05不動産情報館日記

2024年8月31日 (土)

悪徳不動産屋日記 台風一過 川の水は澄んでました

今日は、売却依頼を受けている物件の状況確認に行ってきました。

昨日、当地(宮崎県の北端の町・延岡市)は台風の被害が少ないなどと、自分の周りだけを見ての感想を書いてしまったのですが、全国的な被害状況を見ると軽率な感想だったと反省しています。

当地、延岡市は、たしか、九州で2番目に広い面積だったはず。

広域で見ると当地にも被害を受けた方がいらっしゃるはず。

当社では、北方町にある中古住宅の売却を受けているが、北方町は広い山間の地域でたびたび洪水や山崩れの被害をうける地域。

その他にも、個々の条件で被害を受けられた方がいるかもしれない。

それで、今日は朝から売却の依頼を受けている物件を確認して廻った。

一番の心配は、北方町の物件。

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家は、台風の被害もなくそのまま存在していました。

築70年の古民家。

外観が古民家そのもので素敵な家です。

でも、住むとなると数百万円から、リノベーションとなると1千万円以上かかると思いますよ。

だから、価格は80万円。

この価格は、悪徳不動産屋の私の手数料をひねり出すための価格で、売主様の手元にはお金の残らないタダで売る感じなの価格です。

北方町は延岡市街地から高千穂町に向かう途中にある区域。

当社でお預かりしている中古住宅のあ所在地は、当社からだと、五ヶ瀬川の支流沿いの道を20㎞くらい上流に上った山間部にある。

国道の本線から支線に入る入り口に、大雨のために全面通行止めの看板が立っていて、ちょっと不安になったが、道路は一切堆積物もなくつう通行止めになっているという感じではない。

道路から見る限り、川の水位がいつもより少し高いかなと思う程度で水の濁りもない。

奥に入ると通行止めになっているのかもしれないが、行けるところまで行ってみようと思ってバイクを走らせた。

どこまで行っても道路はきれいで、泥が被ったような気配は無い。

結局、なにごともなく物件にたどり着いた。

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この住宅のすぐ近くを流れる川は、水も引いて流れもゆるやかになっていて、澄んできれいでしたよ。

思わず写真をパチリ。

いいところなんですけどねー。

 

他の物件も、すべて台風の影響はありませんでした。 

 

2024年6月10日 (月)

悪徳不動産屋日記 立っていてはだめですか

今日、市役所の資産税課に固定資産税の評価証明書を取りに行った。

評価証明書は1階の市民課でも取れるのだが、私は2階の資産税課で取ることにしている。

市民課は住民票、印鑑証明書、マイナンバー関係と取扱業務が多いので、1階ロビー全体が待合室になっているが、資産税課は不動産屋や登記関係者くらいしか来ないので窓口は、カウンタに一つだけ。

待合室なんてものは無くて、カウンターの前に椅子が置いてあるだけ。

幸い先客もなく、さっと窓口に評価証明書の申請書を提出した。

係の人は申請書を受け付けると、必ず、「椅子に座ってお待ちください」と言う。

先客がいないので、証明書の発行までは3、4分といったところだ。

座るまでのことはない。立っていたほうが健康のためと思い立ったまま待っていると、「そちらに椅子がありますので、お座りになってお待ちください」と言われることが多い。

自分では若いつもりでいるが、周りの人からみると私は立派な老人に見えるのだろうか。

私は腰痛持ちで、立ったり座ったりするときに腰に負担がかかって軽く痛む。

だから、ちょっとの時間なら立っていたほうが楽だから立っているのだ。

しかし、係の人が座らせたがるのは、証明書を発行するためにパソコンの操作に慣れてなくて、もたもたしている手元を見られるのが鬱陶しいのかもしれない。

私も、申請書を書くとき、自分の手元をじっと見られていると下手な字を見られているようで見ないでもらいたいなーと思う。

そういうことであれば、座ってあげたほうがいいのだろうかなんてことも考える。

 

私は、ここ1年、エレベーターの待ち時間や、ちょっとした時間を利用して、「かかと落とし」をやっている。

「かかと落とし」といっても、格闘技の技ではない。

両足のかかとをあげて、つまり、つま先立ちをして、上げたかかとをストンと落とすという、軽い運動だ。

私がやり始めたきっかけは、諏訪中央病院名誉院長の鎌田實さんの書かれた本に、たびたび老人向けの健康法として進められているからだ。

このところ私も歩くことが少なくなっている。

それで、しごく簡単な運動だから、仕事中でも思いついたときに、ストトンとかかと落としをやっている。

だけど、人の目があるところでやるのは気恥ずかしいので、目立たないようにかかとをあげる高さを低くして、チョットンとあまり目立たないようにかかと落としをやっている。

 

