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2018年8月17日 (金)

78歳。将来の夢。

 2歳男児救出で注目を集めている尾畠春夫さん。

 ワイドショーに出まくっている。
 
 テレビでの質問は同じことばかり。

 尾畠さんはそれを苦にすることもなく、すべて応対する。

 性根の曲がった私は、目立ちたがり屋の変なおじさんだと思って見ていた。

 しかし、インターネットを見てみて、尾畠さんのボランティア、「はんぱない」ものだと知らされた。

 人手を要する大きな事故があると、全国に馳せ参じる。

 その活動は「はんぱない」もので、行く先々でボランティーのリーダー的存在になっている。

 彼は人間が好きで、話好き。

 彼がテレビにデマ来るのは、生来の人の良さから来るもののようだ。

 今朝の「とくダネ」で尾畠さんの半生を特集していた。

 尾畠さんは、7人兄弟の4番目として生まれた。

 小学5年生からは近くの農家へ手伝いに行かされた。

 勉強は好きだったが、中学3年間のうち、学校へ行けたのは4か月程度だったという。
 中学を卒業するとすぐ、働きに出された。

 いろんな職業を経験し、鮮魚店で働き始め、その後独立して鮮魚店を開いた。

 学校にも行けず、小さいときから仕事に駆り出されていたことにたいして、一切の恨み言は言わない。

 それより、仕事を通じて、感謝することの大切さを学んだという。

 65歳で鮮魚店を閉め、九州の最南端、鹿児島県の佐多岬から日本の最北端宗谷三崎まで、徒歩で日本縦断をした。

 そのときに多くの人から受けた親切に感謝し、人に恩返しをしていきたいと思い、2011年の東日本大震災にボランティアとしてかけつけた。

 このときには、南三陸町に500日も入っていたそうだ。

 その後、全国各地にボランティアとして出向いて活動している。

 「とくダネ」では、25分くらい尾畠さんを特集していたのだが、その中で尾畠さんの将来の夢を紹介するコーナーがあった。

 尾畠さんの回答を付箋紙で隠した「将来の夢」と題したパネルがアップになる。

 78歳でも夢はあるだろうが、私は、78歳の人に「将来」という言葉を使うことに違和感を感じた。

 回答を隠した付箋紙をはがすと、「夜間の高校に行って勉強したい」とあった。

 なぜか、私は、不覚にも涙すると同時に、力を与えられた。

 「とくダネ」のスタッフ一同も、私同様、感動をもらったようだった。

 「やっぱし夢を持ち続けるっちゅうことじゃないですかね。夢を持ったらそれを目標に立てて、計画を立てて、迷うことなく実行するのがいいんじゃないですか。私はそうしてるんです」

 尾畠さんが別な番組で、定年を迎えて仕事を引退する世代に向けたメッセージだ。

 「迷うことなく実行するのがいい」という言葉が、私の胸に刺さった。

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