悪徳不動産屋日記 ややこしくなる前に
今朝、開店前に電話が鳴った。
知人の奥さんからの電話だった。
ちょっと教えてくださいとのこと。
この知人が所有している土地の近くを工事するという業者が、工事期間中、駐車場として土地を貸してくれないかと言ってきているという。
その業者は鹿児島の業者で、不動産会社か建築会社のようである。
大手ハウスメーカーの仕事をしているということであるが、その業者の名前は知らない。
奥さんは、こんなときはどうしたらいいのかと私に相談をかけてきたはずなのだが、大手ハウスメーカーの仕事をしているのだから、問題ないですよねと私に同意を求めてくる。
別に問題はないとは思うが、名前も知らない業者の話しが大丈夫だと私が断然することもできない。
私は不動産屋である。
私にまかせてもらえれば、多少なりとも私の仕事につながるかもしれない。
それで、心配なら、不動産のことはすべて私にまかせていると言ってもらえれば私が話しを聞いてみますよと伝えた。
すると、奥さんは、「別に問題ないですよね。話しを進めてみて、心配なときはお願いします」とおっしゃる。
ようは、自分の不安を消すための後押しの言葉をもらうためだけに私に電話してきたのだろう。
なにごともなければ私の存在はまったく無いものとなり、もし後で問題が起きたら、だから相談したのだと問題の解決を頼まれることになるだろう。
仕事になるといっても事務処理料程度の額にしかならないから、相談だけで勝手に貸してもどうってことない話なのだけど、話がこじれた場合のみ私に依頼するってのは、うれしい話ではない。
親しくしている知人であるし、それでもいいと思って電話を切った。
結局、その後すぐに電話があって、「おまかせするので、業者さんにおたくに電話するように言っておきました」ということであった。
私は、悪徳不動産屋であるのに、都合のいい無料の法律相談所みたいに利用されることが少なくない。
せめて、もめごとが大きくなる前に相談をかけてほしいのだなあ。
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