しかし、たまに、複数の申請書をして、証明書の作成にちょっと時間がかかりそうなときに、私が椅子に座らないのを見て、重ねて「椅子におすわりください」と呼びかけてくる人がいる。

そんなとき、私は、恥ずかしさを我慢して、「すみません。健康のために立っているので、座らなくてもいいでしょうか」と、おずおずたずねるか、そんな元気もでないときは、軍門に下ってありがたく座らせていただくことにしている。

そんな情けない悪徳不動産屋になりさがることもある今日この頃なのです。

2024年6月 7日 (金)

悪徳不動産屋日記 私のマンションを売ってもらえる

お昼過ぎ、電話が鳴った。

「はい。不動産情報館です」といって電話に出ると、相手は「お世話になります。こちらは〇〇エンタープライズ(架空名)の鈴木と申します」と、おしゃれな会社名と自分の名前を名乗る。

住友銀行だとか三菱商事だとか、はたまた鈴木商店だとか、日本語で聞き取りやすい会社名なら問題なく聞き取れるのだが、外国語が混じった会社名での電話だと、会社名が聞き取れないことが多い。

それで毎度のように私は、「会社名が聞き取れなかったんですが、なんでしょうか」と聞くことになる。

それに対して再度会社名を名乗ってはくれるのだが、早口でしゃべられると、2度目でも聞き取れないことが少なくない。

私はいい加減に話をすすめていくことはきらいなもので、そんな場合には聞き取れるまで、3,4回聞き直すこともある。

だいたいの場合、電話をしてたきた目的は電話の主の営業だとはわかる。

私が相手の会社名がわかったところで、電話の要件となる。

今日の電話は、私が所有しているワンルームマンションを欲しいお客様がいらっしゃるので、売っていただけないかという要件だった。

この内容の電話は1年に3~4度はかかってくる。

ここ数年で、同じような内容の電話を10回以上受けている。

手口は似たり寄ったりである。

おおむね、「当社は賃貸マンションを主な仕事しておりまして、あなたさまがご所有のマンションを欲しいと言っておられるお客様がおられます」というような内容だ。

今日の電話は、「180万円であれば買うというお客様がおられます」というトークだった。

このマンションと言うのは、専有面積18㎡という極小のワンルームマンション。

私が所有していたアパートの入居人を退去させる際に、退去先としてやむを得ず購入したワンルームマンションで、正直言って5年前に180万円で買ったもの。

180万円なら迷わずに売りたいところだが、電話の主の話は真っ赤な噓。

そんなお客さんがいて電話してきているのではないのだ。

このマンションの家賃の相場は3万円程度。私の部屋は32,000円で貸している。

この場合、年間家賃収入が384,000円。

180万円で購入しても、年間の管理費、修繕積立金を差し引いても表面利回りは15%くらいある。

200万円以下という低額投資だから、若い人でも手をだしそうな投資物件として商談するための物件を集めているだけの話なのだ。

私の部屋のお客さんは、保証人も身寄りもいない一人暮らしの方で、部屋いないということで市役所の福祉課から頼まれて、この人を引き受けるためにずいぶん前に購入した物件で、32,000円で借りてもらっている。

18㎡という広さは、現在当地(宮崎県の北端の町・延岡市)での賃貸条件としては狭すぎる物件だから、空き室ができるとなかなか決まりが悪くて2万円台で募集している部屋もある。

電話の不動産屋は、このマンションの状況も承知の上で、とりあえず売主が売ってもいいかなと思う高値で買うお客さんがいるという話で所有者をつりこむための営業をしているのだ。

所有者がその気になって売却を依頼すると、しばらくすると、予定していたお客様とな話はだめになりましたとかなんとか言って、しばらく泳がせておいて、価格の見直しが必要ですという流れになる。

不動産屋の仕入れ作業なのである。

 

 

「ひかえろ!ひかえろ! こちらにおわす御方をどなたと心得る!おそれおおくも、宮崎県の北端の町・延岡市の悪徳不動産屋にあらせられるぞ!」という心境である。

しかし寄る年波、最近の私はやさしい。

こんな電話には、「いいですよ。売りますよ」と即座に答える。

電話の先の若い営業マンが嬉々とした声になる。

180万円で売れないこともないだろうが、180万円と言うのは、右左に売れる価格でもない。

敵は、とりあえず高値で売れるとつりこんで、売却の依頼を受けたら、なかなか売れないと言って価格を引き下げさせようという作戦なのだ。

1日に数十件、百件もの電話セールスをして何件成果があがるのだろう。

この若手営業マンは、無知な田舎者のお客さんがひっかかったと喜んでいるところだろう。

そんな人のいい営業マンを、喜ばせすぎるのは罪作りというもの。

少しこちらの手の内もお知らせしてあげる。

「私はね、こちらで不動産屋を経営しているんですよ。私の経験では180万円ではなかなか売れないと思いますよ。だけど、あなたの方に180万円で買うと言っているお客さんがいるという話だから乗っかっているので、それだったらどうぞ売ってください。買うと言っているわけだから値引きの話には一切応じないからね。手数料は割増しで払ってあげるよ」と付け加えることにしている。

