コロナ特需の恩恵にあずれる人、あずかれない人
2年前のコロナ発生当時、「毎月100万円から200万円の持ち出しになっている」と嘆いておられたホテル経営者の方がおられた。
去年11月ころにお会いしたらずいぶん顔色がいい。
コロナが終息していたから利用客も少し増えてきているのだろう。
それて「コロナが終息してきてお客さんは増えてきましたか」と尋ねてみた。
すると思いがけない答えが返ってきた。
「去年は過去最高の売り上げだったんですよ」
回復どころではなく過去最高の売り上げだった?
コロナが終息してきて観光地は人出が増えているというニュースは見ていたが、当地(宮崎県の北端の町・延岡市)は、いわゆる観光にはあまり縁のない地域。
「そんなに旅行客が増えたんですか?」と聞くと、「『ジモ・ミヤ・タビキャンペーン』のおかげですよ」という。
『ジモ・ミヤ・タビキャンペーン』というのは、宮崎県民の宮崎県内での宿泊に対する補助金がつく制度だ。
しかし、宮崎の観光地と言えば高千穂とか宮崎市青島や日南。
そんなに多くの県内客が当地に押しかけてくるとは思えない。
よくよく聞いてみると、ホテルの利用客は延岡市の市街地から遠い北方町、北浦町、北川町の人たちだったのだそうだ。
当地延岡市は、平成の大合併で北方町、北浦町、北川町と合併して九州で2番目の面積を誇る大きな市になった。
もともと、北方、北浦、北川町の人たちは延岡市街地に飲みに出て来ていたのだが、公共交通網が発達していないのでその足は車しかなく、帰りはタクシーか代行運転をつかうことになる。
合併前は延岡市とは違う行政区だったわけで、結構な距離があるのでタクシー・代行運転料金5千円以上になる。
私はその詳しい仕組みはわからないのだが、『ジモ・ミヤ・タビキャンペーン』を使うと5800円程度の宿泊費が実質無料になるのだそうだ。
それで遠方から延岡市街地に大挙してお客が押し寄せていたのだそうだ。
コロナ発生当初はどうなることかと経営の先行きが不安だったが、GoTo キャンペーンやさまざまな補助金で記録的な高収益をあげているとは驚きだった。
そして今日、また別なこんな話を聞いた。
久しぶりに偶然顔を合わせた、医療関係への納入業者さん。
私のお付き合いのある介護関係の経営者の方から、利用客が減っているし、予防や消毒に経費はかさむしコロナで職員の確保が困難で経営が厳しいという話を聞いていたので、「コロナの影響はどうですか?」と尋ねてみた。
すると、これまたどういうことでしょう。「この2年は記録的なの売り上げをあげているというのだ」
どういうことかと聞いてみると、「取引の病院が補助金で高収益をあげていて、設備を次々に新しくしている」ということだ。
政治屋を筆頭に、テレビに露出している専門家・評論家・医療従事者。それらにまつわる利権集団があるとは思っていたが、身近にもコロナ特需の恩恵を受けている人たちがたくさんいるんだと改めてびっくり。
東京のマンション価格がバブル期を超える高騰していると報道されていたが、福男の不動産業者さんも「今はバブルだ」と言っていた。
補助金ざぶざぶばら撒きは富裕国民により富を与え、その付けは一般庶民が背負うことになるのだろうなあ。
悲しいかな私は一般庶民。
仕組みが見えているのに恩恵にあずかる才覚がないことが、げに悲しい。
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