05不動産情報館日記

2024年5月18日 (土)

悪徳不動産屋日記 愛用の手帳用ボールペン

れは私のお気に入りのボールペンの1つ。細くてかっこいい。手帳用のボールペン。
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ジェットストリームの3色ボールペンと比較してみると、細さがわかるだろう。
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金属製のボディで、ずしりと心地よい重量感がある。安物しか買わない私にとっては高級感のあるボールペンに見える。

これが無料のノベルティだった。

去年、不動産仲間と大相撲の九州場所の観戦に行ったとき、宿泊したホテルの室内の備品だった。

にはメモ用紙や便箋といっしょに供えられていたボールペンだ。

私は一目でデザインが気に入った。

手に取ると、金属製でずしりと重い。

ボールは太字でこれも私の好み。

ペン立てに差してあって、他のホテルにあるいかにも安物のボールペンとは違う。

黙って持ち帰ろうかななんて思ったが、地元(宮崎県の北端の町・延岡市)の不動産仲間と同宿している。

私は悪徳不動産屋。私だけだったら、無料のノベルティーだと勘違いしたと、黙って持ち帰ってもいい。

しかし、たかだかこんなボールペンで延岡の不動産屋の面汚しをするわけにはいかない。

フロントに問いあわせたら、ノベルティで持ち帰ってもいいというのかもしれない。

小物の不動産屋だもので、こんなちっぽけなもののことで悶々とする。

次の日の朝の出発の前、持ち帰りを断られたら有料で分けてもらえないかと思ってフロントに電話した。

すると、何ということでしょう、優しい声で「どうぞお持ち帰りください」との返事。

同伴者は8人。私は、同行していた全員に電話をかけて、ボールペンを持ち帰るようにお願いしようと思ったが、全員に電話をするのも気が引けた。

それで、特に気の置けない3人だけに電話した。

電話してみて、もう一つの素敵なお土産を手に入れた。

私が、「サイドテーブルにボールペンがあるよね。それを持って出てくれないか。」という、3人とも、「そんなことをしたらダメでしょう」と言ったのだ。

なんという道徳心の高さ。どこかの国の団体客に爪の垢を提供したい。

私の仲間の不動産屋たちの道徳心の高さを改めて感じさせられた。

「大丈夫。フロントに聞いたら、『どうぞお持ち帰りください』ということだったんだよ。だから、お願いね。俺、絶対に欲しくてフロントに聞いたんだから、俺にちょうだいね」

この私の話に、3人とも快く協力してくれた。

やはり、私がつきあっている不動産屋は全員良いやつらだ。

自分への良いお土産になった。

2024年4月18日 (木)

悪徳不動産屋日記 あなたも認知症

今日、銀行の窓口でお金をおろした。

通常はキャッシュカードで出し入れすることが多くて、久々の窓口での手続きだった。

出金伝票に日付を記入する段になって、はたと迷った。今日は17日だったか18日だったか。

通常、銀行とか市役所とかの記載テーブルには、日めくりカレンダー状の日付と曜日を表示をする↓こんなのが置いてある。万年カレンダー クラウン(事務用品)     電波カレンダー こよみん MAG(ノア精密)
私は通常、申請書や入出金伝票を書く際には、これで日付を確認することが多い。

今日の銀行の日付表示はデジタルの方で、日付表示でなくて時間表示になっていて日にちがわからない。

17日だとは思うのだ確証を持てないので、スマートフォンで日付を確認して記入した。

みなさんにも、こんなことはあると思う。

しかし、突然、今日は何日ですかと問われて、即答できないと認知症と反省される恐れがあるのですぞ。

認知症の診断に、最も使われている診断方法として長谷川式認知スケールという認知テストがあります。

9つの設問内容があり、第1問目は「年齢はいつくですか」という質問です。プラスマイナス2歳までだったら1点の得点となります。

第2問目が、「今日は、何年ですか。何月ですか。何日ですか。何曜日ですか」という問題なのです。年、月、日、曜日。それぞれ答えられたら各1点。合計4点となります。

今日の私は、2問目で日と曜日が答えられ中くて、2点の減点となりました。

みなさんだって、なにも考えていないときに突然、「今日は何年、何月何日、何曜日ですか」と聞かれて戸惑うことはありませんか。

私は、若い頃から、日付を意識していなくて、今日は何日だったかなと新聞やカレンダーで確認することはしょっちゅうでした。

さらに以下のごとく、長谷川式スケールの質問は続きます。

第3問「 私たちが今いるところはどこですか?」これは、自発的に答えが出れば2点, 5秒おいて家ですか? 病院ですか? 施設ですか?
の中から正しい選択をすれば1点となります。

第4問「これから言う3つの言葉を言ってみてください。あとでまた聞きますのでよく覚えておいてください」
          「猫、桜、電車」(その場で復唱できたら、それぞれ1点)

第5問「 100 から7を順番に引いてください。 (100-7 は ?,それからまた7を引くと ? と質問する)
     最初の答えが不正解の場合,打ち切り、0点。93と答えが出れば1点。さらに86と答えがでれば1点。

第6問「私がこれから言う数字を逆から言ってください。(6-8-2, 3-5-2-9を逆に言ってもらう)2-8-6 ができたら1点、9-2-5-3ができたら
    さらに1点。3桁ができないときは、打ち切って0点。

第7問「 先ほど第4問で覚えてもらった言葉をもう一度言ってみてください」
    (自発的に回答があれば各2点,もし回答がない場合以下のヒント、【動物、植物、乗り物】を与え正解であれば1点)

