05不動産情報館日記

2025年12月 6日 (土)

悪徳不動産屋日記  鬼の目にも涙

今月になって、当社が売却のご依頼を受けたお客様が、今日、転居先の大阪へ旅立たれた。

12月1日のブログに書いたお客さんだ。

このお客様から、先月の勤労感謝の日の連休の中日・23日に突然電話をいただき、それから10日余り、当社に自宅の売却を依頼して今日大阪へ出立された。

10日余りの、あわただしい商談で、すっかり私を信じ切って、鍵も預けての旅立ちとなった。

一昨日まで詳細の打ち合わせをして、あとはおまかせしますということになったので、今朝、電話でご挨拶をしておいた。

すると、このお客様は、「出発前に当社に立ち寄って挨拶するつもりだったけど、お電話をいただいたので寄らずに行きます。」ということだった。

 

昼過ぎ、このお客様が当社にお見えになった。

なにごとかあったかと思って応対に出ると、「今朝はお電話ありがとうございました。うれしかったです。電話ではおたくにお寄りしないで行きますと言ったけど、駅に行く途中でしたからご挨拶に寄りました。」と、タクシーを待たしての来訪だった。

鬼の目にも涙。
悪徳不動産屋の目にはうれし涙。

なんとも、ほっかり心を和らげていただけた来訪だった。

おゃくさん、このまま変わらずにお願いします。

わたしも、できる限り頑張ります。

2025年12月 3日 (水)

悪徳不動産屋 怠け者への天罰

今日は、12月の三日坊主への締切日。
朝から仕事が押しかけてきて、昼ご飯を食べてないことに、今(17時35分)気が付いた。

忙しいと言うと、人は儲かってしょうがないね。うらやましい。なんて言われるけど、不動産屋は忙しいと儲かるが正比例しない。

長年不動産業に携わってきて、不動産業は商談がまとまると結構な報酬を得るからそういわれるのだろうが、不動産の話がまとまるかまとまらないかの一番のポイントはタイミングだと思う。
3,000万円の話だろうが5,000万円の話だろうがと、話しが決まるときは、いとも簡単に決まる。
売る相談を受けて、買う相談を受けていた人に紹介したら即契約になったというようなことがある。

不動産業者から見て、すぐに売れるという条件の物件を預かることがあるが、そんな物件の依頼を受けると、あっという間に売れることがある。
お客さんを案内したら、気に入ってもらって、すぐに契約になることがある。

こんな、おいしい話が続くときは、次々と続くことがある。
精神的にも身体的にも楽で、時間的にはヒマだけど儲かる。

一方、何度も何度も足を運んで、やっと希望に合う物件を見つけて紹介しても、気に入ってもらえない。
気に入ってもらったと思ったら、価格が気に入らなくて価格交渉となり、売主がそれに応じようとしなくて、何度も何度も足を運んでようやく決まることもある。
忙しい思いをすることになるが、それでも決まればいいが、いいところまで来て決まらないということも少なくない。

忙しくて儲からない一番の話は、お客さんのドタキャン。
商談を煮詰めて煮詰めて、ようやく契約にこぎつけたと思ったら、契約直前になってキャンセルを食らってしまう。
これが一番つらい
キャンセルするお客さんは、お客さんの身勝手な(と思える)理由を持っている。
しかし、反対側のお客さんはそれを認めない。
間に入った不動産は自分のせいではないのに責め立てられることになる。

もう一つ儲からないのに忙しいことに、なんらかのトラブル処理がある。
その多くは自分に原因があるのではなくて、お客さんが起こしたことが多い。

不動産取引は、貸す側、借りる側、売る側、買う側と、常に利害が相反した取引の仲介をすることになる。
そのどちらかが約束違反をすることでトラブルになる。
こんなとき不動産屋が、利益を害された側のお客さんは不動産業者を責め立てられることになる。

契約になるまで売主と買主が直接顔を合わせて商談しているわけではないもので、お客さんが約束を破ると、間に立って話しをしていた不動産屋がいいかげんな話をしていたのではないかと思われるからである。

いったんトラブルが起こると、もう大変。
儲かる話よりはるかに忙しい思いをすることになる。
お客さんとの間を行ったり来たり、忙しくて忙しくて、時間をとられ、手間賃もガソリン代も出ない。

ということで、今日は超忙しかったけど、1円たりとも儲けにつながらない忙しさだった。
朝から、2件の相談の予定が入っていて、1件は相続に絡んだ売買の相談。
もう1件は売却の依頼を受けていた名義人が無くなって、その後息子さんを通じて売却の話をしていたお客様との約束があった。
息子さんは大阪在住で、今日法事で延岡市に来られるとのことで今後の打ち合わせだったが、まだ遺産分割の協議ができななくて、結局は相続の話になった。

2件の相続の話になって、それが両方とも相続がスムーズにいかない話。
司法書士さんは不動産売却までの相談には乗ってくれないので、問題点山積の、相続、遺産分割の話や境界問題の説明をしてあげて、2組で都合4時間費やすることなった。

日ごろ、1日に1本の電話の無いこともあるヒマな悪徳不動産屋なのに、こんな時に限って、良い話、悪い話、どうでもいい話、電話が何本も入るのだ。

日ごろ怠けている悪徳不動産屋への天罰なんだろうなあ。

 

2025年12月 2日 (火)