不動産屋と名乗れば、それは恐れ入りましたと殊勝な態度になるかと思いきや、人の言葉などみじんも意に介さないようす。

「ありがとうございます。さっそく商談に行ってまいります」などと言っていた。

きっと、すぐに、お話していた商談が何かの都合でだめになりましたという報告があるのだろう。

そして、他にもお客さんがいるので専任媒介契約を締結してくださいとか、次には価格の見直しをしていただけませんかという話をしてくるのだろう。

 

 

2024年6月 3日 (月)

悪徳不動産屋日記 経済センサス カスハラしそうになった

こんな封筒が届いた

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封筒の中央に「経済センサス」とある。

なんだかよくは理解していないが、5年に1回行われている調査で、すでに何度か回答した経験がある。

中にはこんな文書が
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調査が始まったのは平成19年。

突然、「統計法」とやらに基づいて始まった調査で、報告義務があるのだといって回答を迫ってきた。

初回は臨時の臨時雇用の配布担当者が内容の説明を兼ねて来社し、回答用紙を置いて行って、後日配布した人が回収にきた。

そのときもブログに書いたのだが、経済センサスの「センサス」と言う言葉は初めて聞く言葉で意味がわからなかった。

すぐに「センサス」で検索し見ると、検索結果の一番目が総務省統計局のホームページの「センサス」の意味を説明しているページだった。

検索結果2番目は、「経済センサス」そのものの運営を説明するホームページ。

3番目は、農林水産省の「農林業センサス」。

4番目は、経済産業省の「経済センサス」のページ。

どうやら日本国の行政機関では大流行りの言語のようである。

検索結果1番の、総務省の「経済センサス」のホームページの最初の方に、「センサスの語源」という題で「センサス」の説明がある。

そこには、次のように説明されている。
古代ローマにおいて、市民の登録、財産及び所得の評価、税金の査定などを行う職業をラテン語でCensereといい、これが転じてCensusとなったといわれています。
古くから人口や土地、財産等について調査が行われてきましたが、これらは、あくまでも納税、徴兵、強制労働を達成するための情報収集でしかありませんでした。
しかし、17世紀になると、社会構造の変化を明らかにすることが目的となり、近代センサスの幕が開かれました。
人口センサス(国勢調査)が1790年に初めて実施されたアメリカ合衆国においても、経済センサスは、1954年に初めて実施されました。すなわち、歴史的にはまだ新しい調査なのです。我が国においても、経済センサスを実施することにより産業分野別統計の精度向上に大きく寄与するものと期待されています。
この説明の中に、人口センサス(国勢調査)とある。

このように、言葉そのもので内容が説明できる単語に翻訳してくれるとわかりやすい。

福沢諭吉が、エコノミーを経世済民という言葉から「経済」と訳したように、英語のもつ言葉の意味を日本語に移すという努力が必要なのではないか。

 

今日の封筒にも、大きな字で「経済センサス」とあるが、その右側に4分の1くらいの大きさの活字で「基礎調査」との記載もある。

日本人の大人で「センサス」という言葉の意味が分かる人は1割もいるのだろうか。

人口センサスを国勢調査と訳したように、経済情勢調査とでもしてくれると何の調査なのかぼんやりとでもわかるだろう。

私は英語が苦手だから、「センサス」の意味が分からないのは私が教養がないせいだなのだと劣等感にさいなまれることになる。

それで、初回の時にやったことだが、今回も、私が気安く電話できる相手に「センサス」ってわかる?と電話してたかしかめてみたが、私の身の周りの人で「センサス」がわかった人はいない。

私が関係する人で「センサス」の意味がわかるのはゼロ%という結果だった。

みごとに一人もいない。

私の周りの人がみんな無教養な人だとは思わない。

なんで日本国で、日本人を主に相手にする調査なのに日本語を使わないのか。

やはり、日本を運営している人たちはアメリカに隷従しているのではないかと強く思わざるを得ない。

日本の上級国民(エグゼクティブとでもいうのだろうか)たちの会話を聞いていると、日本語にある言葉を、わざわざ、まずは英語で言って、あっ私は英語が堪能なものでつい英語で言ってしまいましたという体で、日本語に直すということが目につく。

