いまさらの箱根駅伝
正月の2日、3日と感動でテレビに引き込まれてしまった箱根駅伝だったが、4日、5日とテレビに出まくっていたのは3位入賞の青山学院の原監督だった。
青学が最終10区で、8位から3位に順位をあげたのは流石だが、今年の箱根駅伝のレースを盛り上げたのは駒澤大学と中央大学。
拙が今年の箱根駅伝でスタート直後からテレビに釘付けになってしまったのは、オープン出場の学生連合、スタート直後からの育英大の新田選手の独走のせいだ。
スタートから飛び出して異常なスピードで独走する新田選手を2位集団の誰も追いかけない。
どうせすぐにつかまると思っているのか、テレビの映像も2位集団を映し出す時間の方が多かった。
しかし新田選手と2位集団の差は開くばかり。
このまま1区を1位で完走させたい、そんな判官びいきの目で応援してしまっていた。
残念ながら残り3㎞くらいで捕まってしまったが、見ている誰もが例年と違う異色の展開にいつもと違う箱根駅伝に目を引かれてしまったことだろう。
この新田選手も今年の箱根駅伝で注目に値する選手。
面白かったのは次の2区。
駒澤大学の田沢選手と中央大学の吉居選手の、ゴール直前からの抜きつ抜かれつの1位争い。
中央大学は拙の母校だとはいうものの、学生時代余り真面目な学生生活をしていなくて母校愛は薄い拙であるが、こんなときは中央大学を応援してしまう。
ゴール間際の2選手の意地の張り合い。
1位と2位が次々に入れ替わる。
そして、最後の100mの吉居選手の吃驚するスパートと、それに負けじと必死になって追いすがろうとする田沢選手の戦いは、箱根駅伝市場に残る名勝負になるに違いない戦いだった。
それから先のレース展開も主役は駒大と中大。
今年の箱根駅伝を盛り上げた立役者は駒大と中大。
さらに駒澤大学は大学3大駅伝3冠王者となった。
おまけに大八木監督は3冠達成を期に、後進に道を譲って監督を引退すると表明している。
それなのに箱根駅伝を取り上げるワイドショーでの主役は青学の原監督。
負けた原因と、来季の構想。さらにはこれから先の箱根駅伝の運営についてまでも持論を展開する。
優勝の駒大の選手と監督はどうなってるんだ。
テレビ局は原監督にしゃべらせた方が番組を作りやすいのだろうが、大学3大駅伝3冠を達成させた選手たちと、それを育てた大八木監督の扱いがあまりにも粗末に思える。
拙は、吉居選手や藤原監督の話ももっと聞きたかったし、中大が藤原監督のもと来年の箱根駅伝100回大会の優勝をめざして練習してきたこと。
その結果が今回の2位という成果をあげ、次回100回大会では優勝するのだという大きな目標をもっと取り上げて欲しかった。
何度も言っていることだが、テレビは視聴率を上げることだけを考えて番組を作っているから、人気のある者を引っ張り出すのは仕方がない。
例えば女子ゴルフなんかでは、やや人気にかける選手が予選1位通過した場合など、やっと予選通過した渋野日向子の動向に多くの時間を割いて、トップ通過は渋野の報道のつけたしのように名前だけ報じる。
スポーツの報道の場合、勝って涙した選手、負けて涙した選手に、そして優勝チームには最大の敬意をもった報道をしてほしいものだ。
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