憲法 どうなっているの?
今回、憲法を読むきっかけになったのは、つい最近出版された角川歴彦著「人間の証明」を読んだことだ。
角川歴彦さんは、角川書店創業者の次男。
「人間の証明」は、森村誠一著で同名の本がある。
映画化もされ累計700万部を超す大ベストセラー森村誠一の代表作である。
しかも出版は角川出版。
なぜ、出版会社が経営者の手による手記本を出版したのか気になって私は本を手にした。
角川歴彦さんは東京オリンピック贈収賄の疑いで逮捕され、一貫して無罪を主張し続け226日もの長期にわたって勾留された。
角川歴彦さんの「人間の証明」は、自らが体験した、拷問とも呼べる「人質司法」の非人道性、違法性を広く世に問うとして、森村誠一さんの遺族の了解のもとに出版されたものだった。
「『人質司法』をなくすために、死力をつくして最後の闘いをする」という氏の使命感が語りつくされている。
昔、私の知人で、虚偽の通報により逮捕され1カ月くらい勾留された人がいる。
1人は婦女暴行事件。
もう1人は賭博の罪。
2人とも、まったく事実無根の通報がされ、それに伴って逮捕された。
逮捕については新聞テレビで報道された。
幸い、通報者の通報内容があまりも不自然で、虚偽の通報であることが判明して無罪放免となった。
しかし、無罪となったことは新聞テレビでは報道してくれない。
まったくの無実の罪であったが、2人とも1カ月近い勾留を受け、その間一切の外界との接触が遮断された。
無罪釈放されたが職を失い、人生は大きく狂ってしまった。
せめてマスコミが救済してくれるといいのだけど、こんな金にならないことにはかかりあってもらえない。
憲法34条には、「直ちに弁護人に依頼する権利を与えられなければ、抑留又は拘禁されない」とある。
憲法38条には、「何人も、自己に不利益な供述を強要されない」「不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない」とある。
しかし現実には、逮捕されると罪を認めるまでは、一切の外界との連絡は遮断されてしまう。
角川さんの勾留期間は226日。
郵便不正事件の村木厚子氏は164日。
衆議院議員だった鈴木宗男氏の未決勾留日数は437日。(なぜか、鈴木氏の勾留日数については、なかなか検索結果が得られなかった)
だれかに恨まれて、虚偽通報されて逮捕されると、通常の場合そこで人生は破綻してしまう。
テレビドラマで「弁護士を呼んでくれ」は、実際には通用しないのだ。
心配性の私は、そんなことになったらどうしようと不安になって憲法を読み直した次第。
憲法の条文には、「直ちに弁護人に依頼する権利を与えられなければ、抑留又は拘禁されない」「不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない」と書いてあるのだけど、法の番人裁判所はどう解釈しているのだろうか。
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