悪徳不動産屋日記 今日は好日

今日も、なんとはなしに1日が過ぎたが、私としては充実の一日だった。

①午前中、ここ1カ月気になっていた空き家のゴミが片付いた。
延岡市のゴミ収集車一台全部に、積み込めるだけ積み込んでもらって、まだ片づけは残っているが、なんとかひと段落できた。

②昨日の、相続と隣接地との問題等を抱えた物件の一応の解決案ができ、その案で話を進めることになった。
 当地(宮崎県の北端の町・延岡市)の大手、有力不動産会社を含む7、8社に相談したが、いずれもかかりあってもらえなかったという物件だったので、私のプランでうまくいくかどうかはわからないが、なにはともあれ私が解決に向けて動くことになったことに感謝してもらえたことが楽しい。

③長年、地主と借地人との間でこじれている賃貸借関係の整理の相談を受けていたが、地主、借地人双方に歩み寄ってもらう解決案で、少し話が進みそうになった。
 まだ、解決したわけではないが、30年以上にもわたってこじれた話で、今までに弁護士や司法書士にも相談したこともあるという話だったので、私にどうにかなる問題ではないと思っていたのだが、今日、もめてる元の人物と話をしてみたところ、なにか解決できる兆しがみえた。

④ここ5,6年、新たな入居者がなく、取り壊すしかない状況なのに、一人だけになった入居者が退去の同意をしてしてもらえなくて、困り切った家主さんから依頼を受けていた入居者の退去の目途がついた。

①は私の個人的な問題だが、②、③、④は、困った人からの依頼の案件。
いずれも、誰も解決できなかった難物の案件。
しかも余りお金にならない話。

困ったときの赤池さん。私は、悪徳不動産屋だと自称しているのだが、なぜか金にならない面倒な話が舞い込んできて、取り組むことになる。

誰に頼んでもできなかったけどなんとかならないか、という話しに弱いのだ。
「労して功無し」苦労が多いわりに報われないという話しに乗ってしまう性癖がある。

相応の報酬も欲しいが、せめて相応の感謝はしてもらいたいのだが、誰でもができるわけではない話を簡単に収めてしまうと、報酬がもらえないだけでなく満足な感謝もしてもらえないこともある。

 

ともあれ今日は、たまたまではあるが4件もいい方向に進み始めた、珍しい好日。
正直言って動いた時間は少なかったが、充実した一日になった。

 

2025年12月 1日 (月)

悪徳不動産屋日記 今年最後の朔日

今年もあっという間にあと1カ月になってしまった。

 毎年同じことを言っているのであるが、年を重ねるたびに時が過ぎるの時間が速くなる。

今年の終わりを迎える月の朔日。

いつもの月より、重い思いの朔日なのだが、今日は朝から忙しかった。

不動産売却の相談のお客様の対応で、朝から売却の提案書の作成。

このお客様の相談というのは、自分がお住いの土地と建物の売却の相談だったが、その物件が複雑な問題をかかえていて、当地(宮崎県の北端の町・延岡市)の不動産会社6社に相談して、すべての会社に買取、仲介を断られた物件だった。

先週、電話があって、「土地が30坪という小さな土地だと売れないんですか」という相談だった。

「小さい土地だから売れないことはないですよ」と答えたのだが、「できたら買い取りを希望しているのだけど、いろんな不動産屋さんに相談したけど、どの会社も販売が困難だと言われた」というのである。

場所を聞いたら売れない場所ではない。

相談したという不動産会社の名前を聞いたが、不動産買い取りもする当地では大手の不動産会社ばかり。

買取できないだけでなく、仲介も断られたということは、何か重大な問題があるのだろうと思いながら、いろいろ質問しながら聞いていみたのだが、建物が古いということと土地が小さいということ以外には格段に大きな問題は無いようである。

ご年配の方のようで、早く処分したくて価格にはこだわっていないのに相手にしてくれる不動産会社がなくて、大変困惑しているという様子だった。

名前の出た会社は、各社ともにしっかりしている大手の会社で、私が相談を受けても解決はできないだろうと思ったのだが、わざわざ当社のような小さな会社に電話してきたという、どなたかの紹介の可能性が高い。

というのも、寄る年波で最近は余り無いことではあるが、「困ったときの赤池さん」と私が自称していた時代があって、人に解決できない問題を抱えた人が、どなたかから紹介を受けて当社を頼ってくることがあった。

今回も、そんな人の紹介かもしれないと思って、詳しく話を聞くことにした。

相続したばかりの不動産ということだったので、相続した時の関係書類を全部揃えて会社に来てもらって話を聞いた。

登記事項と、地図上のことする聞いていると、相続がからんだ隣接者との問題や地形上の問題があって、単独では売れなさそうな土地だったが、格安にすれば売れないことは無いと思えた。

その旨をお話して、お客様提示の価格であれば当社が買い取りを考えてみますよ、ということになり、現地を確認に行くことにした。

すると、お客様は大喜び。

何社もの不動産会社に相談して、どこもかかりあってくれなかったのに、知恵を貸してもらえるだけでもありがたいと大感謝をしてもらった。

しかし、現地に行ってみて、なるほどこれでは、かかりあってくれる不動産業者はいないだろうなと理解が言った。

当社の事務所で聞き取りをしたこと以外に、重大な問題がいくつもあった。

現地で問題点を指摘し、「当社が買い取りを考えますと言ったが、これでは厳しいですね」というと、目に見えて落胆した様子だった。

その姿を見て、「まったく買えないという結論ではありません。ただ、私が今思いつく解決方法で、問題点を解決できないか努力をしてみます。そのうえで、私の案で多少でも解決の光が見えたときは当社が買い取りすることも含めて、他に売却することをやってみます」と言葉にしてしまった。