第8問「これから5つの品物を見せます。それを隠しますので何があったか言ってください」
    (時計,鍵,タバコ,ペン,硬貨など必ず相互に無関係なもの)
    答えられたら、各1点。
第9問「 知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください。(答えた野菜の名前を記入する。途中で詰まり,約10秒間待っても出ない場合にはそこで打ち切る。             合
   0~5までは0点, 6個答えたら1点, 7個だと2点, 8だと3点、9だと4点, 10だと5点

以上のテストで、満点は30点。20点以下だと認知症となる。

うわー恐いですねー。

私は、人見知りのあがり症だから、知らないお医者さんや司法書士やなんかに急にこんな質問をあびせられたら、動揺して答えに詰まりそうだ。

私、自慢するようで(自慢だけど)宅地建物取引士の試験だったら、今でも一夜漬けじゃ無理だけど、1週間か10日勉強すれば合格点をとる自信はある。

入学試験のシーズンに、新聞に高校受験の問題が掲載されていて、ときどきそれを解いてみるんだけど、解いてみようとするだけすごいと思うし、やった結果、国語、算数、理科、社会は合格点をとれそうだった。(苦手の英語はちょっとむりかも)

そんな私だって、この認知症テストの内容は苦手だ。

第1問から不安になる。

60歳を過ぎて以降、自分の正確な年齢を自覚しなくなった。63歳なのか64歳なのか、1,2歳勘違いしてしまうのだ。

それと、サラリーマンから自営業になって、人に拘束されて仕事をしていなくなって、曜日を意識しなくなった。朝の日課の新聞の日付で日日と曜日を確認しているようなもので、忙しくて朝、新聞を読んでいないと月日曜日がわからないということも少なくない。

丸暗記ってのが苦手で、脈絡もなく単語を3つ暗記するのは苦手だな。ランダムに絵を見て暗記するというのも苦手。

私は、数字の引き算、足し算、掛け算、割り算は得意な方だと思うが、日ごろの生活で認知症でなくても、数字の引き算割り算が苦手って人は多いんじゃないかなあ。

計算が苦手な人には、100から7を引くというのがなかなかで、100から5だとか、2を引いていくなら簡単にできるだろうけど、7ってのはね、一番微妙な数字ですね。

75歳以上の人の運転免許更新の際に認知テストがあるということで、そのテストが長谷川スケールの認知テストと似ているようだ。
私も、これにひっかかる年代なのだが、私はこの認知テストには不安を抱いている。
みなさん。若い方も例外ではない。
突然、試験されたら、だれもが認知症と判定されてしまうかもしれませんよ。
ご用心ご用心。

2024年4月16日 (火)

悪徳不動産屋日記 本人確認

認知症の調査についての話の前に、本人確認の話をさせてもらいます。

昨今の不動産の取引では、本人確認と意思能力の有無の確認が厳格になっています。

本人確認と言うのは、不動産売買の当事者が不動産の所有者であるかどうかの確認のことです。

本人確認には写真付きの身分証明が必要で、日本においては運転免許証かマイナンバーカードがそれにあたります。

かつてはパスポートも身分証明となったが、2020年からパスポートに住所が記載されないようになって、住所記載のないパスポートは身分証明書として認められなくなりました。

運転免許証が無い人の場合は、ちょっと厄介で、保険証、介護保険証、年金手帳等の官公署が発行した証明書2点、若しくは官公署が発行した証明書1通と写真付きの学生証や社員証明書等1点で確認することになります。

もうひとつの意思能力の有無の確認も厳格に取り扱われています。

意思能力というのは、自分の行為の法的な結果を認識・判断できる能力のことです。

不動産売買の場合、売主として売買契約を締結すると、代金を受領すると同時に不動産の所有権を買主に引き渡すという認識ができるかどうかということです。

2、30年前は、親が所有する不動産を売買する際に、親から委任を受けているということで、親が契約に立ちあわないままでも権利証と印鑑証明書があれば取引をすることが珍しいことではありませんでした。

私は、お客さんが親から委任をうけていると言っていても、必ず親御さんに意志の確認をすることにしていました。

すると依頼者からは「俺が信用できんのか」なんて怒鳴られることもありました。

しかし、私は猜疑心の強い小心者の悪徳不動産屋。あとで親御さんから、「誰の許可を受けて自分の不動産を売却したんだ」と訴えられる方が恐かったのです。

実際、それでまとまりかけた商談をダメにしてしまったこともあります。

取引収入を当てにしていたまわりの者から「融通がきかんヤツだ」とか言われたこともありましたが、私は自分が納得できない仕事はしたくありませんでした。

私は、とにかく契約して手数料にすればいいというやり方が許せなくて、セールスマンとして会社の利益を損なったのかもしれないのですが、それを許してくれていた、今は亡き当時の社長には今も感謝しています。

そんな私も、本人確認をしないでの売買をまったくしたことはないかといえば、まったくないということはありません。

そのことについては、明日にまわそうと思います。

ということで、認知症の診査のやり方については、その後にしたいと思います。

2024年4月 4日 (木)

悪徳不動産屋日記 なかったことにはさせません

当社のホームページを見て、気にいったので借りたいという電話が入った。

この節は、ホームページを介しての商談が多くなっている。

こと賃貸物件については、ホームページを見て候補の物件をしぼってから商談になるというお客さんの方が大多数となっている。

しかし、まったく現物を見ないままに契約するというお客さんは少なくて、条件に合う物件をホームページで目星をつけてから現物を見て決定するという流れになる。

ただ、県外からのお客さんとなると、ホームページだけで契約になるということも少なくないが、ほぼ借りるつもりで絞っている客さんも、やはり現物を内見してから契約ということになる。

