兵庫県知事選に思うSNSの危うさ
今朝のワイドショーは、どの局も兵庫県知事選挙の結果報道に多くの時間を割いていた。結果は齊藤前知事の圧勝。
マスコミが寄ってたかって、前知事のパワハラとおねだり体質を毎日のように報道を続けて、野次馬大衆のごちそうとした。
マスコは視聴率が取れるネタだとわかると、知事のパワハラとおねだりの事例をかき集めて野次馬大衆の好奇心を煽り建てた。
その騒動に乗ってしまったかのように、兵庫県議会議員は全会一致で不信任決議を受け、失職して今回の選挙となった。
齊藤知事は県民の信認を受けたと言っておられたが、私が県民が問題を取り違えていると思うのは、齊藤知事が齊藤知事をパワハラとして告発した男性(自殺)を公益通報者を保護対象とせず、それどころか自ら通報者を探し出して、自らの権限で懲戒処分に処したことだ。
さらには、マスコミがが些末なパワハラ、おねだりの事実をほじくり出して、面白おかしく騒ぎを大きくすることばかりに精力を費やし、肝心の公益社通報者保護法に違反するのではないかという問題に大きくふみこまなかったことが最大の問題なのだ。
おまけに、あんなに騒ぎ立てて前知事を悪者として非難する側に立っていたはずのマスコミの中で、齊藤さんの当選に疑問を投げかけるところは1社もない。
私はこの選挙が気になってテレビのニャースでどう取り上げているか気になっていたが、辞める前にあんなに騒ぎ立てていたにしては、取り上げる量が少なかった。
選挙戦の終盤には街頭演説に数千人の支援者が集まっていた映像も、当選後にしか報じ張られなかった。
それは選挙戦に影響する映像だから報じなかったのかもしれないが、選挙の中盤から徐々に街頭演説に集まる支援者が増えていった状況は一切報じられなかった。
国政選挙はもとより、注目されている地方選挙選についても、各候補者の様子を均等に報じるのが常なのに、辞任再出馬でおお騒ぎした選挙だとういうの保護にテレビでの取り上げ方が少なかったのは、齊藤さんを支援する人が加速度的に増えている事実をマスコミが意図的に報じなかったのではないかと感じている。
しかし、重ねて言うが、齊藤前知事が問われるべきは公益通報者制度を犯す行為をしていたのではないかということだ。
鹿児島県警や北海道県警で、幹部の違法行為を内部通報者を調べ上げて、通報される側の幹部が調べ上げて処分したという事件もうやむやになっている。
鹿児島県警、北海道県警の問題も、内部通報で告発される側の権力者が、自らの権限をもとに告発した人間を処分していることが問題であって、齊藤前知事の最大の問題事項は公益通報者を自らの判断で処分したことであることを忘れはならない
それと私が憂慮するのは、SNSの功罪だ。
インターネットによって、個人が自らの意見を発信できる。
インターネットでマスコミが報じることとは違う事実を知ることもできる。
しかし、新聞やテレビといった大型マスコミを信用できないといういう意見と同様に、SNSからの情報が正しいのかどうかも大いに疑問なのである。
新聞やテレビを見なくなった人たちは、知りたいニュースはインターネットで用が足りるというが、インターネットは自分が気に入った情報のみが送り込まれてくる。
身近で言えば、私のスマートフォンに送り込まれるニュースと、妻のスマートフォンに送り込まれてくるニュースは違っている。
意見の違う人の考え方を隠してしまうのがインターネットなのだ。
ちなみに、トランプさんを大統領にしたのもインターネット。
同等に比較する私が抹殺されることになるかもしれないが、2年前に、常習的脅迫などの罪に問われて、懲役3年執行有余5年の有罪判決を受けた「ガーシー氏」を参議院議員に当選させたのもSNS の成果だった。
また、不同意性交致傷罪(婦女暴行罪)で4年6カ月の実刑判決を受けた前宮崎市議会議員「スーバークレージー君」は、、SNSで得た知名度だけを武器に、県外からいきなり宮崎市議会議員に出馬し、短い選挙期間で第2位の票を集め当選した。
これは正にSNSのみの力によるものだった。
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