私の悪い癖で、良い人ぶりたくて、相手が喜びそうなことを言ってしまうという傾向があるのだ。

お客様は、「そう言ってもらえるだけで、本当に嬉しいです。これまで、全部の不動産会社に断られて、どうしていいかわからなくて途方に暮れていたから、何とか努力しますという言葉だけでもありがたいです」と、私にとってのキラーワードを投げかけてきた。

頼られてしまうと、全力を挙げてなんとかしてあげようというのが、また、私の悪い癖なのである。

ということで、今年最後の月の朔日は、その解決方法のプランを企画して、その企画についてお客様の理解をいただいて、その流れを文書にして互いに調印するという作業に忙殺されてしまった。

大変な難題を背負うことになってしまったが、なぜかここ数カ月の閉塞状況から抜け出せたような活力をもらえた朔日となった。

私は悪徳不動産屋。さあて、この難題をテコにして、私にとっての利益をひねりだせる企画を立てて、いい年となるよう納めたいものだ。

2025年11月29日 (土)

悪徳不動産屋日記 また私の黒歴史の一幕がおりた

まったく知らぬ間に、近所の洋装店が店仕舞いしていた。

このお店は婦人服の店だったが、この数年は男性の店主一人できりもりされていた。

わが社と同じ通りにあって、一旦停止の標識のある角地にある。
私は日ごろからバイク移動しているため、週に、1、2回はこの店の前で一旦停止させられていた。
そのとき、かなりの高確率で店頭で煙草を吸っている店主を見かけていた。

私と店主とは40年以上前からの知り合いであったが、あることがあって顔を合わせても互いに知らぬふりをするような関係になっていた。
私が一旦停止したときに店主と出くわしても、互いに知らぬ顔。
顔を合わせてしま合わせてしまうと気まずい空気が流れるもので、一旦停止をしたときには店の方に顔を向けないようにしていた。

そんなことをしていたもので、この店の閉店に気が付かなかった。

今日、閉店を知ったのは、数日前に息子がこの店の前を通ったときに、不動産業者と関係者のような数人がこの店に入っていたけど何かあったのかなと言たので、気になって店の方に目を向けたからだ。

店は空っぽで、閉店しているようだった。
店の入り口に手書きの張り紙が貼ってある。
バイクを降りて内容を確認してみたら、10月20日付で閉店していた。
「創業40年。閉店セールにて多くのお客からはげましの言葉をいただき、第二の人生を歩んでいきます。」とあった。

当社のすぐ近くにあって、店主とは40年以上も前からの知り合いだった。
40数年前、私はこのお店の近くで、実家の靴屋の支店の店長をしていた。
そのとき、この店主は私の店の斜め前にある『寿屋』という百貨店(小規模の)のブテック部門の店長だった。
互いに年が近くて、ファッション品を扱う仕事だったもので、公私ともに良く話をする仲になっていた。

数年後私は、実家を出て不動産会社に入り、その数年後彼は独立してこの店を出した。

職場が変わっても、もともと私の住まいがこの近辺だってもので、買い物の際などに挨拶を交わす仲だった。

 

それなに、すれ違っても、互いに顔をそむけるような仲になってしまっていた。

これは、私がASDの傾向があって、嫌なことをされると根に持つ性格のせいである。

原因は、はっきり記憶している。
私が独立して開業したのが20年ちょっと前。
そのとき、この店長は寿屋百貨店を辞め、独立して自分の店を開いて10年以上経っていた。

彼が独立した時は、バブル景気の最中。
店は繁盛し、店員さんも数人抱えていた。

私の店の回転の際には、お祝いの品はくれなかったが、来店し祝福の激励をしてくれた。
そのとき、相談があるという話しをしていて、数日後、彼の店に呼ばれた。

彼の店は賃借物件だったので、自己所有の不動産を買う相談かと楽しみにしてでかけていった。
あにはからんや、話しを聞くと、なんだか雲行きが悪い。

というのは、数年前に彼が務めていた寿屋百貨店とともにこの地域の商店街の核店舗だった『アズマヤ百貨店』が倒産して閉店してしまった。
 『アズマヤ』は『寿屋』は、商店街の中心部に隣り合わせに店をひろげ、互いにライバル店と競い合ってきた。
商店街は、この2つのデパートが呼び込むお客さんでで賑わっていたのだが、郊外に広大な駐車場を備えた大型店出店の波に押され、人通りが減ってきていた。

そのせいで『アズマヤ』が倒産し、残る『寿屋』も経営不振がささやかれ、商店街の人通りが減って、店の売り上げは激減していた。

店主は、昔はよかったという話題で話を始めたが、すぐに、今は人通りが減って以前の商店街とは全く違ってしまったという愚痴をとうとうと話し続ける。
私は独立して開業したばかりのことで、今から頑張るぞと前向きに営業していた時なので、あまり聞きたい話ではなかった。
早々に話しを切り上げるタイミングをはかっていたのだが、切り上げる前に店長さんから本題の話が出た。