今日のお客さんは当地(宮崎県の北端の町・延岡市)、市内にお住まいの方。

ホームページには現地の案内図は載せていないのだが、場所はわかっているのだろうか。

「借りるとおっしゃいますが、場所はおわかりになったんですか」

「うん。写真で見て、目星をつけて探して見つけている」

「そうですか。でも中を見ないまま契約はできないでしょう?」

「いや。外観を見て、間取り図とてらしあわせて、これを借りようと思っているんですけど・・・」

お客さんはそういうのだが、見ないまま借りるという話は私が納得いかない。

「後々トラブルの無いように、現地で物件を見て、条件等納得をしてからでないと話は進められないですよ」

「それは、そうですよね。自分も中を見て確認したいと思っていので、今からすぐに中を見せてもらえますか。それと、その時諸経費なんかの計算書も持ってきてください」と言う。

今からすぐにと言っても、本来ならこちらも都合がある。よだきんぼ(宮崎弁で、怠け者)の私としてはすぐに来てくれという話は気に入らない。それに現地集合というのも通常、私は余りやりたくない商談のやり方なのだ。来社してもらったお客さんの内、こちらが貸したくないというお客さんもいる。(何せ、私は悪徳不動産屋。直感的に貸したくないという人がいるのだ)
 しかしこの物件は、しばらく空家期間が長くなっている物件で、私の個人的な都合は言っていられない。気がすすまない話なのだが、お客さんの要望に現地集合で物件を案内することになった。

現地に到着すると、声からして若いとは感じていたのだが、若いカップルだった。

電話をしてきたのは男性の方。「あー。急に案内してもらってすみません。これ絶対にいいと思って、借りようと思ってるので・・」などとやけに愛想がいい。

一方の連れの女性は、男性の方が「ね。いいだろう」なんて言っているのに無言である。

私がカギを開けると、男性はノリノリで、「中を見せてもらっていいですか」と室内に入る。

女性は、気乗りしないように男性に続く。

私はと言えば、これはいいですよ、ここがいいですよ、なんてついて回って、押しつけがましい売り込みセールスはしない。

「まずは、ご自由に見てください」と、言葉の通り、まずは自由に見てもらう。

特に今回のように気に入っているような場合は、余計なことは言わなくていい。

男性は、「ね。これならいいだろう。〇〇(女性の職場のようだった)にも近いし」と、女性に同意を求めている。

しかし私には、女性はまったく気に入っていない感じに見えた。

男性は、気にいったので借りたいけど、入居はいつから可能か。できるだけ早く入居したいという意向だった。

余りにも入居を急ぐことは気になるが、話している限り私のこの男性に対する人物感としては入居を認めてもいいと判断していた。

リフォームは済ませている物件で、入居前のハウスクリーニングをしなければいけなかった。それで、急ぐならすぐにハウスクリーニングの手配をするので、清掃御者さんになるべく早くかかってもらうように手配しますと答えた。

男性の「初期費用はいくらになりますか」の質問に、私は初期費用の計算書を示して、もし気に入ってもらったら入居申し込みをして保証会社の審査を受けてもらってからの契約になります。それまでにハウスクリーニングも終わらせます、という説明をした。

すると男性は、「すぐに引っ越したいんので、ここで申し込みできるなら申し込みをしたいんですけど、申し込みは会社にいかないとダメですか。会社までいかないと申し込みできないなら、行けるのが来週になるけど何とかなりませんか」と言ってきた。

私は、そういうこともあるかなと想定して入居申込書と保証会社の審査申し込み書を持ってきていた。

男性は、その場で申込書を書き。保証人予定者にも電話をしていた。

それで私は、早速入居審査をして、審査の結果が出たら連絡します。お急ぎのようですので、同時にハウスクリーニングの手配もしておきますというと、「早く入居したいので、なんとかよろしくお願いします」と嬉しそうに頭を下げられた。

普通ならのんびり屋の私だが、会社に戻るとさっそく保証会社に審査願いの手続きをした。

ハウスクリーニングの手配もなんとか間に合わせた。

その数時間後、先ほどのお客さんから電話が入った。

あれ、なにごとだろう。順調な話であればこのタイミングでお客さんから電話をもらうことはないはずだが。

いやな予感で電話に出ると、「あ。さきほどの○○です。すみませんがさっきの話はなかったことにしてください」

こんなお客ばかりではないが、不動産業ではよくある話。

善良なる消費者様は、なんでもありで何にも悪くない。

逆に、不動産屋が確認ミスで先約で決まっていて貸せないとなると、借りる予定だったのにどうしてくれるんだ。予定が狂って迷惑を被った弁償をしろ。なんていうお客もいる。

今の世の中、善良なる消費者という悪魔が大きな顔をしてのさばっている。

しかし、忘れてはいけない。私は悪徳不動産屋。私は、この「なかったことにしてください」という断わり方が大嫌いだ。。 こんなとき私の言い分は、「お客さん。私をひっぱりまわして貴重な時間を使わせて、何もなかったことにはできませんよ」とういうこと。

たじろぐお客さんもいれば、まだ契約していないんだから文句を言われる筋合いはないと逆切れするお客もいる。

だが、どうあれ、私は自分の言い分をきっちりいわせてもらうことにしている。人を自分の都合で動かしていて、私だけではない保証会社も掃除屋さんも全部あなたの意向で動かされている。私はそれを、「なかったこと」にはできないのだ。

