悪徳不動産屋日記 連絡をしない不動産屋
先週の日曜日。
私の店は日曜日は定休日。
全国的に不動産会社の定休日は水曜日が標準のようだが、当地(宮崎県の北端の町・延岡市)では日曜日を定休日にしている不動産会社が多い。
社員5人以上の会社は日曜日もやっているところがあるが、個人経営的な不動産屋はほとんど日曜日を休みにしている。
不動産会社は同業他社の物件も紹介しあって成り立っているので、同業他社の大半が休みをとる日曜日に開けていても仕事にならないという局面もあって、それを口実に当市では大半の不動産業者が日曜日を定休日にしているのだが、実のところ日曜日に休みたいから休んでいるというのが本当のところだろう。
少なくとも、私はそうだ。
ということで、私はお客様の要望は無視して休みにしているのだが、電話はすべて転送にしてどうしても日曜日に商談をしたいというお客さんには対応するようにしている。
そもそも結構ヒマな不動産屋だもので、めったに日曜日に案内してくれとか日曜日に相談に期待というお客様は少ない。
電話がかかっても、不要不急の話しであれば、「今日は休みです」とまず答えると、ほとんどのお客さんはこちらの都合に合わせてくれる。
というか、こんなやる気のない不動産屋は相手にしたくないということで他の不動産会社に行ってしまうのかもしれないが。
先週の日曜日には、それが通用しないお客さんから電話が入った。
知らぬ中ではないお客さんで、といってもお客さんの定義を当社に利益を与えてくれた人とすると、当社では制約をしたことはない人で、飲食店をやっていてその店を利用して私はその店に利益を与えているから私がお客さんなのかもしれない、そういう意味ではお客さんというよりも知人とするべき人からの電話だった。
要件はその方の経営している飲食店の近辺にワンルームの賃貸物件は無いかということだった。
職業がら、不動産会社に知り合いが多いようで、私もその他大勢の不動産屋の一人として物件情報を求められてきた。
それもありがたい仕事だが、私は悪徳不動産屋。休みの日にはなるべく仕事はしたくない。
一件要望に該当する物件があるのだが、「今日は休みで、今(隣町の)日向市に来ているところだから明日ではいけないか」と聞いてみると、なんとか今日案内してくれないかとのこと。
「なんとか今日」という理由は、今日、他の不動産屋からも近くを案内してもらうことになっている。できたら一緒に済ませたいので、今日にならないかと言うことなのだ。
私が管理している部屋は、この人の店から徒歩1分の場所にある。
決まる可能性は低くはない。
しばらく空いたままになっている物件なので、せっかくのチャンスだからと思って、日向市から早々に帰ってきて案内をした。
内見には同伴者を連れてきていて、私が紹介した物件のほうが距離的には断然近いのが利点だという言っていた。
即決しそうな感じだったが、「もう一つの物件と比較して、明日連絡します」ということで別れた。
私の感想は、決まりだろうなと思った。
しかし、次の日連絡はなかった。
私は、「またか!」と思っただけ。
この人には、物件情報の問い合わせは何度も受けてきている。
探している最中や相談事があると、しつこく(失礼、訂正)熱心に連絡をしてくる。
しかし、私は仕事に熱心でない悪徳不動産屋。
こちらからはしつこい連絡はしない。
今回も、また他の不動産屋で決めたようだ。
私は悪徳不動産屋だけど、こんな強烈に案内を要求した人が、お手数をおかけしましたとも、何にも言ってこなくても、善良なる消費者様はこんなもんさと独りごちるのみ。
お前は太平楽。そんな寝相で体は痛くならないのかい?
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