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2023年9月

2023年9月30日 (土)

天然信仰を見直す

当地(宮崎県の北端の町・延岡市)の秋の風物詩「鮎やな」が、今日オープンした。

当地の鮎やなは、市役所から徒歩で5分くらいの市街地のど真ん中に設営されている。

鮎やなには天然の落ち鮎がかかるが、天然ものだけではまかないきれなくて、天然物を食べたいときは予約が必要。

標準メニューは養殖の鮎となる。

一般的には天然信仰が根強く、天然物を重宝する傾向があるが、私は養殖物のほうが好きだ。

天然物が嫌いというわけではないのだが、天然物には外れがある。

天然物は、自然の中で食うや食わずの生活をしてきているから、栄養状態の悪い鮎や、泥を飲み込んだような鮎に出くわすことが少なからずある。

数年前に、鮎漁をやっている人からもらった天然鮎に、やせ細ったものや食味の悪いものが混じっていて、以来私は、目黒のサンマならぬ、鮎は養殖物がうまいと思っている。

実際、今は養殖技術が格段に進化していて、養殖物は品質が安定していて美味い。

もう20年も前になるが、鮎の養殖会社の社長さんと話をしたことがある。

昔の養殖の鮎は、魚粉などが混じった餌を食べさせていたので、臭みがあるなどといわれていた。

また、ふんだんに餌をあたえるから余分な脂のついた鮎になっていた。

しかし、今は研究を重ねて餌も改良され、出荷の前にはえさの量を調整して、肥満状態の余分な脂を落とし、天然鮎が食べる川の苔の成分の餌を与えて、天然鮎のような香りのある鮎を生産しているのだと言っていた。

そういえば、回転ずしで今一番の人気は、サーモンなのだが、寿司ネタでサーモンを食べられるようになったのは養殖技術が発達したおかげなのだ。

天然のサケ・マス類には、まれに寄生虫がいるので、以前は加熱するか、ルイベのように凍らせて食べるしかなかった。

寄生虫がいない飼料で養殖することにより、サーモンの刺し身が普通に食べられるようになったというわけだ。

日本には、「天然信仰」があって、天然物に比べて養殖物は味が落ちると思っている人が多い。

しかし、食べ比べても、見分けがつかないほど養殖ものの品質は向上している。

満足に餌にありつけなくて痩せひぼなえた天然物より、養殖の方がうまいということもある。

現に、近畿大学が開発した養殖マグロは、たっぷりの餌をくらってトロの部分が天然物より多くて、味も天然物に負けないものになっている。

 

 

2023年9月29日 (金)

先延ばしの悪癖

今日、農地法による農地転用の申請手続きで市役所に行った。

市役所の玄関を入ると、広いロビーがあって、そこがそのまま市民課の受付待合所になっている。

待合所には、いつも各種証明書を受ける人や届け出の人が数名いるのだが、今日はいつもと違った雰囲気がした。

待合所は、椅子が足りなくなるくらい人が溢れている。

何事かと思いつつ、1階奥のエレベーターに向かっていて気が付いた。

ロビーにあふれている人たちは、マイナポイント申請手続きの人。

今日がマイナポイント利用申請の申請期限。

期限ぎりぎりでの駆け込み申し込みの人たちだった。

手続きに慣れている人ならスマートフォンでも手続きはできる。

このたくさんの人は、自分でやれない人たちだ。

係の人が手取足取りで手続きしているようだけど、物理的に今日中に全員の申し込みが終わるのだろうか。

私は常々、先延ばしが私の最大の悪癖だと悔やみつつ生きている。

さっさとやってしまえば簡単なことなのに、先延ばし先延ばしして、ぎりぎりになって大慌てする。

わかっているんだけど、なおらない。馬鹿は死ななきゃ治らないと、ブログでも何度も懺悔している。

だけど、私と同類の人がたくさんいるんだなと、自分を自分でへんななぐさめをした今日の出来事。

 

だけど、先延ばしは私だけの悪癖ではないようだ。

2023年9月24日 (日)

歳月不待 時々刻々

今朝は、肌寒さを感じた。

今年の猛暑は一向に収まらず、昨日まで、いつになったら涼しくなるのだろうと嘆いていた。

昨日の天気予報で、今日は少し涼しくなると言ってはいたが、急に気温が下がってしまうと、体がそれに追いつかなくて寒く感じてしまった。

日本は季節を失ってしまったという声もあるが、それでも季節は動いている。

9月も早や、終盤。

私は、なにもしないまま、あっという間に時間が過ごしてしまうという悪癖があるが、年を取ってその悪癖がさらに加速しているように感じる。

この9月は、自分史的に新記録的に、時間がタイムスリップしてしまったように終わりかけている。

歳月不待。時々刻々。

 

2023年9月18日 (月)

敬老の日

今日は敬老の日の祝日。

このところ、何の日が意識しないまま、カレンダーの日付が赤くなっているから休みという祝日がいくつかある。

もともとは、祝日は、なにがしかの意味があって固定日で定められていた。

それなのに、ハッピーマンデー制度という法律まで作って月曜日を祝日にした。

なんでも、公務員や優良企業を中心に週休2日制となってきたため、月曜日を祝日にして3連休とし、国民に余暇をすごしてもらおうというのが趣旨らしい。

政治屋は、自分たちの利益なしに、国民のためだけを思って法律を改正することに精力を使うことはない。

これは絶対になにか政治屋の利得が隠されているはずなのである。

連休を増やすことで利益を得る圧力団体の利権が隠されているはずで、決して国民の利益を優先した法改正ではないだろう。

 