さらにこの調査の通知をもらって、まず腹が立ったのが、封筒に記載されている言葉の使い方だ。

右上に「重要」とあるのはいい。封筒の真ん中に「経済センサス」の文字の上に小さな文字で、「会社版・国勢調査」とある。活字のおおきさが逆の方がわかりやすいのではないか。

腹が立ったのは、「かんたんで便利のインターネット回答を!」のあとに、「この調査はインターネット回答を推奨しています」という言葉にだ。

私がへそ曲がりのせいか、「推奨」というのは、すばらしいからこちらを使った方がいいですよという自画自賛の意味合いに感じてしまうのだ。

私が常々感じていて、ブログでも書いたことのある「あなたのためだから」というのは、ほとんどの場合その言葉を発している人のためであることが多いものだ。

インターネット回答が簡単で便利だと思うのは、インターネットやパソコンの操作に堪能な人に限られる。

回答する側にとっては、従来の通り送られてきた回答用紙に〇を付けるだけ方が数段簡単だ。

封筒を開いて説明を読んで、質問をみながら〇をつけるだけ。2,3分の作業である。

インターネットでの解答は、まずはパソコンを立ち上げ、インターネットを開く。

これまた腹が立つのは、行政機関の作ったホームページが扱いにくいこと極まりないことだ。あまりにも余計な説明が多くて、今回も肝心のログイン画面に到達するまでに、何回もいろんな表示をクリックして、ようやくのことでログイン画面にたどりついた。

ログインの画面を見つけるまでに5分以上かかってしまった。

あっちにいったり、こっちにいったりで、いらいらがつのる。

ログイン画面がやっと見つかって、回答画面に向かったが、パソコンの画面は一覧性がないので、画面をスクロールしながら問題を見て回答していくことになる。

紙の書類だと全体が見通せて、質問の回答もスムーズにできる。

それなのに、インターネット回答を「推奨」しますなんておこがましい話だ。

便利なのは、義務として回答する側のひとのためではなく、集計する人のためだと思えるのに、「あなたのためですよ」というのが気に入らないのだ。

今日、ログインに手間取っていた時、「ログインできんじゃないか。さっとログインのページに飛ぶような設計にしろ!」と、思わず法務省に苦情の電話を入れたくなった。

ちまたで、「カスハラ」と言ってカスタマーハラスメントが問題になっているが、ハラスメント行為をする人の気持ちもわからないではないときがある。

悪徳不動産屋がカスハラしてしまったのでは世間から味方してはもらえない。

ぐっと我慢の経済センサスであった。

2024年6月 1日 (土)

6月1日 期末に向けてのスタート

6月1日。6月の声を聞くと、今年も半分過ぎたなと感じてしまう。実際には半分未満なのだが。

もう一つは、当社の決算は8月。

6月は、決算に向けての終盤戦に入る。

毎年、毎年、のんべんだらりと過ごしてしまって、決算を前にして焦る気持ちで気を引き締めている。

そんな折、当社から離れていったお客さんが3人。

長期間売れなかった物件のお客さんが、業を煮やして離れていった。

売れにくい理由がいろいろあったのだが、お客さんに私の売る努力が見えなかったのだろう。

自分が努力が伝わる動きをしていなかったことは自覚していたところなので、そうなる予感はあった。

残りのお客さんに同じ気持ちを持たれないようにと反省させられた。

捨てる神あれば拾う神あり。このところ新規に4件、不動産の売却と相続不動産の処分についての相談を受けた。

ただし、その内3件は、売るのになかなか難しそうな物件。

相談者も処分が難しいことは理解していて、私に相談するといいという紹介を受けての依頼だった。

難しいことを十分理解の上で、さらに紹介者を介しての相談となると、私はがぜんアドレナリンが出て、知恵をひねり出すことになる。

ある程度の信頼の元での助言は、相談者もすんなり受け入れてくれることが多くて、案外解決がつくことが多いものだ。

ちょっと忙しくなりそうな、月の始まりの日となった。

 

 

2024年5月18日 (土)

悪徳不動産屋日記 愛用の手帳用ボールペン

れは私のお気に入りのボールペンの1つ。細くてかっこいい。手帳用のボールペン。
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ジェットストリームの3色ボールペンと比較してみると、細さがわかるだろう。
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金属製のボディで、ずしりと心地よい重量感がある。安物しか買わない私にとっては高級感のあるボールペンに見える。

