ)。
スマートフォンやパソコンで使っているIDやパスワードがすべて同期されている。
日頃私はネット社会の便利さをフルに享受している。
従って、タブレットには自分でも全部が掌握できないくらいのIDやパスワードが記録されている。
もしタブレットを紛失してしまったならば、スマートフォンやパソコンで登録しているIDやパスワードをすべて変更しなくてはいけない。
気が気ではなくて、すぐにANAに電話を入れたかったが、バスの車内のことで電話ができない。
バスが目的地の大阪上本町駅に着くとすぐにANAに電話を入れた。
飛行機の便と自分の座っていた座席番号を伝えて、タブレットの忘れ物は届いていないかと、祈る思いで問い合わせをした。
今のところ拾得物としては届いていないとの返事。
私は、「タブレットは薄くて、座席のシートポケットに入れたので確認してもらえないか」とお願いした。
すると、なんと、私が飛行機を降りてまだ四十分くらいしか経っていないというのに、飛行機はもう次の地へと出発していているとのこと。
連絡をとって、探してくれると言ってくれた。
旅行初日からそれも年の初めの元日から、「なんてことだ!」と、またしてもバイキングの小峠さんの口調のセリフが脳内を走り回る。
しかしここは日本。
無事戻ってくることを期待して、旅行を楽しむことに決めた。
もし戻らなければ、ちょっと苦労するが重要なIDとパスワードを変更すれば済むことだ。
絶対戻るはずだし、戻らなくても致命的なことではないと自分を慰める。
正月からくよくよしたくないし、起こってしまっことはしかたがない。
果報は寝て待て。今は旅先。もし見つからないときの処理は四日からやればいい。
伊勢神宮に向かう電車を待ちながら、やっと気持ちの立て直しができたとき、電話が鳴った。
発信先は「06」で始まる電話番号。
嬉しい予感で電話をとると、想像通り、さっき電話したANAの遺失物係の人からだった。
今、遺失物として届いたとのこと。
「受取りはどうされますか」との質問に、「帰りの便に乗る際にとりに上がります」と答えた。
遺失物係の人の「よかったですね」の言葉が身に凍みて嬉しかった。
びっくりするような大きなツキはないが、大過からは守られて、なんとかなってしまう運は持っている。
それで、大した努力をしなくても、なんとかここまで生かされてきた。
そればかりではいけないと思うのだけど、この年まで来てしまった。
年の初めに、また今年こそはと思っている。
今年こそは。
« 穏やかな三が日 | トップページ | もう一つ、消し去りたい年初の失敗 »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 佐々木朗希 一安打で黒星(2023.06.04)
- 晴天(2023.06.03)
- 6月1日 オオタニさん(2023.06.01)
- はい、また、明日から(2023.05.07)
- 92 歳の食いしん坊 切なる願い(2023.05.04)
コメント