ともあれ今日は敬老の日。

敬老の対象となる、老人=高齢者の定義は65歳以上となっている。

65歳を高齢者とするのに余り口を挟む気はないが、65歳といえば、50歳代と見まがえるように若々しい人もいて、ひとくくりに老人としてしまうことには異議がある。

ただ、老人福祉法という老人の福祉を図る法律があって、この法律では、老人を65歳以上としていることにより、一般に65歳からが高齢者となっているのだろう。


敬老の日にちなみ、総務省が17日公表した人口推計によると、65歳以上の高齢者は3623万人。

総人口に占める割合は29・1%で過去最高を更新し、世界トップ。

う80歳以上は27万人増の1259万人で、割合が10・1%と初めて10%を超えた。


私が興味をもったのは、高齢者の就業率。

2020年の高齢者の就業率は25.1%となってる。

これを年齢階級別にみると、65~69歳は9年連続で上昇し2020年に49.6%。

70歳以上は4年連続で上昇し2020年に17.7%となっている。

つまり、半数くらいの人は70歳くらいまでは働いている。

高齢就業者を従業上の地位別にみると、雇用者が510万人で高齢就業者の57.0%、自営業主・家族従業者が275万人で同30.7%、会社などの役員が110万人で同12.3%となってる。

私は自営業主の分類にはいるのだろうが、私と同じ境遇の人が30%を占めている。

さらに、高齢就業者のうち役員を除く雇用者(以下「高齢雇用者」といいます。)を雇用形態別にみると、非正規の職員・従業員が76.5%を占めており、そのうちパート・アルバイトの割合が52.5%と最も高くなっている。 

現在の雇用形態についた主な理由別の割合を男女別にみると、男性は「自分の都合のよい時間に働きたいから」(30.4%)が最も高く、次いで「専門的な技能等をいかせるから」(18.8%)、「家計の補助・学費等を得たいから」(16.2%)などとなっています。また、女性についても、「自分の都合のよい時間に働きたいから」(38.6%)が最も高く、次いで「家計の補助・学費等を得たいから」(21.6%)、「専門的な技能等をいかせるから」(8.5%)などとなっている。 

「家計の補助」という理由より、「自分の都合優先で気ままに働きたいから」というのと「専門的な技能をいかせるから」という理由の方が多いというのも、私にとっては心強い調査結果である。

 

昨年からの私の、「倒れるまで現役」を再認識させられた敬老の日の調査結果である。

ここ数年の大きな悩みであった脊柱管狭窄症の症状も和らぎ、毎朝、健康に生んでくれた両親に感謝の手を合わせている今日このごろである。

2023年9月16日 (土)

宇崎竜童さん

宇崎竜童さんが、「昔は道を歩いていると、曲がごろごろ転がっていた。今は一日中探して歩いてもなかなか見つからない。でも、毎日一曲を作るようにしている」というような話をしていた記憶がある。

宇崎さんは今年77歳。今年、デビューから50周年を迎えるのを記念して各地でコンサートを開いている。

今も、一日一曲を作っているのだろう。

私はと言えば、思うことが無くなったわけではない。

思ったことを文字にする気力が希薄になっている。

宇崎さんの話を思い出して、久々の更新。

2023年9月 1日 (金)

9月1日 新学期 関東大震災の日

「夏休みが終わって最初の登校日だった。腹ペコで帰宅し、昼食を食べていたら・・・・・ 」

今日の天声人語の書き出しである。

関東大震災の翌年に出版された『震災記念文集』の中にある一節だ。

小中高と、学校の勉強での歴史年表と英単語の暗記が大の苦手だったとはいえ、関東大震災が9月1日だったことを、この年になるまで私の意識中にしっかり認識していなかったことに我ながらあきれてしまった。

今日で関東大震災から100年になるのだそうだ。

最近とみに物忘れのひどくなった私だが、この日は脳に刻み込まれた記憶となるだろう

 

日本は地震の多発国。

震災級の大地震として、東北大地震が記憶に新しいが、震災後12年を過ぎても復興からほど遠い。

熊本城再建が象徴となっている、熊本大地震の復興作業もまだ終わらない。

首都直下型の大地震が30年以内に発生する確率は70%という予測が発表されているが、人々は変わることなく生活を続けている。

将来におこる大災害に対して不安を抱いている人は80%以上だが、その対策に行動を起こしている人は40%だという。

 

必ず起こる大地震。

関東大震災の日として、さすがにここ数日、朝のワイドショーや新聞でも取り上げられていたが、バスケットのワールドカップ予選に押しやられて、100年目という節目の日にしては大きく取り上げられはいなかった。

いつ起こるかわからない大地震より、ワールドカップ予選の行方や、猛暑の夏や、目の前の台風の方が心配なのだ。

そう、私も目の前に山積みとなっている未処理の仕事を片付けることが急務なのである。

今日は、9月朔日。

 

 

 

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