これが無料のノベルティだった。

去年、不動産仲間と大相撲の九州場所の観戦に行ったとき、宿泊したホテルの室内の備品だった。

にはメモ用紙や便箋といっしょに供えられていたボールペンだ。

私は一目でデザインが気に入った。

手に取ると、金属製でずしりと重い。

ボールは太字でこれも私の好み。

ペン立てに差してあって、他のホテルにあるいかにも安物のボールペンとは違う。

黙って持ち帰ろうかななんて思ったが、地元(宮崎県の北端の町・延岡市)の不動産仲間と同宿している。

私は悪徳不動産屋。私だけだったら、無料のノベルティーだと勘違いしたと、黙って持ち帰ってもいい。

しかし、たかだかこんなボールペンで延岡の不動産屋の面汚しをするわけにはいかない。

フロントに問いあわせたら、ノベルティで持ち帰ってもいいというのかもしれない。

小物の不動産屋だもので、こんなちっぽけなもののことで悶々とする。

次の日の朝の出発の前、持ち帰りを断られたら有料で分けてもらえないかと思ってフロントに電話した。

すると、何ということでしょう、優しい声で「どうぞお持ち帰りください」との返事。

同伴者は8人。私は、同行していた全員に電話をかけて、ボールペンを持ち帰るようにお願いしようと思ったが、全員に電話をするのも気が引けた。

それで、特に気の置けない3人だけに電話した。

電話してみて、もう一つの素敵なお土産を手に入れた。

私が、「サイドテーブルにボールペンがあるよね。それを持って出てくれないか。」という、3人とも、「そんなことをしたらダメでしょう」と言ったのだ。

なんという道徳心の高さ。どこかの国の団体客に爪の垢を提供したい。

私の仲間の不動産屋たちの道徳心の高さを改めて感じさせられた。

「大丈夫。フロントに聞いたら、『どうぞお持ち帰りください』ということだったんだよ。だから、お願いね。俺、絶対に欲しくてフロントに聞いたんだから、俺にちょうだいね」

この私の話に、3人とも快く協力してくれた。

やはり、私がつきあっている不動産屋は全員良いやつらだ。

自分への良いお土産になった。

2024年4月18日 (木)

悪徳不動産屋日記 あなたも認知症

今日、銀行の窓口でお金をおろした。

通常はキャッシュカードで出し入れすることが多くて、久々の窓口での手続きだった。

出金伝票に日付を記入する段になって、はたと迷った。今日は17日だったか18日だったか。

通常、銀行とか市役所とかの記載テーブルには、日めくりカレンダー状の日付と曜日を表示をする↓こんなのが置いてある。万年カレンダー クラウン(事務用品)     電波カレンダー こよみん MAG(ノア精密)
私は通常、申請書や入出金伝票を書く際には、これで日付を確認することが多い。

今日の銀行の日付表示はデジタルの方で、日付表示でなくて時間表示になっていて日にちがわからない。

17日だとは思うのだ確証を持てないので、スマートフォンで日付を確認して記入した。

みなさんにも、こんなことはあると思う。

しかし、突然、今日は何日ですかと問われて、即答できないと認知症と反省される恐れがあるのですぞ。

認知症の診断に、最も使われている診断方法として長谷川式認知スケールという認知テストがあります。

9つの設問内容があり、第1問目は「年齢はいつくですか」という質問です。プラスマイナス2歳までだったら1点の得点となります。

第2問目が、「今日は、何年ですか。何月ですか。何日ですか。何曜日ですか」という問題なのです。年、月、日、曜日。それぞれ答えられたら各1点。合計4点となります。

今日の私は、2問目で日と曜日が答えられ中くて、2点の減点となりました。

みなさんだって、なにも考えていないときに突然、「今日は何年、何月何日、何曜日ですか」と聞かれて戸惑うことはありませんか。

私は、若い頃から、日付を意識していなくて、今日は何日だったかなと新聞やカレンダーで確認することはしょっちゅうでした。

さらに以下のごとく、長谷川式スケールの質問は続きます。

第3問「 私たちが今いるところはどこですか?」これは、自発的に答えが出れば2点, 5秒おいて家ですか? 病院ですか? 施設ですか?
の中から正しい選択をすれば1点となります。

第4問「これから言う3つの言葉を言ってみてください。あとでまた聞きますのでよく覚えておいてください」
          「猫、桜、電車」(その場で復唱できたら、それぞれ1点)

第5問「 100 から7を順番に引いてください。 (100-7 は ?,それからまた7を引くと ? と質問する)
     最初の答えが不正解の場合,打ち切り、0点。93と答えが出れば1点。さらに86と答えがでれば1点。

第6問「私がこれから言う数字を逆から言ってください。(6-8-2, 3-5-2-9を逆に言ってもらう)2-8-6 ができたら1点、9-2-5-3ができたら
    さらに1点。3桁ができないときは、打ち切って0点。

第7問「 先ほど第4問で覚えてもらった言葉をもう一度言ってみてください」
    (自発的に回答があれば各2点,もし回答がない場合以下のヒント、【動物、植物、乗り物】を与え正解であれば1点)