郊外に大型店が出店し、人の流れが変わって商店街への人の流れが減少している。
それで、自分の店も経営が厳しくなっているので、家賃を下げる交渉をしてくれないかということであった。

木枯し紋次郎ならずとも(この意味わかるかなー?わかった人は高齢者)、「あっしにはかかわりあいのないことで」と、聞き流したい話だった。

私は、この店の契約に携わったわけではないし、家主さんとは面識もない無関係な立場。
そんな私が、家賃の値下げ交渉などできるわけがない。
そもそも、家賃を下げてくれといって、ほいほいと快く下げてくれる家主さんなどいない。
家主にとっては、なんという失礼な奴だと思われるだけだ。

値下げの家賃交渉に快く応じてくれる家主はいないし、しぶしぶでも応じてくれる家主はいない。

ましてや、まったく無関係の私がそんな話をする筋合いはない。
家主を不愉快にさせて、追い返されるだけだ。
そもそも、なぜ、そんな話を私に依頼するのか理解できない。
しかも、大きな困難が伴う、嫌~な仕事なのに、私への報酬のことは一切頭にはない様子。
私に値下げ交渉をする権限も義理もないし、即座に断ったのだが、人通りが少なくなって、今の家賃は高すぎる。家賃が払えないという自分勝手な理屈を並べ立てて、なんとか協力してほしいとあきらめない。

私は、家主が家賃を下げることを了承することはないと思うという私の見解を説明し、自分の窮状を真剣に説明して自分で交渉しないとだめだという意見を述べたのだ、すでに何度か交渉したが了解してくれないというのだ。

すでに何ども交渉してできないことを頼まれても、私にできるはずがない。
家賃が高いというのであったら、近隣に、閉店して安い家賃で募集している空き店舗がいくつかあるからそこに移ったらどうかという提案もしたのだが、立地が良く自分で店づくりをしてきたこの場所は移りたくないという。

まったく無視のいい話で、固く断り続けたのだが、あきらめない。

無理だと言って、頑なに断り続けるのだが、私なら不動産に詳しいから家主を説得できるだろう。なんとか助けてほしいとあきらめない。
情に迫ってこられて帰ることもできない。
ぬきさしならなくなって、家主は絶対に了解するはずがなく、断られることを承知でとにかく家主に話しをすることにして、この場を逃げようと思った。

「わかった。無理とは思うが話だけはしてあげる。それで、だめだったら、私にそれ以上のことを求めないでくれ」ということで、その足で天日の2階にある家主宅を訪問した。

案の定、すこぶる迷惑そうな対応だった。
ただ、まったくの努力なしで帰ろうとは思っていない。
無理だとは思いつつも、私もなんとか少しでも家賃を下げてもらうための話をしたが、まったく聞く耳を持たない。

私は、最後の説得として、「ここ数年、商店街の人通りが少なくなって、何店舗も空き店舗が出て、何年も空いたままの店舗が増えている。この店が撤退して空いてしまうと、次の入居者はなかなか決まらないと思いますよ。だから、少しだけ家賃を下げてあげて、引き続きいてもらった方がいいと思いますよ。」と言ってみた。

すると家主は、「退去するなら退去してもらったほうがいい。自分も年を取ってきて足が悪くなって、二階に上がるのが大変になってきたので、1階の店舗が空いたら、1階を改造して部屋にしたい」とのこと。
しかも、家主さんの言うのには、「家賃がずいぶん遅れていて、催促するのも苦痛だから出てもらった方がいい」というのだ。

家賃が滞っていたということは聞いてなかった。
これでは、まったく太刀打ちできない。

この言葉を聞いて、私は即刻、退却。

2階の家主の部屋を出て、その足で1階の店舗に立ち寄った。

「今、家主さんのところに行って、空き店舗にするよりは家賃を下げて、いてもらったほうがいいという話しをしたのだけど、足が悪くなって階に部屋を作って住みたいと思っているので、出てもらった方が良いということだったので、家賃の交渉は無理だわ」と報告した。

そして、「家賃が遅れているということを言われたけど、家主に話しをするのには、まずは家賃を払ってからのことだよ」と言葉を足した。

私はASD。空気を読まない。忖度しない。
何の義理もない立場なのに無報酬で家賃交渉をさせられ、家主に家賃が遅れていることを知らされ、ぎゃふんと言わされ追い返された。

黙っておけばいいのに、「まずは家賃をはらってからだよ」なんて苦言を呈してしまった。

しかし、私は、何も悪いことをしたとは思ってなかった。

 

その数日後、私がその店の前で一旦停止したとき、この店主と顔を合わせた。
私が軽く会釈をすると、店主は不快そうに顔をそむけた。

 

それ以来、私は店主と顔を合わせても挨拶をしないようになった。

その店も無くなった。

また、私の黒歴史の一幕がおりた。

 

 

2025年11月11日 (火)

悪徳不動産屋日記  事業用借地? 事業用定期借地権

私(わたくし)、変に言葉にこだわる癖がある。

常日ごろから気になっていることの一つに、ロードサイドのちょっと広めの土地に建っている「事業用借地」という看板がある。

借地というのは借りている土地という意である。

不動産会社が「借地」として看板を立てているのだから、その土地を借りてくれる人を募集するための看板だとは思う。

しかし、借地というのは借りている土地なのだから、借地という看板は看板を立てている不動産会社が、自分の会社が借りている土地だと主張していることになるのではないかと感じてしまうというのが、私が変に言葉にとらわれるという現象なのだ。