気が変わった、もっといい物件が見つかった、なにかの事情が変わったということでキャンセルしたいのであれば、それを私は責めるつもりはない。

なかったことというのは何にもなかったこと。そんな馬鹿な言い分は通らないだろう。

多くの人を自分の都合で動かしていて、それを「なかったこと」にはできない。

私は、相手がどう思おうと、そのことをきちんと説明する。そして、「労力を割いているのだから、それをなかったことにはできないでしょ。あなたに言ってもらいたいのは、いろいろしてもらって申し訳ないのですが、都合でキャンセルさせてもらえませんかということです。そう言ってもらったら、私は『あ、そうですか』と何も言わずに納得します。以後、こんなときはそうするべきです」ということだけは言わしてもらっている。

それに対する相手の返事は聞かなくてもいい。それでこそ、私は悪徳不動産屋なのだから。

 

2024年2月29日 (木)

悪徳不動産屋日記 終日仕事に忙殺された1日

今日は、恥ずかしながら、珍しいことに、朝からずっと仕事に忙殺された1日だった。

拙は、いつもだと、ちょっと忙しくても、その合間を縫って仕事をさぼるよだきんぼ(宮崎弁で、怠け者)なのだが、今日はそれを許してくれなかった。

ひと段落つけて、一休みしようと思うと来客や電話が入る。

新規の来客もあったが、継続してやっている仕事の依頼者からの電話や、報告の電話が入る。

よだきんぼ(宮崎弁で、怠け者)なもので、常に、勝手に不急と判断して手をつけていない仕事を抱えているもので、催促気味の電話が多い。

3時過ぎになんとか急ぎの案件を片付けて、あとは一休みしようかななんてのんびり構えていたら、急ぎじゃないと判断していた依頼者から、「急ぐことになった。頼んでいた仕事はどうなっるんだ」と、お怒り気味の電話。

10日くらい前に相談を受けたのだが、簡単なようでややこしい話で、区画整理課、農業委員会、法務局と協議したがすんなり進まなかった。

司法書士や土地家屋調査士に簡単に進める方法はないか相談してみたらスムーズに解決できるんではないかと返答して、いったんは私の手を離れていたのだが、司法書士を交えて再度、区画整理課、農業委員会と協議したけど、結局解決がつかなくて再度私に依頼してきた。

簡単なようだがなかなかややこしい相談で、とりあえずこんな形でやればなんとかりるのではないか提案をして受けた話だった。

司法書士や土地家屋調査士に相談したはずで、それで解決しなかったのだから早々に解決できないことを折り込み済みで依頼されたと思って、実は依頼を受けて4日になるのだが、実は放置していた。

そこに、思いもかけない督促の電話。

「どうなってるのか」の問い合わせに対して、正直に「まだ手付かずです」と答えた。

すると思いもかけない、ひどくお怒りの空気が電話機からじわりと噴き出してきた。

「すぐにかかります」

この電話から3時間、このことにかかりっきり。

やればできる。

なんとか解決した。

やればできるんだよ、ということで満足して、すぐにやらない。

頼まれてすぐに動かない。これが悪徳不動産屋を自称する所以。

馬鹿は死ななきゃなおらない。

2024年2月23日 (金)

