« 師走 ついたち | トップページ | 大谷翔平 これぞ異次元 »

2023年12月 3日 (日)

悪徳不動産屋日記 相続登記義務化

来年4月1日から、相続登記が義務化される。

それで、そのことについてちょくちょく相談を受けることがある。

今日は、十年ちょっと前に土地をお世話したお客さんから、相続登記についての相談の電話が入った。

友だちが、相続登記をしていないと罪になるという話をしていたが、相続登記をしないといけないのかというお尋ねだった。

相続登記がなされないことで、所有者が特定できず「有効な土地利用ができない」ということで国レベルで大きな問題となっていて、それを解消するため、令和3年4月に、民法・不動産登記法(所有者不明土地関係)の改正等に関する要綱案が可決され、来年(令和6年)4月1日から施行されることになっている。

この法案の中で、相続登記についての内容を簡単に説明すると、

2024年4月1日から施行される。

相続で不動産取得を知った日から3年以内に正当な理由がなく登記・名義変更手続きをしないと10万円以下の過料の対象となる。

遺産分割協議がまとまらないなど3年以内に相続登記ができない可能性があれば、相続後の相続人申告登記の申出や相続前の遺言書作成、家族信託などの対策を検討する。

相続登記義務違反者を法務局の登記官が職務上知ったときに、義務違反者に対して催告がされ、相当の期間が経過しても相続登記がされない場合には、裁判所への過料通知が行われる。

法改正以前に所有している相続登記が済んでいない不動産についても義務化される。

ということで、答えは簡単。

相続登記をしなければいけない。

そう答えると、「登記をしないとどうなるの」と聞いてきた。

それに対する答えは、「法律では、10万円以下の罰金(過料)をとられるということになっていますよ」

すると質問者は、「うわー。どうしてもしないといかんちゃねー。毎年10万円取られると?」と聞いてきた。

「これはまだ条文を読むだけではわからないが、とりえずは登記義務違反がわかったときに、とりあえずは1回限りではないかと思いますよ。」

すると、「相続登記の費用はどのくらいかかると?」とさらに聞いてきた。

「費用は、相続財産の評価額で変わってくるから何とも言えないけど、通常の財産だったら10万円程度ですよ」と答えると、「結構、金がかかるっちゃねー」と困り切った感じで悩んでいた。

さらに、 「登記しないと見つかるっちゃろうね?」と聞いてきた。

ここでどう答えるべきか。

正直者の悪徳不動産屋は悩む。

悩んだ結果の、悪徳不動産屋のおせっかい。

「制限速度50km の道路で、必ず50㎞以下で走ってますか?」

そう言うと、「どういうこと?」と聞いてきた。

「制限速度をちょっと違反することはあるでしょう?それと同じことじゃないかなと思いますよ。亡くなった人全員の相続物件の登記を調べることはないでしょうからね」

こう言うと、「じゃ、相続登記はしなくてもいいってことね」と言ってくる。

ここで、「そうですね」なんて言ったら大変。

不動産屋が相続登記をしなくてもいいと言ったからと、責任を転嫁されてしまう。

拙は、悪徳不動産屋といえども、脱法を勧めることはできない。

「だめですよ。相続登記はしなくてはいけないと、わざわざ法律を改正したのだから、相続登記はしなければいけませんよ。」

と言葉を加えておいた。

さて、相談者はどうしたものか。

拙は、不動産業をやっていて、相続登記はぜひするべきだと思っている。

義務化するなら、国民の良心にまかせた法令にするのではなく、厳罰を規定すべきだろう。

過料10万円以下なんて規定では、費用の面だけで考えたら、相続登記をするより過料を払った方が安上がりってことの方が多いだろう。

本気で相続登記を義務化しようと思ているのだったら、過料50万円くらいにすればいい。

そうすれば、悪徳不動産屋としても、相続登記をしたほうがいいかという相談に対して「相続登記は絶対にしなくてはだめですよ」と答えることだろう。

 

 

 

« 師走 ついたち | トップページ | 大谷翔平 これぞ異次元 »

05不動産情報館日記」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 師走 ついたち | トップページ | 大谷翔平 これぞ異次元 »

2024年3月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