前々からずっと気になっていたことで、この看板の前を通るたびに「借地じゃなくて貸地だよなあ」とおもっていて、ブログのネタとして頭の中に留まり続けていた。

今日、私が何回か取引させてもらったお客さんから、気になる土地があるのだが「事業用借地」という看板が立っている。これはどういう意味かという問い合わせがあった。

看板を立てている不動産会社が土地を借りていて、そこに建物を建てる予定だという表示なのか。という問い合わせだった。

やはり、「事業用借地」の看板に感じていた私の言葉の感覚は、やはり正しかったようだ。


このブログを書くにあたって、まずは広辞苑で調べてみた。

「【貸地】土地を借りること。また、借りた土地。」とある。

やはり私の違和感は正しいのであって、借地ということは借りた土地という意味である。

貸地を貸家に振り替えてみるとわかりやすい。

「貸家」という募集看板はあるが、「借家」という募集看板は無い。

 

看板は、「借地」に「事業用」という単語を組み合わせた「事業用借地」となっている。

借地借家法に「事業用定期借地権」という規定がある。

これは、もっぱら事業の用に供する建物の所有を目的に、存続期間を10年以上50年未満として設定される借地権で、通常の借地権とは異なり、契約の更新や建物買取請求権が発生しないなど、貸主にとって契約の解除が保証されて土地運用の計画が立てやすいというメリットがある。

従来の、土地を貸してしまうと永遠に返してもらえないという地主の不安を解消し、土地を有効に運用するために規定された法律だ。

「この「事業用定期借地権」の設定を条件として貸したいという土地で、この「事業用定期借地権」という法律用語にとらわれて「事業用借地」という看板になっているのだろう。

なぜか「事業用借地」という看板は、この会社だけではなく、他の会社でも「事業用借地」という看板を立てている土地を見かける。

 

わかればいいことで、どうでもいいことなんだけど、一番意味が伝わりやすいのは「貸地」という看板ではないだろうか。

 「貸地」であれば、この土地は貸したいんだなと、誰でもわかる。

当地(宮崎県の北端の町・延岡市)では、一般人や会社が土地を借りて建物を建てたいだとかという需要は少ない。

事業用借地権を利用しての土地の賃貸借は、大型店など大手の法人に限られる。

「貸地」を必要とする人・法人は、「事業用借地権」の意味合いを理解している。

「事業用の定期借地権」にこだわるのであれば「事業用貸地」とするほうが、私は腑に落ちる。

いかがなものか。

どうでもいいことを、つらつらと書いて時間を費やす。

講釈のおおい悪徳不動産屋のたわいのない今日のつぶやき。

 

 

 

 

2025年10月14日 (火)

悪徳不動産屋日記 冷や汗と後悔と自己嫌悪の1週間

いやー。

冷や汗と後悔と自己嫌悪の1週間でした。

毎年、毎年のことで、言い訳でしかないのですけど、またしても8月決算の決算締めきりの今月になっても、会社の帳簿や資料の整理が終わってないかったのです。

繰り返し申し上げますが、毎度、毎度のことで、言い訳でしかありませんが、今年はちょっと筆舌に尽くし難い大変な事態が起こりまして、決済の処理にかかろうと思っていたお盆から1カ月、仕事が手に付きませんでした。

それでも、その気になれば9月中には終わらせることも可能だったのに、本格的に取り組んだのは、10月に入ってからのこと。

これも、本気になってかかれば10日もあればなんとかなるようなことだったのですが、結局本気でかかったのは連休前。

かいけい事務所の担当の方には、「連休明けには間違いなく仕上げておきます」なんて言ったものの、昨日は「もう、あかん」とギブアップしそうでした。

昨日はというか、日付が変わっての今日未明、3時にやっとなんとか終わりました。

記憶がある限りのこの60年余、なんとかできてきたのが良くないんですねー。

何となるものだから、何ともならない事態にならないと、何ともしない。

何ともならなくなって、本当に心臓をつかみあげられるような心の痛みと後悔の苦しみを全身で感じ、今度こそはもうだめだとおもいつつ、まさに目には涙をためて、助けてくださいもう二度とこういうことはしませんとあがいていると最期は何とかなる。

ようやっとのことで苦衷を乗り越えたときは、本気でもう2度と同じ轍は踏まないぞと強く誓う。

まさに今がそれなのだが、懲りずに同じことを続けて来て、もう同じことをいつまでも続けられないと年になってしまった。

大谷選手と同時代に生きていたら彼を手本として、今よりは少しはマシに生きたかもしれないが、このとしとなっては及びようもない。

ダルビッシュ選手が、大リーグのポストシーズン敗退となる試合での負け投手となったときのインタビューに対して、体の故障で登板の少なかったシーズンを振って「とにかく疲れましたね。毎球毎球いろんな不具合と向き合い、体も精神的にも疲れた年でした」と正直な思いの言葉に続けて「まだ成長はできる」と語っていた。

この年(実年齢を言いたくはないが)になってしまって、成長できるなんて言えはしないがないが、少しはましな方向に進路を変えることはできるのではないかと思っている。

悪徳不動産屋、世にはびこるぞー。

さあて、明日からガンバロっと。

 

 

2025年9月22日 (月)

