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2025年9月 2日 (火)

悪徳不動産屋日記 悩ましい現実 不良空き家の解体に対する補助金 

日、弟の付き添いで病院にいたとき電話が入った。
電話の表示を確認すると、1年半ほど前に中古住宅の売却の相談を受けた方だった。

宮崎市在住の方で、ご自分のご主人の実家の相談であった。
宮崎の方がなぜ当社に相談をしてきたのか、商談動機をおたずねすると、自分の知人のところにかけてあったカレンダーを見てのことということであった。

ということは、過去に私が取引したお客様の関係の方ということになる。
悪徳不動産屋としては、がぜん親近感と喜びを感じ、丁寧な接客を心がけることになる。

突然のことであったが、今日は延岡市に来ているので、今すぐにでも来てもらえないかとのことだった。
日ごろ忙しくない不動産屋だが、今すぐと言われると多少の差支えはある。
そこをこのお客さん優先にして現地に赴いた。

小生、当地(宮崎県の北端の町・延岡市)専門の不動産会社で、住所を聞けばだいたいの場所はわかる。
残念ながら、非常に売りにくい物件だった。

まず、道が狭いこと。一部離合が困難の箇所がある。
古い造成地で、住宅不足の時代に、山を削っていい加減な造成をしているので公図が混乱しているところがある地域であること。
敷地が山を背負っているので、土砂災害危険区域に指定されている所が多いということ。
道路面より敷地が高いひな壇的な土地が多いこと。

当社のお取引したお客様に毎年お届けしているカレンダーが取り持ってくれた話でありがたい話なのだが、売れにくい。

そんなことを思いながら現地に向かう。
カーナビには表示されないので、ゼンリンの地図を頼りに行ったが、ゼンリンの地図も現地をうまくとらえていなかった。
それで道路の広いところに車を置いて、歩いて近隣の家の表札をみながらやっとのことでたどり着いた。

現地に到着すると、さらに極悪の条件が目に飛び込んできた。
全面の道路に添うように水路が造られている。水路には水が勢いよく、大きな音を立てて流れている。
いかにも山の湧水を流すための水路だと思われる。

そこで、嫌でも目に付くのが「土石流警戒の看板」。
「この水路は土石流が発生する可能性が高いので警戒が必要です」という、横2メートル、縦1メートルくらいの大きな警告の看板である。

そんな看板が、相談の家の目の前に立っているのだ。

家は、長いこと空き家だった様子。

声をかけて依頼者にお会いして、内見したが、家は古く保存状態も悪い。
中古住宅としてそのまま買うようなお客さんは少ないだろう。
かといって家を解体して更地にしても、非常に危険ですという警告が出ているところに2000万円もかけて新築する人はいないだろうと想定してしまう。

カレンダーが結んでくれた縁の方だからと、悪徳不動産屋としては懇切丁寧な接客を心がけた。

親身になって答えているのだが、悪徳不動産屋は、相手の気持ちを考えずに思ったことをそのまま喋ってしまう癖がある。
「これは、なかなか売れにくいと思います。家を解体費用は200万円以上かかります。しかし、土地にしてしまうと、住宅用地としての売却は私はまず難しいと思います。
資材置き場等にするにしては、道が狭く大型車が入らないのでそれも難しい。

私としては親身な回答をしていたつもりなのだが、欠点ばかり言われるようでお客さんは警戒気味になる。
話しの中で、もう一社同じ相談をしている会社があるという。

それは私にとっては結構な話。
売りにくい物件なので、当社一社で依頼を受けると荷が重い。
何年も売れないことになったときに、他社も預かってもらっていれば気が楽だ。

「どうぞどうぞ、その会社にも相談してもらっください」と言いつつ、どうして売ったらいいか私なりの案をいろいろ話て差し上げた。

私の案は、「超格安の中古住宅として売ること」
超格安でとりあえず住める家として売れば、資金が無くてとにかく自分の家を持ちたいという層の人が買うかもしれない。
多少の予算のある方は、まずこの場所は買わない。

経験上、超格安(300万円、400万円)という中古住宅は問い合わせの数は多い。
そんな家は補修に手がかかりすぎる家が多いので、なかなか売れるものではないが、とにかく問い合わせや内見は多い。

この家だったら、贅沢言わなければ、多少の手をかければ住める状態だから売れる可能性もある。

現地で、そんな話をしてあげた。

その時相談者は、いたく感謝の言葉を述べてくれたのだが、同時に私は直接の相続人ではないので、この話を持って帰って相続人になる主人とその兄弟に話してみるということであった。

私としては、売却いらいを受けても、こんな危険な所を売る自信はないし、積極的に依頼をいただきたいという気持ちは無かった。
相続人の方に話して、また何かあったらいつでも相談してくださいということでその日は分かれた。

すると数日後、相続人に話したら売る方向なので査定書を作ってもらえないかとの要請があった。
それも、すぐにということ。
それは承知したのだが、忙しくて2,3日そのままにしていたら、「査定書はまだできないんですか」との督促の電話をもらった。

悪徳不動産屋は、「なんとも厚かましいお客だなあ」と思いつつも、査定書を作り郵送した。

すると、その後返信は無く音信不通。どうなっているものか相談者に電話してみた。

すると、自分は直接の相続人ではないから、なんとも言えない。
査定書は渡したが、兄弟間で他にも相談しているようで、売るようになったらまた連絡しますとのことであった。

これも良くあること。

私、こんな商売をしていて催促の電話が得意ではない。
その後、こちらから電話することは無かった。
想定通り、相手からの連絡はなかった。

連絡はなかったものの、これは印象に深いできごとで、この件を忘れたことは無かった。

 

そして今日、1年半以上ぶりに、携帯電話登録しているこの方から電話が入った。

 

またしても相談。

 

話しの導入部が長くなってしまったので、続きは又後日。

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