薬の飲み忘れ防止法
最近読んだ「ボケ日和」という本の中に、初期の軽度な認知症の症例として薬の管理ができなくなるという項目があった。
薬の管理ができないというのは、薬を飲んだか飲んでいないかがわからなくなるということなのだが、私は、昔から薬を飲んだか飲んでいないかわからなくなることがある。
だから私は、こうしている。
薬の取り出し部分に日付を書いたシールを貼っている。
シールを破って薬を飲むので、飲んだか飲まないかわからなくなることは無い。
悲しいかな、こうしておかないと「あれ、今朝の薬は飲んだかな」となる。
ということだから、薬を飲んだか飲まないかわからなくなるのが初期の認知症の症状だとすれば、私はすでに軽い認知症を発していると疑わなければならない。
しかし私は、私が薬の管理ができないのはADHDの傾向を原因とするものだと考える。
私は、ずっと以前から自分のことをADHDの傾向があると自己診断している。
ADHDというのは発達性障害の一つで「注意欠如・多動性障害」とも呼ばれる。
不注意(集中力がない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(思いつくと行動してしまう)といった症状が見られる障害で、症状の現れ方によって「不注意優勢に存在」「多動・衝動優勢に存在」「混合して存在」と分類される病気である。
私は「不注意優勢に存在」の部類だと思っている。
「不注意優勢に存在」というのは、「不注意」の特徴が強く現れ、「多動・衝動」の特徴があまり強くないタイプ。
「何事にも集中し続けることが難しい、忘れ物が多い、外からの刺激などですぐに気がそれてしまうなどの特徴があり、一方で、自分の好きなことについて考えたり取り組んだりしていると、話しかけられても気づかず、周囲の人に『無視をした』と誤解されることもある」というものだ。
症状の前半の部分は、実にその通りである。
集中を続けることができない。忘れ物が多い。すぐに気がそれてしまう。
子供のころから忘れ物がひどかった。なにをやっていてもすぐに気がそれてしまって、集中を続けることができない。
残念ながら、後半部分の好きなことをやっているときは、話しかけても気が付かずに集中しているという部分は違っている。
私は、好きなことをやっていても、ちょっとした刺激で気がそれてしまうほど、なにごとにも継続できない。
とにかく私は、忘れ物が多いし、何事においても継続することができない。
どうでもいいような約束は無論のこと、重要な約束の時間がすっと抜けてしまうこともある。
ちなみに、私の取り柄は自分を客観的に見れることで、この致命的な欠陥を自覚している。
だから子供のころから、物忘れと、何事においても継続できないという致命的な欠陥を補うための工夫をしてきた。
私は、子供のころから計画表を立てるのが好きで、さまざまな手帳や便利グッズを収集するのを趣味みたいにしてきた。
予定や重要な事柄を忘れないように、いろんな手帳を試し使い方を工夫していたのだが、悲しいかな手帳を見るのを忘れてしまうことが多々あった。
時計のアラーム機能もりようしたが、昔はデジタル時計は複数回のアラームのセットができるものはなかった。
懇意にしている時計店の店主に、1日に複数回アラームをセットできる時計を探してくれと頼んでみたが見つからなかった。
そんな私にとって、携帯電話の登場は願ってもないことであった。
携帯電話のカレンダー機能を使うと、複数のアラームをセットで来た。
スマートフォンになってからは、カレンダ機能のみならず、多くのアプリにリマインダー機能がついているから、忘れてはいけないことは、さっさとセットするようにしている。
私がスマートフォンを使い倒しているのは、私の欠陥を補う手段なのである。
私は、自分の欠陥を承知しているが故に、それを補う工夫をしている。
ということで今のところ、私の物忘れはADHDからのもので、まだ認知症ではないと身勝手な判断をしているのだが、このところ実感の不安を抱きつつの日々を過ごしている。
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