悪徳不動産屋日記 ちょっと何言ってるかわからないんですけど

当地(宮崎県の北端の町・延岡市)では、旧市街地商店街の空き店舗解消のため、指定するエリアにて空き店舗や空き事務所を借りて新たに事業を行う方に家賃の一部および改修資金の一部を補助する「まちなか回遊促進空き店舗解消対策事業」を実施している。

当社も、指定エリア内に入居者募集をしている店舗物件がある。

先週末、その物件の一つを案内した。

まだ若い、20代の女性だった。

このお客さんも補助金のことは知っていて、補助金をあてにしての開業計画であった。

補助金の内容は、家賃の3分の2(上限2万円)を3年間。また店舗改装の工事代修繕費の3分の2(上限70万円)を補助するというものだ。

案内した物件は、家賃44,000円(内消費税4,000円)。 ※注 消費税については補助の対象にならない)

ただ、家賃3万円であれば3分の2が上限の2万円になるわけで、現実問題として3万円以下の家賃の物件にはお目にかかったことが無いので、いぼすべての物件に対して家賃2万円の補助があるといってもいい。

従って、内見してもらった物件は3年間の実質家賃は月々24,000円となる。

これに別借予定の駐車場代が5,500円。

この物件は、直近まで当地出身の大相撲幕内力士『琴恵光』関の後援会事務所として使われていたもので、事務所として使うのであれば店舗改装は必要ないというくらいきれいなのがウリである。

内見したお客さんの業種を聞いてみたら、大きな改装は必要なさそうであった。


前向きに検討したいということで別れ、その後の返答が入った。

おっ、借りてもらえるのかなと期待して電話をとった。

「見せてもらった物件のことですけど、借りようとおもっているんですけど」ときた。

はい、はい、そうでしょうね、と思いつつ続く話しを聞いた。

「それで、お願いがあるんですけど、駐車場代を含めて半額になりませんか」と言う。

「えっ?駐車料を含めて半額?どういうこと?」思わず、人気お笑いコンビサンドイッチマンの富澤の「ちょっと何言ってるかわからないですけ土」というセリフが頭をよぎった。
「えっ。駐車場代を含めて半額というのはどういうことですか?補助金がでるので実質家賃は24,000円になるんですよ。言ってる意味がよくわからないんですけど」

すると相手さんは、平然と、もともとの家賃を半額にできないかというのである。それも駐車場代まで含めての半額ということのようだ。

私は、唖然とした。24,000円にして、それで補助金を受ければ自分が実質払う家賃は1万円くらいで済むという考えのようだ。

不動産歴43年の経験で初めての想定外の交渉だった。

幸いにも私は今回の物件の家主。

迷うことなく、「その条件では貸しません」と即答した。

お客様からの依頼を受けた仲介物件でも断る話で、家主さんも断るに違いないが、自分の所有ではない物件の場合、一応家主にはお伺いを立てないといけないが、自分が家主だから即答できた。

電話の相手は、断られたことが不思議そうで、なにか怪訝そうな雰囲気だった。

インターネットなんかでは、家賃は値切れなんて話が溢れているから、そんな影響もあるのだろう。

駐再度「値引きはしません」と伝えると、不快そうな感じで電話は切れた。

駐車場が別借になるので、駐車料の半額分くらいは値引きしてあげようかなと思っていたのだが、それも受け付けないぞと固く誓いつつ、私も電話を切った。

悪徳不動産屋を凌駕する善良なる消費者様とのお話でした。

 

 

 

2025年9月 7日 (日)

悪徳不動産屋日記 不良空き家解体に対する補助金②

9月2日のブログの「不良空き家解体に対する補助金」について、導入部の話が長くなって補助金の話ができなかった。

相続した空き家の売却と解体についての相談をされて、けっこうな手間と時間をかけてお答えしたまま、その後うやむやに話が中断していた人から突然電話があった。

1年くらい前に売却を前提に、売却方法、建物解体、その他諸々の相談を受けた人だ。
売却にあたっては非常に売れにくい条件が重なる物件だったので、その旨の説明をして、概略の想定価格、さらに建物解体費用についての概算の話をしてあげた。

すると、相続人間で話し合いをするのに、価格査定書と解体見積もりをしてくれとの要請があり、急がされて査定書を作成し、簡易な解体見積もりもした。
それについては、登記事項証明書、公図も取った。土地が複数あって私道がも絡むので登記事項証明の費用だけで実費で2,000円以上かかった。
その負担も請求しないまま、なんとか要望に合わせて査定書を作成し送ったのに、その後連絡が無いので問い合わせをしたら、自分は直接の相続人ではなくて、私が送った書類は相続人に渡してあるので、どうするかまだ決まらないので、また連絡すると言ってそのままになっていた。

良くある話で、その後私からは連絡を取らなかった。

携帯電話に名前は登録していたので、あの時の人だとはわかった。

私は、相続人の話がまとまって売却の依頼になるのかなと思って電話をとった。

すると、いきなり、「ブロック塀の撤去について市に申請して補助金を受けられることになった。家の解体の補助金も受けようと思っていて、市との現地立会があるので連絡をしました」と言う。

なんのこっちゃ?と思ったけど、内容は理解できた。
人が通行する道路に面して築いているブロック塀が、崩壊、倒壊する危険がある場合に、その撤去費用の一部に市の補助金が出る。
家の解体費用の補助金というのは、市が倒壊等の危険のある不良な建物だと認定した建物については、解体費用の一部を市が負担するということだろう。

