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2021年3月 9日 (火)

悪徳不動産屋日記 税理士は逃げた

 結局、昨日は税理士からの連絡はなかった。

 私が税理士に電話した時に応対した女子事務員は「先生は来客中です」とのことであった。

 税理事務所の職員であれば、私の話しを聞けばこのお客さんの不動産売買については税金がかからないという理屈はわかるはず。

 だから私は、かいつまんでことの顛末を説明しようとしたのだが、「来客中ですので後程連絡します」と、相手にならない。

 そこで「このお客様が購入した価格を教え、今回の取引では税金はゼロのはずです。不動産譲渡による税金が250万円以上かかるという根拠が分からないのだが、なにか他の所得もあったんでしょかね。よもや先生が(と呼ぶに値しないが)は依頼者に購入価格を聞くこともしないで、取得費5%で申告書を作るということはないと思うのですが、念のために、お客様の購入時の領収書関係は私が資料として保存してあるものをファックスしておきます。」という私の言葉を遮るように、「とにかく後ほどこちらから電話します」と電話を切られた。

 しかし、結局昨日は電話は来なかった。

 お客さんに、不動産売買以外に株式の売買とか株の配当を受けているとか大きな収入はないのかを確認すると、それは一切ないとのこと。

 私から税金はかからないと言われていたけど、税務署に行くのが面倒だから税理士に相談したというのだ。

 初めての付き合いの税理士とのこと。

 それを聞いて私は、その後、あえて私の方から税理士に電話することはしなかった。

 税務署に私の準備した書類を見せれば、譲渡所得はゼロで、従って税金はゼロ。所得がないのだから申告する必要もないのは明白。

 だから、税理士から電話が無かったら、お客様に税務署に行かせるつもりだった。

 私が税理士にファックスしたものと同じ書類と、税理士が作成した申告書を持って行って、「不動産屋は税金がかからないという話だったけど、税理士に申告を依頼したら250万円税金を払わなくてはいけないと言われて、税金の納付書をもらった。予定してなかった出費でどうすればいいのかわからない」と聞かせるつもりだった。

 答えは簡単。「これは確定申告の必要はありませんよ」と答えてくれるだろう。

 税理士が間違って作成した申告書は無効にしてくれるはず。

 税理士は、いい恥さらし。

 私は悪徳不動産屋。この税理士にこのくらいのお仕置きはさせてもらいたい。

 

 昨日の夕方、税理士からの連絡がないままだったので、私の方からお客様に電話した。

 税理士はミスを恥じて私には電話できずに、お客様に直接電話して取り繕いをしているのではないかと想像したからだった。

 私の予測は当たっていた。

 しか予測以上に話は進んでいた。

 税理士はすでに確定申告の訂正をすませていた。

 そしてお客様に、「税金がかからないようにしました」と言って書類を持って来ていた。

 

 お客様もお客様。

 一昨日の夜は、「税理士から200万円以上の税金を払わなくてはいけないと言われた」と悲痛な声で電話をしてきた。

 そして昨日の朝は、早々から「こんな税金は払えない」と言い立てていた。

 私が事の流れを聞き、税理士の手落ちでそんな計算になっているので、私が税理士に話をして訂正させるから心配しなくていいと説明していた。

 この間、何度もお客様の方から不安を訴える電話をもらっていた。

 私はお客様を安心させるために、税理士に資料を送って税理士からの連絡を待っている間にも、中間報告を入れておいた。

 そして、一日中、かかってこない税理士からの電話を待っていた。

 あーそれなのに、それなのに、間違いを犯した税理士が私の指導の下に申告を訂正して、「税金はかからないように手続きしました」とすました顔で処理を終わらせていた。

 お客様を直接税務署に行かせて、税理士の失態を暴露させるという計画はおじゃん。

 自分への災いがなくなったお客様は、手をわずらわせていた私のことなど雲散霧消。

 私の電話に対して、「税理士さんが『税金が安くなるようにしました」と言ってきた」と言うではないか。

 税務署への申告もすでにやり直して来てくれたとも言う。

 税理士に、私の方にも電話するように言ったのだけど、「依頼者の方としかお話ししません」と言っていたと、シャーシャーと言う。

 悪徳不動産屋としては許しがたき顛末。

 一番悪いのは税理士。税務申告の「いろはの『い』」を怠った大不手際。

 お客様が税理士が作った納付書通りに税金を納付した後だと、税金を取り戻す作業は簡単ではない。

 それを私が未然に防いであげたのだから、私になにがしかのお礼をしてもしかるべき。

 攻めて、お詫びと(いいわけと)お礼の言葉くらいはするべきだろう。

 

 そしてまたしても悪徳不動産屋は愚痴を吐露することになる。

 お客様とは信頼関係があると思っていたのだが、それは私が自分のミスに対しては責任をとってもらえるという安心からのもの。

 私の指導を無視して依頼した無能税理士から250万円と言う場偉大な税金を払わなくてはいけないと言われた。

 そもそもお客様の最初の電話は、私が税金はかかりませんよと言っていたのにどういうことなのだという意味合いも含まれていたのだ。

 それは私も重々承知。

 なにせ私は悪徳不動産屋。

 税理士が間違っているという発想は無かったかもしれない。

 なにせ税理士は税金のプロと尊敬されている職業。

 しかし、人生いろいろ。税理士もいろいろ。

 現実にこんなにいいかげんな税理士もいる。

 

 幸いこの税理士、自分が間違って申告した申告書をお客様から取り戻していなかった。

 間違った申告書一式の写しを私の手元に保管してある。

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