第8問「これから5つの品物を見せます。それを隠しますので何があったか言ってください」
    (時計,鍵,タバコ,ペン,硬貨など必ず相互に無関係なもの)
    答えられたら、各1点。
第9問「 知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください。(答えた野菜の名前を記入する。途中で詰まり,約10秒間待っても出ない場合にはそこで打ち切る。             合
   0~5までは0点, 6個答えたら1点, 7個だと2点, 8だと3点、9だと4点, 10だと5点

以上のテストで、満点は30点。20点以下だと認知症となる。

うわー恐いですねー。

私は、人見知りのあがり症だから、知らないお医者さんや司法書士やなんかに急にこんな質問をあびせられたら、動揺して答えに詰まりそうだ。

私、自慢するようで(自慢だけど)宅地建物取引士の試験だったら、今でも一夜漬けじゃ無理だけど、1週間か10日勉強すれば合格点をとる自信はある。

入学試験のシーズンに、新聞に高校受験の問題が掲載されていて、ときどきそれを解いてみるんだけど、解いてみようとするだけすごいと思うし、やった結果、国語、算数、理科、社会は合格点をとれそうだった。(苦手の英語はちょっとむりかも)

そんな私だって、この認知症テストの内容は苦手だ。

第1問から不安になる。

60歳を過ぎて以降、自分の正確な年齢を自覚しなくなった。63歳なのか64歳なのか、1,2歳勘違いしてしまうのだ。

それと、サラリーマンから自営業になって、人に拘束されて仕事をしていなくなって、曜日を意識しなくなった。朝の日課の新聞の日付で日日と曜日を確認しているようなもので、忙しくて朝、新聞を読んでいないと月日曜日がわからないということも少なくない。

丸暗記ってのが苦手で、脈絡もなく単語を3つ暗記するのは苦手だな。ランダムに絵を見て暗記するというのも苦手。

私は、数字の引き算、足し算、掛け算、割り算は得意な方だと思うが、日ごろの生活で認知症でなくても、数字の引き算割り算が苦手って人は多いんじゃないかなあ。

計算が苦手な人には、100から7を引くというのがなかなかで、100から5だとか、2を引いていくなら簡単にできるだろうけど、7ってのはね、一番微妙な数字ですね。

75歳以上の人の運転免許更新の際に認知テストがあるということで、そのテストが長谷川スケールの認知テストと似ているようだ。
私も、これにひっかかる年代なのだが、私はこの認知テストには不安を抱いている。
みなさん。若い方も例外ではない。
突然、試験されたら、だれもが認知症と判定されてしまうかもしれませんよ。
ご用心ご用心。

2024年4月16日 (火)

悪徳不動産屋日記 本人確認

認知症の調査についての話の前に、本人確認の話をさせてもらいます。

昨今の不動産の取引では、本人確認と意思能力の有無の確認が厳格になっています。

本人確認と言うのは、不動産売買の当事者が不動産の所有者であるかどうかの確認のことです。

本人確認には写真付きの身分証明が必要で、日本においては運転免許証かマイナンバーカードがそれにあたります。

かつてはパスポートも身分証明となったが、2020年からパスポートに住所が記載されないようになって、住所記載のないパスポートは身分証明書として認められなくなりました。

運転免許証が無い人の場合は、ちょっと厄介で、保険証、介護保険証、年金手帳等の官公署が発行した証明書2点、若しくは官公署が発行した証明書1通と写真付きの学生証や社員証明書等1点で確認することになります。

もうひとつの意思能力の有無の確認も厳格に取り扱われています。

意思能力というのは、自分の行為の法的な結果を認識・判断できる能力のことです。

不動産売買の場合、売主として売買契約を締結すると、代金を受領すると同時に不動産の所有権を買主に引き渡すという認識ができるかどうかということです。

2、30年前は、親が所有する不動産を売買する際に、親から委任を受けているということで、親が契約に立ちあわないままでも権利証と印鑑証明書があれば取引をすることが珍しいことではありませんでした。

私は、お客さんが親から委任をうけていると言っていても、必ず親御さんに意志の確認をすることにしていました。

すると依頼者からは「俺が信用できんのか」なんて怒鳴られることもありました。

しかし、私は猜疑心の強い小心者の悪徳不動産屋。あとで親御さんから、「誰の許可を受けて自分の不動産を売却したんだ」と訴えられる方が恐かったのです。

実際、それでまとまりかけた商談をダメにしてしまったこともあります。

取引収入を当てにしていたまわりの者から「融通がきかんヤツだ」とか言われたこともありましたが、私は自分が納得できない仕事はしたくありませんでした。

私は、とにかく契約して手数料にすればいいというやり方が許せなくて、セールスマンとして会社の利益を損なったのかもしれないのですが、それを許してくれていた、今は亡き当時の社長には今も感謝しています。