ブロック塀除去については、工事費の3分の2の補助金(工事費の上限356,000円)が出る。
今回の物件のブロック塀については、私の判断でも補助を受ける要件に該当するだろう。
案の定、これはすでに認定が出たということだ。
ブロック塀の解体撤去費用は30、40万円だろうから、自己負担は10~20万円で済む。

今日の電話は、建物解体については審査がまだ終わってなくて、建物調査の現地立会日が決まったので私に連絡をしたのだと言う。
だから一緒に立ち会ってくれということなのかもしれないが、私が立ち会う権限も意味もない。

そもそも、なぜ家を壊すことになったのかもわからない。
家が売れたのであれば、家の売却にかかわった不動産会社に頼むべきこと。

それで、なぜ家を壊すことになったのかと聞いたところ、補助金で解体できるから壊しておきたいということのようだった。
私の知識では、再建築できる土地に建っている家の解体は補助金の対象にならないはずだ。
なぜなら、古い家を壊して立て替える人のための費用を税金で支援することはできないからだ。
相談の物件は建て替えが可能な土地だから、対象にならないはずだ。

そう思ったが、国をあげての空き家対策で、新たな制度ができたのかもしれない。
それで、市のホームページで確認してみたら、再建築可能な地域でも、使われないない空き家が危険であると判定されたものに付いて補助金が支給させれるという制度ができていた。

ただし、補助を受けた年度の次の年度末まではその土地には建築はできないという制限がついていた。

これで納得。補助金があるうちに家を解体しようということなのだろう。

 

ところで、電話をかけてきた人の相談だが、市役所の調査の現場立会をしてもらいたいようだが、さすがに今回はご勘弁願いたい。

私はなんの権限もないし、私が立会する意味ありませんから...といって丁重にお断りした。

相談者は多少不満のようで、どうしたらいいのかということを聞いてきたが、そんなことを言われても、まずこの方がどうしたいのかがわからない。

そもそも、以前相談を受けたとき、家を壊して土地にしてしまうと売れないので、家を壊すことは止めていた。

なぜなら、この住宅が面する道路に沿って大きな用水路があって、この住宅のすぐ目の前に「警告」「ここは土石流発生の危険があります」という大きな警告看板が設置されているのだ。

土石流の危険があるという警告看板の目の前の土地に1,500万円~2,000万円かけて新築する人がいるだろうか。

さらには、北側は山が被っていて土砂災害危険区域に指定されている。前面道路は離合できない細い道。土地は水路からあふれた水害を予測して道路より一段高くなっていて駐車しにくい地形になっている。

悪条件のオンパレード。

私の提案は、現境のまま、とにかく「安いなー」と思う価格で販売をかけてみるこというものだった。

価格の安さで、がまんしてここに住んでみようかという人がいないとも限らない。

ただし、悪徳不動産屋としては、この悪条件を包み隠すことなく、むしろ重要事項説明書で詳細説明した上で、それを納得したお客さんにしか購入してもらえませんよということまで説明している。

売主さんにとっては、欠陥を暴露する悪徳不動産屋となってしまうが、私・悪徳不動産屋は欠陥を隠して売ることはしない。


相談者に市役所との立ち合いは私の仕事ではないことは理解してもらったが、建物解体についての相談が続く。

やはり、補助金を使って解体したいということなのだ。
人は、なんと補助金という言葉に弱いのだろう。
補助金=もらわなければ損 という人が多い。

建物解体の補助金は限度額60万円。
おそらく、この家の解体費用は200万円超になるだろう。
差引140万円の出費となる。

140万円かけて近隣の安全のために家を撤去するという尊いお考えなのだろう。
ご立派なことで、頭が下がる。

感服したところで私が話しを打ち切ろうとするのだが、話しが終わらない。

解体の見積もりをしてもらえないかというが、前回の件もあるので、見積もりについてはご自分でお取りくださいとお断り。
どこに頼んでいいのかわからないとおっしゃるので、スマートフォンで「家、解体、見積もり」と検索するとすぐに見つかりますよと教えて差し上げた。

たくさんあってどこに頼んでいいかわからないというので、複数の業者さんから見積もりが取ってみるといいですよ。
見積をしたからといって、工事はしなくていいのですよ。
その後実際工事をすることになったら、私に相談してください。
そのときは、その見積もりのどこよりも私が安いところをみつけてあげます。

これで話を打ち切ろうとしたのだが、さらなる質問を受けた。
「売るのにやっぱり家は壊したほうがいいですよね?」

えっ!近隣の安全のために家を壊すんではなくて、売るために壊すのか。

ここで私は、また余計な助言をしそうになった。
売るためだったら、高い金をかけて、あわてて家を壊す必要は無いんじゃないですか。
土地にしてしまうっても、なかなか売れませんよ。

そう思ったが、私は言葉にすることを留めた。

私は悪徳不動産屋。

 

 

 

 

 

 

2025年9月 2日 (火)

悪徳不動産屋日記 悩ましい現実 不良空き家の解体に対する補助金 

日、弟の付き添いで病院にいたとき電話が入った。
電話の表示を確認すると、1年半ほど前に中古住宅の売却の相談を受けた方だった。

宮崎市在住の方で、ご自分のご主人の実家の相談であった。
宮崎の方がなぜ当社に相談をしてきたのか、商談動機をおたずねすると、自分の知人のところにかけてあったカレンダーを見てのことということであった。