悪徳不動産屋日記 金持ちのためのバブルです

東証の株価が34年ぶりに、バブル崩壊後最高値をつけた。

今回の高値はバブルではないと、富裕層たち情報を流布させているが、今回の株価高騰、一部地域での不動産高騰は、まごうことなきバブルだ。

人類は過去に何度もバブルを創出してきている。

世界的にいろいろなバブルが創出されたが、人は過去の失敗を生かすことなくバブルを繰り返してきた。

バブルは、金儲けの中枢にいる権力層が意図的に作り出してきた錬金術なのだ。

バブルの度に、金儲けの中枢階層の利権者たちは、これはバブルではないと言いながら濡れ手で粟を摂取する仕組みを作った。

前回のバブル崩壊でも、それで飛躍的に金儲けをしたとんでもない金持ちたちがいるのだ。

しかし、前回のバブルではそこそこの金持ちたちもバブル崩壊の影響をうけた者がたくさんいた。

余りにも急激に膨らんだバブルは、そこそこの金持もバブル崩壊の渦に巻き込まれた。

30年前にバブルの恩恵を受けていない庶民は、今回のバブルに気づいていないだろうが、金持ち層は今のバブルを恩恵をじっくりと手にしているのだ。

しかし、30余年前のバブルで、経験をしているそこそこの金持ちたちは、あのときの惨劇をしっかり記憶に残している。

だから、同じ過ちはしない。

前回のバブルは、末端にまで及んだ。

日本では一億総不動産屋になって、土地を買いあさった。

おかげで、使い道のないような土地の値段まで高騰した。

リゾートの名をかたったリゾートマンションの開発がその典型。

バブル崩壊で、通常なら使い道のないような不動産は二束三文となってしまった。

しかし今回のバブルは、違っている。

その失敗を経験している金持ちたちは絶対に値上がりする条件の物にしか手を出さない。

ここ数年、不動産価格を押し上げているのは地価の高い都心の物件。

本当に需要があって値上がりが見込めるものだけが値上がりしている。

そんな不動産の高騰が全国の不動産の平均価格を引き上げているだけで、地方都市や郡部の不動産は値下がりを続けているのだ。

このところ、マスコミの不動産の値上がりの報道が目につきだしたが、これは金持ちたちの儲けを確定させるための報道ではないかと拙は考えている。

買ったものを売らなければ、キャピタルゲイン(転売で利益をだすこと)を得ることはできない。

1億送園で買ったものが2億円になったといっても、それは帳面上のことだけで1億円の利益は使いようのない数字だけのこと。

金持ち層が利益を確定しようと思っていっせいに売りに出して売り物が市中に溢れたら、いっぺんに価格は下がってしまう。

最近、マスコミが都心部のタワーマンションや、外国人層に人気のある地方都市の不動産価格の高騰を頻繁にとりあげている。

そして毎日のように、株価急騰を取り上げている。

前回のバブルの時には、これがもっとひどかった。

連日、銀座の土地が破格の値段で売れたとか、地方の温泉地や海外のリゾート地が次々に開発され、リゾートマンションが飛ぶように売れているとニュースで取り上げていた。

拙の記憶では、結局これは、国家予算に匹敵する金を動かす超金持ちたちのバブル錬金術の総仕上げだったということだ。

マスコミは、大スポンサーである超金持ちたちが仕込んだ金儲けのネタを売却して利益確定させる手伝いをしていたわけなのだ。

拙は、今話題になっているNISAというのは、国家が金持ちとそれを手助けする金融組織の手助けのための制度だと思っています。

前回の株バブルの期間、10年間株価が右肩上がりで上昇を続けていました。

拙も、楽天証券に口座を開いて株のインターネット取引をしてみました。

やってみてわかったことは、株で儲けるのは非常に難しいということでした。

底値に来たなと思って買うと、そこからさらに株価は下がる。

あきらめて、損切して売ると、売った瞬間から株価が上がる。

株取引の本を何冊も買って勉強しましたが、すこぶる心臓によくないストレスのたまる仕事でした。

毎日のように日経平均株価が最高値をつけていた最中でしたが、私は損だけがフクラみました。

株価の高値更新が続いている期間でしたが、拙は株取引の能力はないと思い手じまいしました。

150万円を元手としての小さな取引でしたが、50万円以上損をしました。

NISAは国のおすみつきの制度。

銀行に貯金してもまったく利息の付かない時代。

国民に、貯金だけでなく株投資をしてもらって経済を活性化させるという名目で国が宣伝しているのがNISA。

「無税」ということを強調して、資産運用の一つの柱として投資に目をむけてくださいというのが国の宣伝文句だが、これがどうにもあやしすぎる。

私の知人がNISAで株を始めようとしているのだがどうだろうと相談があったので、私の経験を話し、やるなら相当勉強した方がいいよという助言をしたら、株の売買ではなくて投資信託だからもうけは少ないが安全だという考えだった。

数年前まで、低金利で利息の利ザヤで食えなくなった銀行が、高額預金者に投資信託を勧めて損をさせているということが問題になって新聞ざたになっていたことにぜんぜん気が付いていない。

投資信託も株取引で、「予想利回りは確定ではありません。元金割れすることもあります。」という説明を銀行がしていなかったというのが騒ぎだった。

銀行が勧めるからリスクはないと思っていたというトラブルだった。

銀行でさえそんな誤解を与えたのだが、国家が勧めている制度だとなると、それにだまされるひとは莫大な数になるだろう。

「無税」で安全で、利回りのよい貯蓄だと思ってはじめるのは大変危険である。

今回のバブルは、金持ちは損をすることなく、より金持ちであり続けるためのバブル。

国家権力を使いこなす超金持ちたちは、拙のような小さな悪徳不動産屋なんか足元にも及ばない悪なんですよ。

庶民の諸兄姉。くれぐれも金持ちの餌にならないように勉強して、かかってくださいね。

2024年2月12日 (月)

悪徳不動産屋日記 連絡お待ちしております

今日は、建国記念の日の振り替え休日。

賃貸仲介を主力としている不動産会社は繁忙期への入り口の時期で営業しているが、当社は休日で2連休。

ただし、お客様の要請があれば休み返上で対応していて、今日は午前中に賃貸アパートの案内をしたし。

実は、一昨日の土曜日に、戸建の貸家をお世話していたお客さんが来社された。

その貸家を仲介したのは十数年前のこと。

当社から数十メートル先の1戸建ての住宅だから、このお客さんとはひごろしょっちゅう顔を合わせている。

古い一戸建の住宅だったから老朽化による不具合の相談か、一番可能性の高いのは引越しのための退去の話だろうと思って接客にあたった。

「あのー。ちょっと相談があるんですけど・・・」

想像と違って、少し困ったことがあっての相談なのか。

「どうかしましたか」

「実は、一緒に生活していた息子が家を出るというので・・・」

とにかく話がスローテンポで深刻そうな話ぶりで、さっと本論に入らない感じだ。

家庭のもめごとかな?せっかちな悪徳不動産屋としては厄介相談なのかと想像をしながら本論に入るのを待った。

お客さんが深刻な話ぶりだものだから余計な想像をしていたが、要は、今の貸家をお世話した時にまだ小学生だった子供さんが成人し、親元を出て一人暮らしをしたいということであった。

ただ、まだ給料が安いので家賃の安いアパートしか借りれない状況だとのこと。

それで安いアパートを探してくれというのかと思ったのだが、まだまだお客さんの話には長い続きがあった。

近所にずっとあいたままのアパートがあって、カーテンがかかってないので室内が覗けて、室内はフローリングと壁の張替えはしてあってきれいなので、その部屋を案内してくれないかというのである。

その物件は当社からも歩いて3~4分の場所にあるが、他の不動産会社の管理の看板がかかっていた物件だ。

その会社を元付け業者として、当社が客付け業者として仲介は可能だが、お客さんがその会社に電話問合せをしていて物件紹介を受けているのであれば、当社としてはあえて仲介に入るのは遠慮したい。

そう思っているのだが、お客さんの話は続く。

なるほど、お客さんが困ったことの相談をするような話ぶりだったのは、物件に〇〇不動産の募集看板が取り付けられていたので、その会社に問い合わせをしたところ、看板を取り外していないけど管理も紹介もしていないとの答えだったというのである。