そんな私も、本人確認をしないでの売買をまったくしたことはないかといえば、まったくないということはありません。

そのことについては、明日にまわそうと思います。

ということで、認知症の診査のやり方については、その後にしたいと思います。

2024年4月 4日 (木)

悪徳不動産屋日記 なかったことにはさせません

当社のホームページを見て、気にいったので借りたいという電話が入った。

この節は、ホームページを介しての商談が多くなっている。

こと賃貸物件については、ホームページを見て候補の物件をしぼってから商談になるというお客さんの方が大多数となっている。

しかし、まったく現物を見ないままに契約するというお客さんは少なくて、条件に合う物件をホームページで目星をつけてから現物を見て決定するという流れになる。

ただ、県外からのお客さんとなると、ホームページだけで契約になるということも少なくないが、ほぼ借りるつもりで絞っている客さんも、やはり現物を内見してから契約ということになる。

今日のお客さんは当地(宮崎県の北端の町・延岡市)、市内にお住まいの方。

ホームページには現地の案内図は載せていないのだが、場所はわかっているのだろうか。

「借りるとおっしゃいますが、場所はおわかりになったんですか」

「うん。写真で見て、目星をつけて探して見つけている」

「そうですか。でも中を見ないまま契約はできないでしょう?」

「いや。外観を見て、間取り図とてらしあわせて、これを借りようと思っているんですけど・・・」

お客さんはそういうのだが、見ないまま借りるという話は私が納得いかない。

「後々トラブルの無いように、現地で物件を見て、条件等納得をしてからでないと話は進められないですよ」

「それは、そうですよね。自分も中を見て確認したいと思っていので、今からすぐに中を見せてもらえますか。それと、その時諸経費なんかの計算書も持ってきてください」と言う。

今からすぐにと言っても、本来ならこちらも都合がある。よだきんぼ(宮崎弁で、怠け者)の私としてはすぐに来てくれという話は気に入らない。それに現地集合というのも通常、私は余りやりたくない商談のやり方なのだ。来社してもらったお客さんの内、こちらが貸したくないというお客さんもいる。(何せ、私は悪徳不動産屋。直感的に貸したくないという人がいるのだ)
 しかしこの物件は、しばらく空家期間が長くなっている物件で、私の個人的な都合は言っていられない。気がすすまない話なのだが、お客さんの要望に現地集合で物件を案内することになった。

現地に到着すると、声からして若いとは感じていたのだが、若いカップルだった。

電話をしてきたのは男性の方。「あー。急に案内してもらってすみません。これ絶対にいいと思って、借りようと思ってるので・・」などとやけに愛想がいい。

一方の連れの女性は、男性の方が「ね。いいだろう」なんて言っているのに無言である。

私がカギを開けると、男性はノリノリで、「中を見せてもらっていいですか」と室内に入る。

女性は、気乗りしないように男性に続く。

私はと言えば、これはいいですよ、ここがいいですよ、なんてついて回って、押しつけがましい売り込みセールスはしない。

「まずは、ご自由に見てください」と、言葉の通り、まずは自由に見てもらう。

特に今回のように気に入っているような場合は、余計なことは言わなくていい。

男性は、「ね。これならいいだろう。〇〇(女性の職場のようだった)にも近いし」と、女性に同意を求めている。

しかし私には、女性はまったく気に入っていない感じに見えた。

男性は、気にいったので借りたいけど、入居はいつから可能か。できるだけ早く入居したいという意向だった。

余りにも入居を急ぐことは気になるが、話している限り私のこの男性に対する人物感としては入居を認めてもいいと判断していた。

リフォームは済ませている物件で、入居前のハウスクリーニングをしなければいけなかった。それで、急ぐならすぐにハウスクリーニングの手配をするので、清掃御者さんになるべく早くかかってもらうように手配しますと答えた。

男性の「初期費用はいくらになりますか」の質問に、私は初期費用の計算書を示して、もし気に入ってもらったら入居申し込みをして保証会社の審査を受けてもらってからの契約になります。それまでにハウスクリーニングも終わらせます、という説明をした。

すると男性は、「すぐに引っ越したいんので、ここで申し込みできるなら申し込みをしたいんですけど、申し込みは会社にいかないとダメですか。会社までいかないと申し込みできないなら、行けるのが来週になるけど何とかなりませんか」と言ってきた。

私は、そういうこともあるかなと想定して入居申込書と保証会社の審査申し込み書を持ってきていた。

男性は、その場で申込書を書き。保証人予定者にも電話をしていた。

それで私は、早速入居審査をして、審査の結果が出たら連絡します。お急ぎのようですので、同時にハウスクリーニングの手配もしておきますというと、「早く入居したいので、なんとかよろしくお願いします」と嬉しそうに頭を下げられた。

