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2018年5月 4日 (金)

悪徳不動産屋日記  重なるときは重なるもの③

 3日連続修理依頼の最終は、トイレの水が出ないというもの。

 お客さんが引っ越しをした当日の連絡だった。

 トイレの水を流すレバーをあげても水が出ないのだそうだ。

 引っ越しをした初日からトイレが使えないというのはと私の大失態。

 前の入居者が退去したあとにハウスクリーニングはしたものの、その後長期間次の入居者がきまらず、空き家になっていた物件だった。

 今回の入居に際して、トイレの水がでるかどうかの確認をしていなかった。

 かかりつけの水道屋さんに電話したが、すぐには来られないとのこと。
 2~3時間後なら来てもらえるということだった。

 トイレの水が流れないというのは、案外元栓をあけていないことが原因であることも多い。

 もう一つの原因は、一昨日のように、トイレの水を出したり止めたりを制御しているフロートがうまく作動していないことだ。

 それが原因であれば、私でも直せる。

 実際、今日のトイレの故障も簡単なことだった。

 一昨日とほぼ同様の故障であった。

 水を出したり止めたりする弁につながるヒモの連結部が切れていた。

 車に積んでいた針金を利用しての応急処理で使えるようになった。

 トイレの水を出したり止めたりする仕組みは単純なものだから、その仕組みさえ知っていれば、誰でも簡単に直せる。
 
 水道屋さんになおしてもらうと、5、6千円から1万円はとられる。

 私が、トイレのトラブルを直せるのは、トイレ修理の講習を受けているからではない。

 不動産従事者の資格である宅地建物取引士の試験項目にトイレの構造なんてのはないし、不動産業界に入ったからといってトイレの修理のやり方を誰かが教えてくれるわけでもない。

 私がトイレの修理ができるのは、学生時代のアパート暮らしの中ででおぼえことだ。

 トイレの修理等の、小修理の費用は入居者の負担になっていた。

 トイレをつまらると、それは当然のごとく入居者が修理しなければならなかった。

 異物をながしてつまらせたのだろうと疑われ、異物を流してトイレの本管をつまらせたら困りますよ、と家主さんに怒られかねない。

 貧乏学生の身で修理代が惜しいから、自分であれこれやって、おぼえたものだった。

 トイレが水が流れなくなったときや止まらなくなったときは、家主が直してくれるのかもしれないが、小心者の私は、すぐには家主に言い出せず、自分であれこれやって直したものだ。

 トイレの水をだしたりとめたりする水槽をロータンクというが、そのふたをあけてみれば、その仕組みがわかる。

 よくよく見れば、単純な仕組みで、仕組みさえわかってしまえば、修理は比較的簡単だ。

 当時は、家主が強い時代で、家主は「貸してやる」、借主は「貸していただいている」というような風潮だった。

  「窮すれば通ず」である。

 どうしても自分で何とかしなければならない状況に陥ると、なんとかできるものなのだ。

 今は、借主が強い時代になったというか、借主が「金を払っているんだから、部屋に関する修理は家主や不動産屋がしてくれて当然だ」という客意識が強い。

 悪徳不動産屋とさげすみながら、ちょっと困ったことがあるとなんでも不動産屋に頼ってくる。

 水の出が悪い。蛇口がきちんと閉まらない。トイレの水が流れない。トイレの水が止まらない。

 隣の住人(上下のこともある)の音がうるさいということから、野良猫の鳴き声がうるさいという苦情もある。

 電気を使いすぎてブレーカーが落ちただけなのに、電気がつかないと言ってくる。

 これはまだかわいいほうで、雷の影響で停電したときに電気がつかないと電話をしてきた入居者がいた。

 私は不動産屋で電気屋ではない。「電気のことなら電気会社が電気屋さんに聞け」といいたいところであるが、こちらでできることならやって差し上げようと、あきれながらも丁寧に話しを聞いてあげる。

 まずはブレーカーが落ちたのではないかと思って、それをたずねてみると、ブレーカーの存在をご存じない。

 ブレーカーの意味を教え、ブレーカーのある位置を教え、ブレーカーが切れていないか確認してみるように話しをする。

 別に電気を使いすぎているわけではないというので、ブレーかと同じところに漏電ブレーカーがあるのでそれも確認するように伝える。

 漏電ブローカーも正常だという。

 そこではたと思いあたった。

 その日は、当事務所の近くでも雷がひどかった。

 停電ではないかと確認した。

 すると、なんと、停電という意味がピンとこないようなのだ。

 「窓の外を見てください。隣近所も電気が消えているんじゃないですか?」と聞いてみた。

 答えは、隣近所も真っ暗だということである。

 悪徳不動産屋は怒る。

 しかし、お客様に声を荒らげるわけにはいかない。

 「お客さん。それはですね、停電といって、電気の送電線がどこかで切れていて、町中の電気が使えなくなっているんですよ。最近は、電力会社がすぐに復旧にあたりますので、もうしばらくすると電気が点くと思いますので、それまでお待ちください」と慇懃無礼が伝わるようにお答えしてさしあげた。

 悪徳不動産屋の生きにくい時代である。

 ちなみに、今日のお客さんは、私を責めることなく、感謝していただいて悪徳不動産屋は爪をださずにすんだ。

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