それで、自分が入居の際に世話になった当社に、借りたいのだがどうにかできないかという相談に来たというわけだった。

そういえば、私は、たまたまこのアパートについては〇〇不動産と話をしていた。

というのは、去年10月ころに、このエリアで土地を探しているという人から、老朽化していて半分以上空き室になっているようなアパートががあるのだが、多少いい価格をつけるので売ってもらえないかあたってくれないかという相談を受けていた。

私は、管理の看板の会社が付き合いのある会社であったから、まったく話を通さずに家主に行くことは、はばかられたので、その会社を売り方の業者として動いてもらおうと思って電話をしていた。

その際に、私もその不動産会社から同じことを言われていた。

この家主さんが他の不動産にも頼んでいるので、看板を外そうと思っていてそのままにしているが、管理も賃貸仲介もしていないので、売買の話は直接家主に行ってくださいということだった。

家主に会って話をしたが、その時の話では、入居者は少なくなっているが多少なりとも家賃収入があるので売ることは全く考えないとの結論だった。

たまたまそんなことで家主を知っていた。

相談に来ているお客さんとは、そこを借りたいということでの相談だったので、「家主さんを知っているので、電話できいてあげますよ」と言って、電話で確認したところ、二部屋空いている。古いので家賃は3万5千円。3万5千円というのは当地(宮崎県の北端の町・延岡市)でも低家賃の物件。

希望しているお客さんも、息子さんが働きだしたばっかりで給料が安いからということで、安い家賃だろうと目星をつけての話だった。

よだきんぼ(宮崎弁で、怠け者)の悪徳不動産屋としては、昨日、今日は休みたい。

古いアパート。床はフローリングに張り替え、壁クロスも張り替えていたが、外観も室内も、いかんせん古い。

日常の買い物の便利の良い場所で家賃は安いが、格安の家賃ではない。

お母さんの方は借りる前提で、家賃はもっと安くならないかというような話をしてくる。

しかし、当の息子さんは余りお気に入りではない様子。2Kの小さな部屋を、ドアや窓を開け閉めしたり、風呂やトイレや流しと、あれこれあれこれ見て回る。(見て回るほどの大きさではないが)

私としては、古い物件だから長く空いている様子だから、家賃が下がったら借りるということであれば価格の交渉はするというスタンス。

何度か、「いくらまで、安くなりますかね」というお母さんに対して、私の答えは「家賃を安くする交渉は、借りるきがあるときの話ですよ。気に入らなくて借りるかどうかわからないのに家主さんに価格交渉するのは意味がないでしょう」。

案の定、息子さんは、「お母さん、借りる前提でそんな話をしているけど、借りるのは俺だからね」とお母さんの話に割って入ってきた。

一昨日来社した時も、借りる前提のような話だったが、契約に際しての流れを説明して、家賃や初期費用の話は息子さんに部屋を見せて気に入ってからの話ですよと伝えて入居申込書を渡していた。

お母さんも息子さんが気に入っていないことを感じたようで、休みの日に私を引っ張り出して恐縮しているようだった。

「そうですよ。話をしていたとおり借りるのは息子さんですからね。息子さんが気に入って借りることであったら、一昨日お渡ししている入居申込書を持って申し込みをしてください。家主にはお客さんの希望の家賃で交渉します」と言って、お母さんの気持ちを楽にしてあげた。

そして、さらに一言付け加えた。「あ。そうそう。借りないというときには、借りないというご返事をしてくださいね。家主さんに報告しなくてはいけないものですからね」

こう言っておいても、善良なるお客様から連絡がないままということが多い。

 

2024年2月 9日 (金)

悪徳不動産屋日記  何が何だかわからない

突然、ドアを開けて「ちょっとお伺いしたいけど、いいですか」と言いながらお客さん?が入ってこられた。

「はい。どういうことでしょう。」と私が応対に出ると、「土地の値段が知りたいんだが・・・」

土地の価格が知りたいというのは、土地の売却や購入を考えている場合のことが多い。

そのほかには、相続や離婚で財産を分ける時にも土地の価格を調べる必要がある。

中には、自分の財産はどのくらいあるのかだとか、親が死んだらどれだけ財産がもらえるのかといったこともあるだろう。

土地についての紛争をかかえている場合も土地の価格が必要になる。

「土地の価格をお調べになるのは、土地を売るか買う予定があるのですか」と聞くと、「いや、別に何の予定もないが大体どのくらい知りたいだけ」という。

少なからずある回答だが、このような回答に、ASDの傾向のある悪徳不動産屋の私の神経は逆立つ。

「何の予定もない人が、土地の値段を知りたいなんてことはないでしょう」

しかし、私も身の程はわきまえている。

不動産屋を信用していないという人種もいらっしゃるのだ。不動産屋に、うかつに売る予定や買う予定があると言うと、売れ売れ、買え買えとうるさくつきまとわれるという心配をする人。

いらだつ気持ちを抑えながら、「場所はどこですか」と尋ねると、「〇〇町あたりだ」という。

「〇〇町は広いけど何丁目ですか」と聞いても、「だいたいでいいから」といって何丁目すら答えない。

こうなると、私にとって目の前の人は話すにあたわない人になってしまう。癇癪を起してつっけんどんな対応になってしまう。

しかし悪徳不動産屋も寄る年波、多少は温厚になってきている。

〇〇町というと、1丁目から6丁目まであって広い。住宅開発がすすんでいて人気のあるエリアでもあるが、昔からの道の狭い集落もあれば、山を背負って土砂災害警戒区域に指定されている区域もあるし、市街化調整区域で家が建てられない地域もある。

