悪徳不動産屋日記 梅雨、そして台風の思い出
1日に、梅雨入りしたのに快晴だったという記事を書いたが、あれは一瞬の晴れ間だった。
記事を書いていたときは確かに晴れていたのだが、気圧が不安定というやつで、陽がさしたと思ったら、急に雲に覆われて今にも降り出しそうな空模様になって、依頼ずっとはっきりしない天気が続いている。
梅雨といえば、じとじとと長雨が続くというイメージだったが、最近の雨は急にドサッと降る。
50年に1度の記録的大雨ってやつだ。
梅雨に限ったわけではなく、50年に1度の記録的大雨を1年に何度も経験させられる。
これからの台風のシーズンには、50年に1度の災害報道を度々見ることになるのだろう。
不動産業は、大雨は恐怖だ。
管理しているアパートや貸家の入居者から雨漏りや浸水被害の苦情を受けることになる。
普通の雨では雨漏りしないのに、台風や豪雨の時に雨漏りするということがある。
これは致し方無しとしてお許しいただきたい場合もあるのだが、家賃を払って借りている賃借人さんは、おいそれとは許してくれない。
すぐになんとかしてくれと言われることが多い。
台風の暴風雨の最中、車の運転もままならない真夜中に、すぐに来て雨漏りを止めろと言われたこともある。
台風に直撃されているところで、しかも夜中のことで、すぐに対処のしようがないのだが、とにかくすぐに出てきて状況を見て見ろと怒鳴っている。
雨漏りをしているというものではなく、家の中に雨が降っているという状況で、怒りまくっているのだ。
いくら怒鳴りつけられても、できないことはできない。
すぐには対処できないことを納得してもらうしかないのだが、お客さんの怒り具合を見ると、尋常ではない雨漏りのようだ。
自分がどれだけひどい目に遭っているのか、私にも苦痛を味わえということなのだろう。
私が行ってもどうしようもないのだが、とりあえず行って、お客さんがどんなに困っているか状況を見てあげる。
こんな台風の中をわざわざ来てくれたということで少しは気分が収まるだろう。
そう思って、暴風雨吹き荒れる中、車のハンドルをとられながらもお宅に出向いた。
しかし、こんなお客さんはそんなに甘くない。
なんとかしろ、どうにかしろと怒鳴りまくる。
なるほど、お客さんが怒るのも無理もない話で、窓から雨水が滝のように流れ込んでいる。
風向きの性で、窓のサッシのすき間から雨が振り込んでいるようだ。
といって、私の力の及ぶところではない。
明日になって台風が通り過ぎてからでないと工務店も大工さんも動いてくれない。
ひたすら、そんな説明を納得してもらうしかない。
だが、お客さんの怒りは収まらない。
なんとかしろ。どうしてくれるんだと怒鳴りまくる。
いくら怒鳴りつけられても、どうしようもない。
そもそも、私は家主ではないし、台風被害は天災。
私がお詫びする筋合いの話ではない。
ここにいたっては仕方がない。悪徳不動産屋の本性を発揮するしかない。
「いくら大声を出されても、私には直せない。命に別状があるわけではなし我慢してもらうしかない」と伝えた。
この入居者は、それでも許さないと迫ってくる。
「私の力ではどうにもできない。日本中の工務店に電話してすぐに直してくれるところを自分で探して下さい」と通告し、わめき続けるお客の家から退散した。
長くなったので、この結末はまた明日。
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