米不足解消法
またしてもペテン師マスコミが、ニュース・ワイドショーで米不足をたきつけている。
米が消えた。
米は足りているはずだ。
値上がりを待っての買い占めが行われている。
早急に政府備蓄米を放出して価格を下げろ。
いや、政府備蓄米を放出しても価格は下がらない。
なぜ米が消えたか。なぜ値上がりをしたか。
キャスター、コメンテーター、専門家、有識者、知識人から芸人まで、それぞれがそれぞれの意見や聞きかじった知識をひけらかすための意見を繰り広げている。
データーでは、去年からのコメの生産量は下がってはいない。生産量としては十分足りているという。
マスコミがやるべきことは、そんなデータがあるのだから過剰な購入を控えましょうと喧伝することだ。
確かに値上がり目当ての買い占めもあるだろう。
しかし、米不足の一番の原因は、買い込んでおかないとさらに値上がりしてしまうという不安からの消費者の過剰な購入だろう。
コロナの時に、マスクが町から一斉に消えた。
今の世の中、多くの商品が、平常時には通常消費される量に見合った計算計画のもとに生産されている。
売れ残してはいけないし、在庫管理コストの負担のこともあるので、需要に見合った供給がされているのだ。
コロナの流行が始まったときは、一斉に普段マスクを使わない人までが購入に走った。
そこで実際にマスク不足が起こったのだけど、それでも消費者が必要以上に買い込まなければ、店頭からマスクが消えてしまうほどの不足は起こらなかったのだ。
当初、私が隣のドラッグストアーにマスクを買いに行ったとき、マスクはまだ十分にあった。
通常だと10枚20枚ていどのパックを買っていただろうが、用心のために50枚の箱入りを購入した。
次の日はマスクの棚が少なくなってきているなと感じた。
毎日のようにマスク不足が報じる。
テレビ各局は、競い合って、ドラッグストアー、スーバーの空のマスク売り場の棚の映像をかき集めての報道合戦。
かくして数日でマスクが店頭から消え。
次に、数日の入荷待ちの状態となり。
しばらくすると、次の入荷予定未定となった。
もともとは、一定の消費量に見合う生産をしていたものが、一気に通常の数倍、数十倍の需要が湧いてきたために、工場をフル回転して増産したが間に合わないという状況になってしまった。
マスク不足に輪をかけたのが、転売目的の買い占めもマスク不足に拍車をかけた。
入荷未定の状態が起きたもので、人々はパニックをやっきになって1年2年先の分まで買いあさった。
コロナの世界的な流行でこの時のマスク不足は1年近くも続いた。
この時、初期の段階で、マスコミが買い占めを控えるような報道に徹していればここまでのマスク不足は無かったかもしれない。
とはいえ、コロナの時のマスク不足は、マスクが命に係わる重大な品物だったから、人がマスクを買い占めにそ走ったのは止められなかったかもしれない。
しかし同じような例で、1970年代のオイルショックのときのトイレットペーパー騒動は、マスコミがパニックを抑えるための報道をしていたら防げた事件だったと思う。
当時、第4次中東戦争を機に、原油価格の高騰からの石油危機。
世界中が石油危機にみまわれ不況の波が押し寄せた。
日本も大きな不況にみまわれ、これを機に高度成長が終りを迎えていった。
当時私は東京で学生生活をしていたが、電力不足からテレビの深夜放送が中止され、街のネオンサインも消えたことが強く記憶に残っている。
このとき巻き起こったのが、トイレットぺーバー騒動。
石油不足とは関係ないはずのトイレットペーパーが街中から姿を消してしまった。
騒動を大きく騒ぎ立てたのがテレビを筆頭とするマスコミ。
下宿で下宿生の一人が、「スーパーでトイレットペーパーが品薄になっているらしいよ」と言っていた。
その時は、他の下宿生は、それぞれ自分が使う分のトイレットペーパーはあったので誰も問題視していなかった。
次の日。誰かが「やっぱりトイレットペーパーがなくなるそうだ。駅前のスーパーのトイレットペーパーが無くなっていたぞ」と言い出した。
それでも私は、まだ1か月分くらいのトイレットペーパーは保有していたので問題にしてなかった。
さらに次の日。下宿内では、「駅前のスーパーも、商店街のスーパーも朝からトイレットペーパーを買う人の行列ができている」とちょっとした騒ぎになった。
その前日くらいから、テレビでもトイレットぺーバー不足のニュースが報じられていた。
テレビでは、トイレットペーパーを求めてスーパーに行列を作る姿が、これでもかこれでもかというくらい報じられるようになった。
以来、どの店の店頭からもトイレットぺーバーが消えてしまった。
トイレットペーパー不足はどのくらい続いただろうか。
国が、買い占めを禁止する法律を作ったりして、半年くらいでトイレットペーパー不足は終息した。
トイレットペーパーは、今でもそうだと思うが、日本勢体の1日の消費量と、1日の生産量がほとんど同程度で生産され、配送されている。
だから、1家庭が通常ならまだ買う予定ではなかったトイレットペーパーを一斉に買いに行っくと、品切れとなってしまう。
必要以上に購入してストックしておく人や、買い占めによってあっという間にトイレットペーパーが消えてしまった。
だから、最初のうわさの段階でマスコミが余剰の買い込みを自粛しておけばあの騒動は無かった。
マスコミが、こんな解説をしたのはトイレットペーパー騒動が終わってからのことであるそ。
あの時、トイレットペーパー騒動になる前に、全マスコミがこのことに全力を挙げて報道していたら、騒動をもっと軽微なものにできたのではないか。
今回のコメ不足も、皆さんしばらくは米を食べる量を減らして、米の値下がりを待ちましょうと呼びかけ、買い占め屋が音を上げて放出するようにしむけるのだよ。
値上がり待ちの買い占め屋が、震えあがるくらい、国民の買い控えを誘導してみてはどうだい。
それがが世のため、人のためのマスコミ報道ではないのかな。
あんたらがその気になれば、できる。
人の浮気や下ネタばかりを騒ぎ立てず、こんな情報操作なら大歓迎されるぜ。


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