幹線道路に面した商業地や、新しく区画整理された土地であればなら坪20万円前後もありえるし、比較的最近の造成で道路が広くて環境の良いところであれば坪17万円といったところ。

しかし古くからの集落で道の狭いところであれば坪10万円前後、さらには市街化調整区域で建築不可の土地であれば坪1万円でも買う人は少ないだろう。

同じ場所でも道路状況、日当たり、学校、病院、買い物の利便性で価格は違ってくる。

そんな説明をして、具体的な場所を教えてもらわないとなんとも答えようがないという説明をしたのだが、「そんな詳しくわからんでいい。だいたいのところでいいから教えてくれ。」と言う。

〇〇町のエリアの標準的な土地の価格を教えてもらえばいいという主張なのだ。

そんな身勝手な話はない。

こちらにも専門家としてのプライドもある。

なにかで紛争を抱えている場合や、個人間の取引で高い方が自分の利益になる場合もあれば、安い方が利益になる場合もある。

専門家に知識を無料で教わろうというのに、その相談相手のことが信用せずに、自分の名前も言わなければ、物件の具体的な所在も明らかにしない。

あの不動産屋がこれくらだと言っていたといって、自分の都合のいい使われ方をしたくはない。

うかつに答えることはできない。

10年前の自分だったら、怒りの感情を抑えられずに、塩をまいてお帰り願ったところだ。

しかし寄る年波、すぐにキレル悪徳不動産屋も多少は温厚になってきている。

「うーん。どんなもんでしょうかねー。」と話をはぐらかせて、沈黙を決め込むことにした。

来訪者は、気まずい雰囲気を感じたのか、「教えてくれんなら、いいわ」。

捨て台詞を吐いて出ていった。

 

2024年2月 3日 (土)

悪徳不動産屋日記 ドタキャン

携帯電話が鳴った。

発信者は、アパートの契約を予定しているお客さんだ。

先週土曜日に案内をして、気に入ったということで入居申し込みが入ったお客さんだ。

入居は急ぐのお客さんの予定を確認したら、できたら2月早々からでも引越しをしたいとおっしゃる。

物件は、前の入居者が退去して、しばらく空き家になっていた物件で、室内クロスは張り替えていたが、畳は前もって張り替えると日焼けするので入居前に張り替える予定にしていた。

1年近く空いたままだったので、入居前に再度の清掃とボイラーの必要もあった。

それに契約にさきだって家賃保証会社の審査を通さなくてはいけない。

2月までは4日しかない。しかもその日は土曜日。

保証会社の審査、畳替え、ボイラー点検、清掃のすべてを終わらせられるか微妙であった。

特に、畳替え、清掃は即日には入ってもらえないこともある。

まだ繁忙期ではないので、なんとかしますというとで段取りをしていた。

拙は恥ずかしながら、日ごろは仕事が遅い傾向があるのだが、やるときはやる。

その日そのままお客さんに来社してもらい、入居申し込みをしてもらい、保証人も立ててもらって保証人の確認もした。

そして、保証会社の審査願い、家主さんに畳替えの了承をとって畳替え、ボイラー点検も掃除屋さんにも、パパっと手配した。

月曜日には保証会社の審査も通り、畳、ボイラー、掃除もなんとか31日まで間に合わせてもらえるということになった。

重要事項説明書と賃貸借契約書も作成して、お客さんには2月1日入居が可能になったので、早めに来社して契約の手続きをしてくださいと連絡をしておいた。

それが何と、事情が変わったのでキャンセルしたいとの電話連絡。

家主さんは入居申し込みが入って喜んでおられた。それに畳を替える了解も取って畳を替えている。

家主さんにはぬか喜びをさせて畳替えの出費をさせることになった。

家主にとっては私は悪徳不動産屋と化す。

キャンセルをしたお客さんには文句の一つも言いたいが、言えばこの客にとっても拙が悪徳不動産屋となるのだろう。

当のキャンセル客に文句の一つもいいたいところだが、文句を言えば、キャンセル客にとって私は悪徳不動産屋となる。

がっくりの週末となった悪徳不動産屋であった。

2024年1月11日 (木)

今年、初めてのこと

夕刻、女性のお客さんが来店された。

おそらく、賃貸物件をさがしての来社だろう。

対応のため入り口カウンターに向かうと、すぐにお客さんの方から要件を切り出してきた。

しかし、お客さんからよく受ける質問のパターンとはちょっと違っていた。

「一戸建の貸家をさがすのに保証人というのが必要なのでしょうか」というような質問であった。

通常とちょっと違っていると感じたのは、通常なら家を探しているのであれば「一戸建ての貸家はありますか」といったような質問になる。

よくあるパターンのように、「一戸建ての貸家はありますか」ということだったら、当社でお預かりしている1戸建ての貸家は1件のみ。

その物件の説明をするだけでおしまいなのだが、このお客さんがかもしだす雰囲気は、初めて貸家をかりることになって賃貸借契約のシステムがよくわからないので教えて欲しいというような感じだった。

それで、椅子をお勧めして、「どういうご相談ですか」というと、貸家を借りる場合は絶対に保証人が必要なのか、また保証人なしで貸してもらえる貸家はないのかとのこと。

おそらく、すでに数件の不動産屋をまわり、保証人なしの物件がなくて、困り切って当社におみえになったのでなかろうか。

そう思い、「不動産屋は何社かまわられましたか」とお聞きすると、「いや、ここ(当社)が初めてです」とおっしゃる。

飛び込みで来店されるお客さんに、どこか他の不動産屋を回っているのかと聞くと、他の不動産屋には言っていないという方が多い。

当社は小さな不動産屋。特に、近年はインターネットの普及で貸家の場合インターネット検索で下調べして、物件の多い大手の不動産を何軒かはしごして、さらに掘り出し物はないかと当社のような小さな不動産屋を訪ねてくるお客さんがほとんどだ。