ということは、過去に私が取引したお客様の関係の方ということになる。
悪徳不動産屋としては、がぜん親近感と喜びを感じ、丁寧な接客を心がけることになる。

突然のことであったが、今日は延岡市に来ているので、今すぐにでも来てもらえないかとのことだった。
日ごろ忙しくない不動産屋だが、今すぐと言われると多少の差支えはある。
そこをこのお客さん優先にして現地に赴いた。

小生、当地(宮崎県の北端の町・延岡市)専門の不動産会社で、住所を聞けばだいたいの場所はわかる。
残念ながら、非常に売りにくい物件だった。

まず、道が狭いこと。一部離合が困難の箇所がある。
古い造成地で、住宅不足の時代に、山を削っていい加減な造成をしているので公図が混乱しているところがある地域であること。
敷地が山を背負っているので、土砂災害危険区域に指定されている所が多いということ。
道路面より敷地が高いひな壇的な土地が多いこと。

当社のお取引したお客様に毎年お届けしているカレンダーが取り持ってくれた話でありがたい話なのだが、売れにくい。

そんなことを思いながら現地に向かう。
カーナビには表示されないので、ゼンリンの地図を頼りに行ったが、ゼンリンの地図も現地をうまくとらえていなかった。
それで道路の広いところに車を置いて、歩いて近隣の家の表札をみながらやっとのことでたどり着いた。

現地に到着すると、さらに極悪の条件が目に飛び込んできた。
全面の道路に添うように水路が造られている。水路には水が勢いよく、大きな音を立てて流れている。
いかにも山の湧水を流すための水路だと思われる。

そこで、嫌でも目に付くのが「土石流警戒の看板」。
「この水路は土石流が発生する可能性が高いので警戒が必要です」という、横2メートル、縦1メートルくらいの大きな警告の看板である。

そんな看板が、相談の家の目の前に立っているのだ。

家は、長いこと空き家だった様子。

声をかけて依頼者にお会いして、内見したが、家は古く保存状態も悪い。
中古住宅としてそのまま買うようなお客さんは少ないだろう。
かといって家を解体して更地にしても、非常に危険ですという警告が出ているところに2000万円もかけて新築する人はいないだろうと想定してしまう。

カレンダーが結んでくれた縁の方だからと、悪徳不動産屋としては懇切丁寧な接客を心がけた。

親身になって答えているのだが、悪徳不動産屋は、相手の気持ちを考えずに思ったことをそのまま喋ってしまう癖がある。
「これは、なかなか売れにくいと思います。家を解体費用は200万円以上かかります。しかし、土地にしてしまうと、住宅用地としての売却は私はまず難しいと思います。
資材置き場等にするにしては、道が狭く大型車が入らないのでそれも難しい。

私としては親身な回答をしていたつもりなのだが、欠点ばかり言われるようでお客さんは警戒気味になる。
話しの中で、もう一社同じ相談をしている会社があるという。

それは私にとっては結構な話。
売りにくい物件なので、当社一社で依頼を受けると荷が重い。
何年も売れないことになったときに、他社も預かってもらっていれば気が楽だ。

「どうぞどうぞ、その会社にも相談してもらっください」と言いつつ、どうして売ったらいいか私なりの案をいろいろ話て差し上げた。

私の案は、「超格安の中古住宅として売ること」
超格安でとりあえず住める家として売れば、資金が無くてとにかく自分の家を持ちたいという層の人が買うかもしれない。
多少の予算のある方は、まずこの場所は買わない。

経験上、超格安(300万円、400万円)という中古住宅は問い合わせの数は多い。
そんな家は補修に手がかかりすぎる家が多いので、なかなか売れるものではないが、とにかく問い合わせや内見は多い。

この家だったら、贅沢言わなければ、多少の手をかければ住める状態だから売れる可能性もある。

現地で、そんな話をしてあげた。

その時相談者は、いたく感謝の言葉を述べてくれたのだが、同時に私は直接の相続人ではないので、この話を持って帰って相続人になる主人とその兄弟に話してみるということであった。

私としては、売却いらいを受けても、こんな危険な所を売る自信はないし、積極的に依頼をいただきたいという気持ちは無かった。
相続人の方に話して、また何かあったらいつでも相談してくださいということでその日は分かれた。

すると数日後、相続人に話したら売る方向なので査定書を作ってもらえないかとの要請があった。
それも、すぐにということ。
それは承知したのだが、忙しくて2,3日そのままにしていたら、「査定書はまだできないんですか」との督促の電話をもらった。

悪徳不動産屋は、「なんとも厚かましいお客だなあ」と思いつつも、査定書を作り郵送した。

すると、その後返信は無く音信不通。どうなっているものか相談者に電話してみた。

すると、自分は直接の相続人ではないから、なんとも言えない。
査定書は渡したが、兄弟間で他にも相談しているようで、売るようになったらまた連絡しますとのことであった。

これも良くあること。

私、こんな商売をしていて催促の電話が得意ではない。
その後、こちらから電話することは無かった。
想定通り、相手からの連絡はなかった。

連絡はなかったものの、これは印象に深いできごとで、この件を忘れたことは無かった。

 

そして今日、1年半以上ぶりに、携帯電話登録しているこの方から電話が入った。

 

またしても相談。

 

話しの導入部が長くなってしまったので、続きは又後日。

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