普通ならのんびり屋の私だが、会社に戻るとさっそく保証会社に審査願いの手続きをした。

ハウスクリーニングの手配もなんとか間に合わせた。

その数時間後、先ほどのお客さんから電話が入った。

あれ、なにごとだろう。順調な話であればこのタイミングでお客さんから電話をもらうことはないはずだが。

いやな予感で電話に出ると、「あ。さきほどの○○です。すみませんがさっきの話はなかったことにしてください」

こんなお客ばかりではないが、不動産業ではよくある話。

善良なる消費者様は、なんでもありで何にも悪くない。

逆に、不動産屋が確認ミスで先約で決まっていて貸せないとなると、借りる予定だったのにどうしてくれるんだ。予定が狂って迷惑を被った弁償をしろ。なんていうお客もいる。

今の世の中、善良なる消費者という悪魔が大きな顔をしてのさばっている。

しかし、忘れてはいけない。私は悪徳不動産屋。私は、この「なかったことにしてください」という断わり方が大嫌いだ。。 こんなとき私の言い分は、「お客さん。私をひっぱりまわして貴重な時間を使わせて、何もなかったことにはできませんよ」とういうこと。

たじろぐお客さんもいれば、まだ契約していないんだから文句を言われる筋合いはないと逆切れするお客もいる。

だが、どうあれ、私は自分の言い分をきっちりいわせてもらうことにしている。人を自分の都合で動かしていて、私だけではない保証会社も掃除屋さんも全部あなたの意向で動かされている。私はそれを、「なかったこと」にはできないのだ。

気が変わった、もっといい物件が見つかった、なにかの事情が変わったということでキャンセルしたいのであれば、それを私は責めるつもりはない。

なかったことというのは何にもなかったこと。そんな馬鹿な言い分は通らないだろう。

多くの人を自分の都合で動かしていて、それを「なかったこと」にはできない。

私は、相手がどう思おうと、そのことをきちんと説明する。そして、「労力を割いているのだから、それをなかったことにはできないでしょ。あなたに言ってもらいたいのは、いろいろしてもらって申し訳ないのですが、都合でキャンセルさせてもらえませんかということです。そう言ってもらったら、私は『あ、そうですか』と何も言わずに納得します。以後、こんなときはそうするべきです」ということだけは言わしてもらっている。

それに対する相手の返事は聞かなくてもいい。それでこそ、私は悪徳不動産屋なのだから。

 

2024年2月29日 (木)

悪徳不動産屋日記 終日仕事に忙殺された1日

今日は、恥ずかしながら、珍しいことに、朝からずっと仕事に忙殺された1日だった。

拙は、いつもだと、ちょっと忙しくても、その合間を縫って仕事をさぼるよだきんぼ(宮崎弁で、怠け者)なのだが、今日はそれを許してくれなかった。

ひと段落つけて、一休みしようと思うと来客や電話が入る。

新規の来客もあったが、継続してやっている仕事の依頼者からの電話や、報告の電話が入る。

よだきんぼ(宮崎弁で、怠け者)なもので、常に、勝手に不急と判断して手をつけていない仕事を抱えているもので、催促気味の電話が多い。

3時過ぎになんとか急ぎの案件を片付けて、あとは一休みしようかななんてのんびり構えていたら、急ぎじゃないと判断していた依頼者から、「急ぐことになった。頼んでいた仕事はどうなっるんだ」と、お怒り気味の電話。

10日くらい前に相談を受けたのだが、簡単なようでややこしい話で、区画整理課、農業委員会、法務局と協議したがすんなり進まなかった。

司法書士や土地家屋調査士に簡単に進める方法はないか相談してみたらスムーズに解決できるんではないかと返答して、いったんは私の手を離れていたのだが、司法書士を交えて再度、区画整理課、農業委員会と協議したけど、結局解決がつかなくて再度私に依頼してきた。

簡単なようだがなかなかややこしい相談で、とりあえずこんな形でやればなんとかりるのではないか提案をして受けた話だった。

司法書士や土地家屋調査士に相談したはずで、それで解決しなかったのだから早々に解決できないことを折り込み済みで依頼されたと思って、実は依頼を受けて4日になるのだが、実は放置していた。

そこに、思いもかけない督促の電話。

「どうなってるのか」の問い合わせに対して、正直に「まだ手付かずです」と答えた。

すると思いもかけない、ひどくお怒りの空気が電話機からじわりと噴き出してきた。

「すぐにかかります」

この電話から3時間、このことにかかりっきり。

やればできる。

なんとか解決した。

やればできるんだよ、ということで満足して、すぐにやらない。

頼まれてすぐに動かない。これが悪徳不動産屋を自称する所以。

馬鹿は死ななきゃなおらない。

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