しかし、そのほとんどのお客さんが、おたずねすると他の不動産屋はあまりまわっていないとお答えになる。

拙がすでに回っている不動産屋をお聞きするのは、その会社と重複しない物件をさがすためなのだが、お客さんとしては、他社と二股三股をかけると失礼だと思ってことなのかもしれない。

それで、拙の趣旨を説明して重ねて質問をすると、次の答えは1社か2社の名前を出されるというお客さんが多い。

しかし、その後いろいろ物件を説明していると、それは見た、それは知っているということで、このお客さん何社の不動産屋を駆け回っているんだろう。拙より詳しいじゃん、と思うようなお客さんもいる。


そんなこんなで、拙が時間をとって応対することになるお客さんは、不動産のシステムや取引の流れについての質問をしてきたお客さんであることが多い。

お金にはならない相談なのだが、そんな話に時間をとってしまうというのが拙の性癖。

今日のお客さん、そんな方で、家を借りるのになぜ保証人がいるのか納得がいかず、保証人なしで借りれる物件がなくて困り切っているという相談なのかと判断した。

それで、椅子にすわることをお勧めしたのだが、お座りにならずにたったままである。

拙は、「保証人を取るのは、一番には、家賃が遅れたときに確実に回収するため」ということを代表に、健全な賃貸経営を保全するために保証人をとるのだという説明をするのだが、お客さんは何か自分の思ったように貸家がみつからないということで、自分の聞きたいことを聞いてくる。

とにかく、当社には保証人なしでお世話できる物件は持ち合わせてないから、お引き取り願いたいのだが、なぜかお客さんは保証人なしでなぜいけないのかと食い下がってくる。

保証人なしで借りれる物件はないか、方法はないかということで頭がいっばいなのだろう。

お客さんの方から、「今は家賃を保証する会社があって、そこが家賃の保証をしてくれたら保証人はいらないということもあるんじゃないですか」とも聞いてきた。

たしかにこの知識は正しい。

しかし、それは家を借りる人(賃借人)が安定した仕事をしている場合のこと。

賃借人の年収が低かったり、安定しない業種だと保証会社をつけても、保証会社が賃借人に保証人をつけるように求めてくることが少なくない。

この説明もして、「ところでお客さんのお仕事は何ですか」と聞くと、「無職です」との答え。

拙は唖然とした。

ひょっとしたらしっかりした会社勤めかもしれないと思っていたのに、無職ではどうにもらない。

会社が絶対に保証にをつけてくれということになりますよ。

15分くらい後には約束がある。

悪いが、もう、話は打ち切りにしたい。

最後の助言として、「保証人が要らない物件は少ないけど絶対にないということはないですよ。インターネットとか、新聞広告で「敷金礼金無、保証人不用」という物件もみかけますよ。他にいっぱい不動産屋はあるので、電話ででも問い合わせてみてはどうですか。」と話を打ち切ろうとしたが、すぐにはお帰りになりそうにもない。

なにか方法はないのかと、いろいろたずねてくる。

いろいろな質問の中に、「たとえば1年分の家賃を前払いすれば、保証人なしでやってくれるんじゃないですか」という質問もあった。

それに対して拙は、自分が思った通りのことを正直に答えた。「それで入居させてくれる家主がいるかもしれないけど、それでも保証人なしでは入れたくないという家主もいると思いますよ」

拙はそんな条件はのまないが、その条件なら契約してもいいと思う家主さんがいるかもしれない。

20分くらいそんなやり取りをしていただろうか。

いろいろ、やりとりをしていると、他の不動産屋をまわっていた経験から出る内容がちょろちょろと見え隠れする話が出てくる。

そこで拙が、「お客さん、不動産屋は当社が初めてと言ってましたけど、本当に初めてですか?」と、たっぷり嫌味を込めて問いかけてみた。

何せ拙は、悪徳不動産屋なのだから。

すると、お客さんから吃驚する答えが飛び出した。

「今年は初めてです」

 

拙は、思わず「コントか!」と突っ込みたくなった。

今日は1月11日。

正月休み明けで、当地(宮崎県の北端の町・延岡市)の不動産では、実際に本格的な店開きは昨日の10日という会社が多い。

拙は、悪徳不動産屋。「コントか!」と突っ込もうかと思った後には、すぐに怒りの気持ちが湧いてきた。

「お客さんそれは詭弁というものですよ。今年は初めてなんて、今年になってまだ10日ですよ」

その言葉に続けて「私は嘘をつく人とは話はしたくはありません。お帰り下さい。」と言いたかった。

しかし今日はまだ正月。ことを荒立ててはいけない。

それに拙も、昔に比べて少し穏やかになっている。、その言葉はぐっと飲み込んで代わりの言葉を探した。

「正確な話をしてもらえない方と、お話はできません」

お客さんは詭弁という言葉を理解しているかしていないのか、「本当に今年は初めてなんだから、初めてですと言っただけです」と引き下がらない。

その後、拙は口を開くのをやめた。

1,2分の沈黙。

そのお客さんは、目に怒りを込めて立ち上がり、恨みをこめた声で「ドウモ アリガトウゴザイマシタ」と言って店を出ていかれた。

正月早々、またお客さんを怒らせてしまった。

明日から気をとりなおしてがんばらなくてはと思った今日の出来事でした。

 

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