東証の株価が34年ぶりに、バブル崩壊後最高値をつけた。
今回の高値はバブルではないと、富裕層たち情報を流布させているが、今回の株価高騰、一部地域での不動産高騰は、まごうことなきバブルだ。
人類は過去に何度もバブルを創出してきている。
世界的にいろいろなバブルが創出されたが、人は過去の失敗を生かすことなくバブルを繰り返してきた。
バブルは、金儲けの中枢にいる権力層が意図的に作り出してきた錬金術なのだ。
バブルの度に、金儲けの中枢階層の利権者たちは、これはバブルではないと言いながら濡れ手で粟を摂取する仕組みを作った。
前回のバブル崩壊でも、それで飛躍的に金儲けをしたとんでもない金持ちたちがいるのだ。
しかし、前回のバブルではそこそこの金持ちたちもバブル崩壊の影響をうけた者がたくさんいた。
余りにも急激に膨らんだバブルは、そこそこの金持もバブル崩壊の渦に巻き込まれた。
30年前にバブルの恩恵を受けていない庶民は、今回のバブルに気づいていないだろうが、金持ち層は今のバブルを恩恵をじっくりと手にしているのだ。
しかし、30余年前のバブルで、経験をしているそこそこの金持ちたちは、あのときの惨劇をしっかり記憶に残している。
だから、同じ過ちはしない。
前回のバブルは、末端にまで及んだ。
日本では一億総不動産屋になって、土地を買いあさった。
おかげで、使い道のないような土地の値段まで高騰した。
リゾートの名をかたったリゾートマンションの開発がその典型。
バブル崩壊で、通常なら使い道のないような不動産は二束三文となってしまった。
しかし今回のバブルは、違っている。
その失敗を経験している金持ちたちは絶対に値上がりする条件の物にしか手を出さない。
ここ数年、不動産価格を押し上げているのは地価の高い都心の物件。
本当に需要があって値上がりが見込めるものだけが値上がりしている。
そんな不動産の高騰が全国の不動産の平均価格を引き上げているだけで、地方都市や郡部の不動産は値下がりを続けているのだ。
このところ、マスコミの不動産の値上がりの報道が目につきだしたが、これは金持ちたちの儲けを確定させるための報道ではないかと拙は考えている。
買ったものを売らなければ、キャピタルゲイン(転売で利益をだすこと)を得ることはできない。
1億送園で買ったものが2億円になったといっても、それは帳面上のことだけで1億円の利益は使いようのない数字だけのこと。
金持ち層が利益を確定しようと思っていっせいに売りに出して売り物が市中に溢れたら、いっぺんに価格は下がってしまう。
最近、マスコミが都心部のタワーマンションや、外国人層に人気のある地方都市の不動産価格の高騰を頻繁にとりあげている。
そして毎日のように、株価急騰を取り上げている。
前回のバブルの時には、これがもっとひどかった。
連日、銀座の土地が破格の値段で売れたとか、地方の温泉地や海外のリゾート地が次々に開発され、リゾートマンションが飛ぶように売れているとニュースで取り上げていた。
拙の記憶では、結局これは、国家予算に匹敵する金を動かす超金持ちたちのバブル錬金術の総仕上げだったということだ。
マスコミは、大スポンサーである超金持ちたちが仕込んだ金儲けのネタを売却して利益確定させる手伝いをしていたわけなのだ。
拙は、今話題になっているNISAというのは、国家が金持ちとそれを手助けする金融組織の手助けのための制度だと思っています。
前回の株バブルの期間、10年間株価が右肩上がりで上昇を続けていました。
拙も、楽天証券に口座を開いて株のインターネット取引をしてみました。
やってみてわかったことは、株で儲けるのは非常に難しいということでした。
底値に来たなと思って買うと、そこからさらに株価は下がる。
あきらめて、損切して売ると、売った瞬間から株価が上がる。
株取引の本を何冊も買って勉強しましたが、すこぶる心臓によくないストレスのたまる仕事でした。
毎日のように日経平均株価が最高値をつけていた最中でしたが、私は損だけがフクラみました。
株価の高値更新が続いている期間でしたが、拙は株取引の能力はないと思い手じまいしました。
150万円を元手としての小さな取引でしたが、50万円以上損をしました。
NISAは国のおすみつきの制度。
銀行に貯金してもまったく利息の付かない時代。
国民に、貯金だけでなく株投資をしてもらって経済を活性化させるという名目で国が宣伝しているのがNISA。
「無税」ということを強調して、資産運用の一つの柱として投資に目をむけてくださいというのが国の宣伝文句だが、これがどうにもあやしすぎる。
私の知人がNISAで株を始めようとしているのだがどうだろうと相談があったので、私の経験を話し、やるなら相当勉強した方がいいよという助言をしたら、株の売買ではなくて投資信託だからもうけは少ないが安全だという考えだった。
数年前まで、低金利で利息の利ザヤで食えなくなった銀行が、高額預金者に投資信託を勧めて損をさせているということが問題になって新聞ざたになっていたことにぜんぜん気が付いていない。
投資信託も株取引で、「予想利回りは確定ではありません。元金割れすることもあります。」という説明を銀行がしていなかったというのが騒ぎだった。
銀行が勧めるからリスクはないと思っていたというトラブルだった。
銀行でさえそんな誤解を与えたのだが、国家が勧めている制度だとなると、それにだまされるひとは莫大な数になるだろう。
「無税」で安全で、利回りのよい貯蓄だと思ってはじめるのは大変危険である。
今回のバブルは、金持ちは損をすることなく、より金持ちであり続けるためのバブル。
国家権力を使いこなす超金持ちたちは、拙のような小さな悪徳不動産屋なんか足元にも及ばない悪なんですよ。
庶民の諸兄姉。くれぐれも金持ちの餌にならないように勉強して、かかってくださいね。
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